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宵の月 30日 望月 望、サラ・クニークルス

宵の月 30日 望月 望


アルン・ハイド(緑の丘)の街に到着した。

久しぶりに歩いたせいか、オレの体調はすこぶる調子がいい。

聞けば、サラの目的地はまだまだ先らしいが、彼女の体調の事を考えて二日ほどこの街に留まることにした。

オレはこのまま進んでもいいんだが、彼女のきっての頼みだ。

もしかしたら、この街に景色のいい場所でもあるんじゃないかな。

デートに誘われるかもしれない。

いや、きっと誘うつもりだ。うるんだ彼女の瞳がそれをオレに訴えている。

仕方ない。

彼女の罠にはまってやろう。


宵の月 30日 サラ・クニークルス


やっと、緑の丘の街に到着しました。予定よりも一日遅れです。

あの男の体力は、貧弱です。その辺の子供の方がよほど体力があります。

到着してすぐに歩けないだの動けないだの文句ばかり言っています。

今日は一日、ここで休憩する予定です。

あの男が動けないということもありますが、路銀もそろそろ尽きかけてきているので、仕事を探してみようかと思います。

あの男も、自分で仕事を探してもらわないとこれから一人で生きていけないでしょうし。

あの男と別れられると思うと、心の底から嬉しさがこみ上げてきます。

それでは、次回にはいい報告をしたいと思います。


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