表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

3

 若い男女で有る事、女性が奴隷の首輪を身に付けて居る事から、二人部屋へ案内され前金で支払いを済ませた。


 部屋には大きめのベッドが一つきり。

 それでも、僕が何も言わないのだから、奴隷は苦い表情で俯くも口出しはしない。



 酔って居た。

 気持ちが大きく成っていた。


 でも何て言って迫ったら良いのか分からず、奴隷を女性を無言で引き寄せ、ゆっくり顔を近付けた。


 最近、少しは仲良く成ってきた。

 それなりに脈有りと思っての行動。

 勿論、抵抗が無ければ口づけし、もしかしたらその先へ……と想像を膨らませ。


 だが彼女は抵抗した――無言で。

 僕の肩に手を置き、顔を近付る事を拒んだ。


 そればかりか顔を背けポロポロと涙を溢して居るではないか。


 拒んだ手に力は無く、無理に押し倒す事は簡単だが、女性の涙には勝てなかった。


 いや、涙が無くとも拒否された時点で僕に何かをする勇気は無かった。嫌われたくはないから。

 彼女だから? 誰に対しても優しい自分でありたい。


 その優しさが間違えだと一生気付かずに。



 泣くほど嫌だったか?


 

「もしかして解放されたいか?」

「……出来る……事……なら……」

 

 失礼と思ってか?

 出来無い、されない、と思ってか? 

 怒らるとでも思ったのか?


 声は小さい、だが確かな肯定(こうてい)の答え。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ