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世界最強は元落ちこぼれ  作者: かたは
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プロローグ

ここは、とある一室。此処には世間から神童と言われる少年がいた。


それもそのはず、少年は魔法の名家生まれである。しかも、歴代随一の才能があると言われてきたからである。少年が3歳の時に始まった、体術や剣術の訓練での成長速度には目を見張るものがあった。また、少年は努力家でもあり人一倍の訓練もしていた。その、少年の名はルト=ローウェル

ローウェル家の3男だ。


今日も日課のランニングを朝5時から始めランニング終了後には木刀を持って素振りをしていた。すると...


「お兄様、朝食の時間ですよ」


可愛らし声のがしたので振り返ると、そこには白いタオルを持った妹のラティアがいた。


「あっ、もう朝食の時間か。呼びに来てくれてありがと」

そう言うと妹の差し出してきたタオルを受け取り練習でかいた汗を拭きとる。


リビングで朝食を済ませると父のザートス=ローウェルが話しかけてきた。

「ルト、1週間後には判定の儀だ。ローウェル家の人間として恥じない結果を出しなさい」


判定の儀とは、ステータスを調べるものでこの大陸(エルシリス)の人間は10歳の誕生日に行っている。それは、貴族や王族も例外ではない。


「お兄様、結果が分かり次第、私にもステータスを見せて下さいね」

妹のラティアも楽しそうにルトに言った。


そうして、ローウェル家の当たり前の日常を過ごし1週間がたった......


「お父様、とうとう今日ですね」

ルトは7割楽しみに、2割緊張気味に父ザートスに話しかけた。


「あぁ、そうだな。ルトよ朝食を済ませたら支度をしなさい」


「はい」


そんな会話の中、ルト=ローウェルを睨むものがいた。それは、長男のカイ=ローウェルと次男のベイ=ローウェルである。因みに、ラティアは長女である。


朝食を済ませ部屋に戻ろうとするルトをカイとベイが呼び止めた。

「おい、ルトちょっと才能があるからってあまり調子に乗るなよ」


カイがルトを睨みながら言った。ローウェル家は実力主義の為、1番才能のあるルトが1番愛情を注がれて育ったのだ。決してカイやベイが愛情を愛情を注がれていない訳ではないが、カイやベイにして見ればザートスのルトとの対応と自分たちの対応の差は面白くないのだ。


ーー別に調子に乗っているわけじゃないんだけどなぁ~


すると...

「ルト、何をしているんだ。早く準備をしなさい」

ルトの準備が遅いと思ったザートスがルトの様子を見に来た。


「はい、今準備します」

そう言ってルトは部屋で支度を済ませた。


支度を済ませ馬車で移動すること30分がたった。今ルトがいるのは教会の前だ。馬車を降りると司教様が待っていた。


「待っておりましたザートス様。今日でザートス様が来られたのは3回目ですね」

カイとベイそして、ルトの判定の儀の際にここに来ているので司教様はザートスの顔を憶えていた。また、ザートスも司教様の顔を憶えていた。


父ザートスと司教様に連れて来られた一つの部屋にルトはいた。壁や床といった、部屋一面に魔法陣が描かれた部屋は少し不気味なものだった。


「では、ルト様部屋の真ん中で血を一滴落として下さい」

そう言ってルトに針を渡す


ーーこれで指を刺すってことかなぁ~


そして、ルトは部屋の真ん中まで歩き針で自分の人差し指を針で軽く刺し血を一滴落とす

すると、部屋中に描かれた魔法陣が光りだす。

暫くすると部屋光に収まり部屋に描かれた魔法陣は消えていた。


「ルト心の中で『オン』と言いなさい」


ーー『オン』

ザートスにそう言われてルトは心の中で『オン』と言った。


ルト=ローウェル

性別:男性  年齢:10  状態:異常なし

称号:『      』

スキル:なし

魔法:なし


神の恩恵(ゼクス):『   』  


ルトの頭の中にステータスが現れた。自身のステータスが意外にも低いことは驚きはしたが、神童と言われてきた自分が普通の人より低いことはないと思い、みんなもステータスはこんなものだろうと思っていた。


頭の中のステータスを確認しているとザートスがルトに話しかけた。


「ルト、『オフ』と言うと頭の中のステータスを消すことができるから覚えておきなさい」


ーー『オフ』

ザートスに言われたように心の中で唱えるとステータスは頭の中から消えた。


「それからルト、このプレートにルトのステータスを写してくれないか。このプレート特殊でな、ステータスを展開している最中にプレートに触れれば自動的にステータスを写してくれるのだ」


そうザートスに言われステータスを展開してプレートに写しザートスにプレートを渡した。


「なっ!!これは...どういうことだ」

ザートスは信じられないものを見たような顔をしている。いや実際に見ているのだろう...


「どうかなさいましたか、ザートス様。プレートを私にも見せていただいてもよろしいでしょうか?」

ルトのステータスプレートを持ったまま固まったザートスの横から覗き見るように司教様がステータスプレートを見た。


「こ、これは....」

司教様もルトのステータスプレートを見て驚いていた。


ーーあれ?僕のステータスってそんに驚くようなところあったかなぁ~


ルトは自身のステータスに変なところが思っていたので2人の反応が意外で驚くルト。


「ザートス様、これは...どういたしますか?」


そう聞かれてザートスは司教様に話しかける。


「司教、これは金だ。その代り今回のことは黙っておいてもらうぞ」

そう言ってザートスは司教様に金を渡す。


「わかりました。ザートス様」


司教様がそう言うとザートスは「フゥ~」と少し安心したため息を一つしてザートスは睨むようにルトの方を見た。


「帰るぞルト、それから夕食後、私の部屋に来なさい。大事な話がある」


ルトにこの後、悲劇が起こることはルト自身はまだ知らない






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