異世界バカせまい歴史~とあるRPGシリーズのスライムの変遷
これは、ある架空の世界の、ある架空のRPGのシリーズの変遷の話である。
とあるRPGのシリーズ、それは
『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』という。
※同名のゲームが実際に存在する可能性もありますが、同名のゲームとは無関係です。
異世界バカせまい歴史、とあるように、本当にバカせまい、限られた人たちしかその事を調べようとしない、
異世界ファンタジーには、かなり興味のある人でさえ、???と思うようなことを、わざわざ調査したりする。
今回は、ほとんど全てのRPGに登場する、定番中の定番のモンスター、スライムが、『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』シリーズで、どのような変遷をたどっていったかを調べる。
もともと、スライムというモンスターは、ねばねばした液体のモンスターで、色は主に緑色。
その昔、おもちゃ屋で数百円で売られていたという。もちろん、モンスターのスライムではなく、緑色のスライム状のおもちゃが売られていたのだという。
そんなスライムのイメージを変えたのが、
『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』の発売である。
略して『ドラフォー』。今まで神話や民間伝承で伝えられてきたそのままのモンスターのイメージから、『ドラフォー』独自の姿のモンスターが次々と生み出されてきたことから、いつしか『ドラフォー』のモンスターの方が、本来の神話や民間伝承に登場するモンスターよりも有名になっていったという。
ここで、話はスライムに戻る。青い体の、ゼリー状でピョンピョン跳ねて移動する、一番最初に登場して、やられ役として定番になる、あのスライムは、『ドラフォー』が一番最初だった。
さらに、色違いの赤スライムも登場する。
赤スライムは不吉な前触れ、魔王が復活する前触れ、という設定も、ここから生まれた。
当時はまだ、家庭用のテレビゲームが普及し始めたばかりの頃で、ゲームといえば、次々と敵を打ち落とすだけの『インベーダーゲーム』のようなゲームしか無かった頃。
まだ、ファンタジーRPGという概念も根付いていなかった。
この頃の時代は、革新的な内容のゲームが次々と生み出された頃でもあった。そんな中で、『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』も生まれた。
『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』は、発売当初はそれほど話題にもならず、コアなファンが購入するといった程度だったという。
なんたって、主人公の勇者が、横に進むときはカニ歩きだったから。
主人公は1人、敵のモンスターも1匹、そして最初に戦うモンスターが、スライムという。
これが本当に、後に国民的RPGになっていく作品の第1作になるなどとは、夢にも思っていなかっただろう。
それから1年後に『ドラゴン・フォーチュン・クエスト2 邪教の野望』が発売されると、仲間を増やしてパーティーを結成するというシステムが誕生した。
敵のモンスターも、複数で登場するようになり、複数のモンスターにダメージを与えられる呪文も登場する。
スライム系は、前作の青スライム、赤スライムに加え、本来の液体状のスライムのイメージに近い緑のスライムや、回復魔法を唱えるスライムも登場する。