あれ、こいつもしかして………?
三国志企画参加作品。
作者がどーでも良い事ではっちゃけてるだけの作品です。
お暇な時にお読み下さい。
田疇、という人物をご存知だろうか?
ちょうど三国志の時代に、曹操に仕えた男である。
いや知らねーよ、と言う人が多いかもしれない。
安心してほしい。彼の事を知らなくても、三国志のストーリー上全く問題ない。そもそも、出版されている正史や演義では省略されている事も多い人物だ。
知っていたとしても、三国志好きと会話する時に、「俺、田疇好きなんすよ」「………っ!?(こいつ、出来る!!)」と思わせるくらいしか役に立たない。
何をした人かって?少し長くなるが、彼の人生の大きな出来事を書き出してみよう。
劉虞に仕えていた彼は優秀だったので、ある時献帝への使者に選ばれた。使者に行った際に献帝から「ワシに仕えない?」と聞かれ、「部下の俺だけ偉くなるわけにはいかんでしょ(意訳:そーゆーのは上司通してください)」と断って帰った。恐るべき正論パンチだ。
しかし帰ってきてみると、公孫瓚に劉虞は殺されてしまっていた。田疇は泣きながら墓の前で献帝の返事を読んだという。これに怒った公孫瓚、「野郎!ぶっ殺してやる!!」と捕まえるも、田疇に論破されて釈放した。多分、「それって貴方の感想ですよね?」とか言われたんだと思う。そりゃイナゴも心折れるよ……。
釈放された田疇は一族を連れて山に篭り、田疇を慕って集まって来た人々を纏めてスローライフした。異民族とも交流したらしい。
この頃に袁紹や袁尚から「うち来ない?」って聞かれたけど「ハハハ、ご冗談を」と断ったそうだ。その後、曹操から「うち来ない?」と聞かれ、「行きます!」と即答した。……袁紹と袁尚は泣いて良い。
その後は魏軍の一員として仕えて、袁尚を勝手に弔って怒られたり、曹操から「爵位いらない?」と聞かれて「そんなもん渡されるくらいなら死にます」と返事したりしながら46で亡くなったという。
人材集めが趣味の曹操から「こいつ有能」扱いされ、異民族を含んで慕っていた人も多く、義理人情に厚い(?)ような描写もある。
―――そんな凄い人物の彼が何故マイナーなのか……。
理由はいくつか思いつく。
まず、出番自体ほぼ無いからだろう。特に演義ではストーリーに直接絡まないので、出番はほぼ無いと言っていい。曹操自身、「そういや田疇とかいう奴がいたな」と一度存在を忘れてたりする。どんだけ影薄いんだ……。
加えて、名前が地味だ。「疇」は画数多くて強そうだが、読み方が「でんちゅう」って……。
令和の時代に「でんちゅう」なんて言われたら、頭の中で「電柱」に変換されるのも仕方ない。何となく、太く頑丈な芯を持った人間なのかな?とは思うが。有名どころの張遼、夏侯淵、荀彧とかは同じ魏軍でも強そうな名前なのに、「でんちゅう」って…………。
とは言え電柱が生活に不可欠なのもまた事実。影ながら重要な役割を果たす存在なのだと考えれば、田疇が凄い人でありながらマイナーな人物であるのは“名は体を表す”とも言えるのかもしれない。
因みに人間関係で言うと、田疇は片目を食べた事で有名な夏侯惇の友人だったりする。
―――そんな彼だが、最近ふと思うのだ。
・モブに近いマイナーな人。
・そのくせ仕事は出来る人。
・袁紹や袁尚の誘いは断ったのに、勝ち組である曹操の誘いには即答した。
・スローライフ。
・異民族も含む沢山の人に慕われていた。
・主人公クラスの有名人(夏侯惇)の友達。
・正論パンチが得意。
……………こいつ、転生系なろう主人公じゃね?と。
だってモブとか主人公の証じゃん!
何故か勝ち組に即座についたし、異民族も仲間だし、主人公の友達だし!正論パンチかませるし!!スローライフまでやってやがるし!!
お前なろう系主人公だろ、絶対!!
―――「すごい!こんなに仕事が出来るなんて!!」
いやー、前世でブラック企業のサラリーマンしてて良かったわー。とか、
―――「袁尚様に仕えてくれません?」
いやそいつ負けるじゃん!絶対ヤダ!曹操に誘ってもらうまで拒否ろう!!とか、
―――「よう!田疇、酒飲みに行かね?」
OK!行くか!!………それにしても何で夏侯惇なんて有名人と仲良くなったんだ俺?とか、
絶対思っただろ!!
お前絶対なろう系主人公ムーブかましてドヤ顔してただろ!!
分かってんだかんな!畜生!羨ましい!!
作者は歴史に全然詳しく無く、色々と間違っているかもです。誠に申し訳ございません。
また、いらっしゃるかは分かりませんが全国の「でんちゅう」様、どうかお許し下さい……。




