隣人は吸血鬼?
22時30分
風呂から上がって歯磨きをしている時だった。
<ガチャ キーイ バタン>
誰も住んでいないはずの俺の隣の1〇4号室の扉の音がした。
1〇4号室から話し声が聞こえてくる。
「今日からここが私の家ね!」
「あぁそうだぞ今日から紅桃の家だ!」
「結構広いわね!」
「そうだろ、お父さん紅桃のために広い物件を探し周ったんだぞ!」
「お父さんありがと!」
どうやら1〇4号室に女の子が引っ越してきたみたいだ。
朝亜弥さんが言ってたのは隣に誰か引っ越してくるて言ってたのかな?
まだ隣人の話し声が聞こえてくる。
「よしっ紅桃の引っ越し祝いに何か作ってやる!何食べたい?なんでも作るぞ!」
「私お父さんの餃子が食べたい!」
「そんなのでいいのか?」
「私餃子だーい好き!!」
「そう言うと思って餃子作りセット買っといたんだよ」
「えっお父さんすごい」
隣人は餃子好きか。今度餃子作ろうかな。
23時、俺は寝ようとしていた。
隣人がまだしゃべてる。何時だと思ってるんだ?
賑やかな亜人ハイツは俺がここに来た時くらいで珍しい。
「明日荷物の整理しろよ!」
「分かった!」
「餃子残ったら冷蔵庫入れとくんだぞ1」
「分かった!」
「あとこれ明日このアパートの住人に挨拶して渡すんだぞ!」
「分かった!」
「毎週血液ジュース送るからな!」
「ありがとう。でも毎週送る必要ないわ」
「そう?」
えっ今この親血液ジュースって言ったか?
多分聞き間違えだろ。
「味はどうだ?」
「とてもおいしい!ありがとう!」
「じゃあお父さんもう帰るな。ちゃんと二週間後から新しい学校行くんだぞ!」
「分かったわ!ありがとう」
「何かあったらすぐ連絡するんだぞ、お父さんすぐ飛んでくるから」
「えっお父さん飛べるの?人間ってすごいね!」
「いやそういうことじゃないんだが、何かあったらすぐ来るってことだよ」
「あっそういうことか、すぐ連絡するよ」
「じゃあ帰る、最後に何かないか?」
「私最後にお父さんの血が欲しい」
「少しだけだぞ!貧血で帰れなくなるし、あと痛くするなよ!」
「分かった」
さっき血液ジュースって聞こえたのは聞き間違えでなかようだ。
隣人は吸血鬼か何かか?まぁあり得ないだろ、まず存在するのか?吸血鬼なんて。
「じゃあ帰るな!」
「ありがとう!また連絡するよ!」
「早く寝るんだぞ!」
「分かったおやすみー!バイバイ」
「あぁバイバイ」
どうやら隣人の親が帰ったらしい
現在時刻23時30分もう寝るか。
明日も学校いこ。
こうして8月17日が終わった。