孤児視点4
日が森を照らす
早くチビ共の為に薬草持って帰らねぇと
硬くなった身体をボキボキほぐしながら起きる
ふと、何処からか良い香りが漂ってきた
ついでにジッセルの腹も盛大に鳴く
ろくに食べてないから余計にだ
普段なら耐えられたがこの匂いにはなすすべもなく、良い香りが漂ってきた方へフラフラと歩を進めていった
たどり着いた先は、何故こんな所に?と誰もが思うような木でできた立派な家、柵の中にたわわに実を付けた木、美しく咲く樹木があった
正気に戻ったジッセルは家の中を伺う
中の人の気配と食器が動く音から食事中と判断した
くそっ、ついつられて来ちまった
こんな匂い漂わせば誰だって来ちまう
けどいいもん見つけたな、こんなに実ってたら少し減ったぐらい分かるわけねぇ
とりあえず食えるかどうかだな
まず黄色い実をとる
匂いはいいな
味は............スッッペェェェ-!!
これは食えたもんじゃないな
次は赤い実だ
匂いは、コレまで嗅いだことのない良い匂いだ
味は............あっめぇぇ、けど旨いな
これならチビ共も喜ぶ
近くにあったツル状の植物を器用に(?)............網状に編みそこに赤い実を入れられるだけ入れ
協会に持って帰った
この実によって何が起こるかも知らずに............
なお、美しくさく樹木は食べれそうにないという判断から持って帰らなかった