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僕の彼女は吸血鬼  作者: 長い梅干し
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第一話

文字数がなかなか増えない。

「はぁ、今日も疲れたぁ。」


 僕は学校が終わり家に帰り始める。あの振られた日以来、学校にいるのがつらく瑛や蒼太と話しながらゆっくり帰っていたのが、僕だけ早足になってしまう。そうしているうちに最近は一人で帰るようになったのだ。


「ただいまー。」


 僕は誰もいないであろう家の中に向かって挨拶をする。僕の父は国会議員、母は婦警とあまり見られない組み合わせなのだが、最近は二人とも人間以外の事件が増えているせいか遅くまで帰ってこない。僕はそれでもいいのだが、家族の時間を大切にしたいだとかで父の愚痴が増えている。僕は二人ともやはりいなかったのでそのままリビングでテレビをなんとなくつけてみるとニュースがやっていた。


『今日、午後4時ごろ人狼による強盗事件が起きました。犯人は未だ逃亡中で……』


「またこんなニュースか。最近多いよなぁ。」


 僕は一人呟く。このまま家でだらだらしていてもよかったのだが、親が今日も帰ってこれなさそうだったのでコンビニで今日の夕食を買ってくることにする。


「それじゃ、鍵掛けてっと。いってきまーす。」


 誰もいなくても声をかけることによって防犯の効果があるとかないとか。そうして、さっきのニュースなどについて考えていると近くのコンビニに着いた。


(あ、西城さん……)


 すると、ちょうどコンビニから出てくる西城さんを見かける。僕はなんとなく居心地が悪いような気がして西城さんが去るまで待ってみる。


(それにしても、西城さん今日も可愛いなぁ……)


 僕は西城さんが去った後のコンビニでおにぎりと新発売の納豆ジュースを買って家に帰った。



 後日談だが家に帰ると親が久しぶりに帰れたとかで家にいて買ったものが無駄になってしまった。まあ西城さんに会えたからいいのだが……。

____________________________________________________________________


次の日の学校


「昨日も事件があったんだってな。」


 瑛が声を潜めて話しかけてくる。


「俺も昨日帰ってテレビつけてたらやってたの見たぜ。」


 蒼太がなぜか俺ドヤ顔で話しに加わってくる。


「そこ、静かにしなさい!」


 蒼太のせいで先生に怒られてしまった。


「蒼太のせいで怒られちまったじゃねーか。」


 瑛も同じことを思っていたようで蒼太に対して文句を言う。


「す、すまん。」


「それにしても最近事件多いよな。だって蒼太だって分かるくらい広まってるんだぜ。」


「うちの親も仕事多くて大変そうだよ。」


 昨日はたまたま早く帰れたようだが、またしばらく帰りが遅くなるようだ。さらに父は法律を改まるべきだとか言っていた。瑛が再び声を潜めて話し始める。


「翔のとこは忙しそうだな。」


「そうだね。最近は家に帰る時間がだいぶ、遅くなってるし。」


 キーンコーンカーンコーン


「今日はここまで、みんな復習を忘れずにな。」


 先生が出て行く。


「よっしゃあ、ようやく帰れるぜ。どっか寄っていこうぜー。無理にとは言わないが今日もできたら翔も来いよな。」


 蒼太は変なとこでたまに気が効く。


「そうだよな。いつまでも引きづってても仕方ないし、今日は僕も行こうかな。」


「お、ようやくいつもの翔が戻ってきたか。」


 そんな話しをしていると放送がかかった。


『2年5組 西城さんいますぐ職員室に来てください。繰り返します……』


「あ、西城さん。どうしたんだろ。」


「どうしたんだろ。まあいいか。行こうぜ。」


 なにか不安のようなものを感じながら僕は瑛たちと帰りの道についた。

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