第五話
今日は第二話〜まとめて投稿しています。
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「お嬢様、どうでしたか?」
「快く了承してくれたよ。王宮でも色々なさっているみたいだから、王太子殿下に激怒していたわ。」
「そうなんですね・・・。」
ベルディー公爵家の後ろ盾が欲しい訳ではなく、ただミリアお嬢様が好きなだけの問題児王太子。
わたしがシナリオと違うからミリアお嬢様は変わったけど・・・
わたしが変わったら攻略対象の性格とかも少しは変わるかなとか思ったけど、甘かったわ。
「とりあえず、今日はもう寝るわ。」
「かしこまりました、お嬢様。」
わたしはただの子爵令嬢。
伯爵家程度の貴族主催の茶会や夜会ならギリギリ付き添いとして行けるけれど、侯爵家以上はほぼ無理。
王族は王の許可がないと無理だな。
ミリアお嬢様が招かれるのは、侯爵家以上が主催したものが殆どだから、ミリアお嬢様が一人で対処に困らないように、もっと鍛えないと。
そして、一週間と暫く後。
再びあの店に行くと、店主が眠っていた。
「店主さん、店主さん!起きて!!」
「あ、ああ。この間の・・・」
「効果が確認できたから、新しいのを買いに来たの」
そう言って、取っておいた瓶を見せる。
「・・・わかった。ちょっと待ってな」
「ふう・・・。『追跡』」
店主が奥に行った隙に、魔法を使ってこの店の記憶をたどる。
「ヒロインは昨日来たのね。毒を店主に飲ませておいてよかった。結構ごねてるわ・・・。」
もし毒の効果がなければ、仕方ないな〜とかいいながら売ってしまったかも。
本当によかった・・・。
「今日は2個しかないんだが・・・。足りるか?」
「ええ。合計であと3個あれば十分よ。」
「わかった。あと一個は、数日後に買いに来てくれ。じゃあ、三万ゴールドを・・・」
「店主さんっ!!今日こそはわたしに虹を売ってくださいますよね!」
お会計をしようとしていたところで店に入ってきたのは・・・