決断の時
初めてです。
今流行りの悪役令嬢ではありませんが・・・。
王子様ではなく、王女様が主役です。
そして、王女様の婚約者の話です。
小さい頃に決められた婚約者は、今は、男爵令嬢に夢中です。
これって、王家に対する侮辱罪になりますわよね。
幼い頃に、お城で出会った婚約者。
政略的な婚約ではあったけど、私は貴方に恋をしていました。
そんな、恋心が、ここまで状況が悪化させてしまいましたわ。
「おい。俺の話を聞いているのか!?お前が、シエラをいじめたんだろう。俺はそんな女と結婚を約束していたかと思うとぞっとする!婚約は解消だ!」
思考の海に入っていた私は、その言葉に現実に戻されましたわ。
「ふふふ。お前?そんな女?誰に向かってそんな言葉を使っているのかしら?」
「お前に決まっているだろ!?何様だと思って」
「何様?王女様ですが、何か?」
常識も空気も読めていない元婚約者殿に、向かって、私は、決断しました。
「そもそも、いじめなど、私は関知しておりませんわ。私より身分も低い者からの、お話など、マナーとして、どうかしら?とは、その令嬢には伝えましたけど・・・。それが、いじめになるのかしら?」