梟の月 11日 望月望、サラ・クニークルス
望月望
久しぶりに、ブログをアップする。
この世界に来てほんの十日くらいしか経っていない。
でも、その十日間は、オレが今まで過ごしてきた人生の何十倍も充実しているものだった。
充実していただけじゃない、泣きたいこともあったし、逃げ出したいこともあった。
こんな変な世界に来たことを呪った時だってあった。
でも、今は感謝している。
この世界に来て、大切な仲間を見つけることができた。
今、オレはこの世界を離れたくない。
もし、元の帰ることができたとして、オレは首を縦に振るだろうか?
サラ・クニークルス
師匠。お久しぶりです。
といってもついこの前に手紙を書いたばかりなのです。
それでも、今回の事件の事を書かずにはいられません。
まだ、そちらまで事件の事が伝わっているかどうか・・・いえ、師匠ならきっとご存知だと思います。
今、私は湖の都にいます。
そう「呪われた城」が出現したあの湖の都です。
今度、学園に帰った時に詳細を報告しますが、あの事件は私が・・私たちが解決しました。
依頼を受けた時には簡単かと思われましたが、実はあの事件には邪神アヌールを崇拝する者たちが関与していました。
暗黒騎士団もいたので間違いないと思います。
はっきり言って、想定外でした。自分の未熟さを痛感しています。
今考えても、よく無事に生きて帰ってこれたものだと思います。
私一人ではきっと無事ではなかったでしょう。
そうです、この前出会った、あのノゾーミに、あの人に助けられたのです。
今の気持ちをなんて表現していいのか分からないのです。
なんだか胸が締め付けられるような、切ないようなもやもやとした感じです。
今回報告を兼ねて、学園に帰ろうと思います。
あの懐かしい研究室に早く帰りたいです。
一件、報告があります。
学園に変える時に、ノゾーミを連れていきます。彼の話は大変興味深いです。
それでは、今度は手紙ではなく、学園で会いましょう。




