第32話 拒絶の森の守護竜達
朝の陽射しと共に私が起床すると、ゼシカが元気な声で挨拶をしてきた。
「アリス様、お早うございます! お食事の用意が出来てますのでどうぞ」
「ありがとう。とても美味しそうだね」
ゼシカはぐっすりと寝れたのだろう、疲れの様子は全くなさそうなので安心した。
朝食をとったあとは装備を身に着けてから【拒絶の森】を進んで行く。道中に現れる魔物との戦闘は私がサポートをして、ゼシカに全て任せて倒してもらう。徐々にレベルが上がってきたのと、戦闘経験を積んだことで昨日よりも格段に良い動きになってきてるの。
私達は順調に先へ進んで森の外周に近づいてくると、1つの懸念が頭をよぎる。
それは竜種が復活して襲ってくるのか知れないことなの。もし竜種が復活して襲ってくるようなら、ゼシカに危険が及んでしまうから……。
私もあれから多少は強くなってはいるんだけど、ゼシカを守りながらだとかなり厳しい戦いなる。そんなことを考えてると並列思考から報告がくる。
『アリス様、竜種についてのことですが、地水火風の四体は先代の光妖精族様の眷属だったので襲って来ました。アリス様が四体の竜種討伐をされたあと、光樹から新たな生を受けて復活した竜種達は、光樹の新たな主となられたアリス様の眷属となっておりますので、どうかご安心ください』
復活した竜種達は私の眷属になったとのことだっだので一安心。
懸念事項がなくなったので、安心して森の外周を抜けようとすると、4つの大きな気配が近付いて来たの。復活した四種の竜種達が私の元に現れたのだった。
「偉大なる主アリス様、我等は光樹より新たに生を受け【拒絶の森】の守護竜としての務めを全う致します」
うん、復活した竜種達は本当に良い子達みたい。これから長い付き合いになるのだから、呼名があると親しみがわくので、名前が欲しいか聞いてみることにした。
「ねぇ、それぞれに呼名があった方が親近感も湧くと思うの。私はあなた達に名前を授けようと思うんだけどどうかな?」
私の言葉を聞いた竜種達は深く頭を下げて返事をしてきた。
「この上ない幸せです。我等のアリス様への忠誠の証にも成りますので、是非とも名付をお願い致します」
名前が欲しいと返事を受けたので、私は名前を考えることにしたの。四属性を司る四種の竜種だから属性をイメージして名付けようと思う。
「アリス.フェリシアが我が眷属に名を授ける。地竜には【ガイア】、水竜には【アクア】、火竜には【フレア】、風竜には【エアロ】の名を授ける。我が森の守護に務めよ!」
私が名付けを終えると、竜種達の体が突然輝きだして、徐々にその姿が変わっていくのだった……
§ゼシカの想い§
突然、アリス様の下に竜種がやってきた。流石のアリス様でも四体の竜種が相手では危険だと思ったら……
四体の竜種はアリス様の眷属だったのです。齢7歳にして竜を従える方などアリス様以外には存在しないと思う。
アリス様は《《現人神》》に違いない!
崇高なるアリス様に仕える事を感謝します。
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