表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある男  作者: トリカブト
9/10

第9部

ふとした思いつきに近い思考だった。

小田のように明るい未来があり、妻子もある人間が死に、私のような屑が生き残るのは理不尽な気がした。

私には未来なんて展望はもはやなく、あとは終わりを待つだけなのだ。

私が代わりに死ねば良かったのだと思ってしまう。

気持ちが塞ぎ、私は仕事探しもせずに家でぶらぶらとしていた。

何をするのも疲れ、虚しさに押しつぶされそうになる。

何故、彼のように懸命に生きる者が不幸になり、汚職や賄賂で汚い生き方をした人間は平然と幸せを享受できるのか?

ぼんやりとテレビをつけるとワイドショーが始まった。

いい年の男が仕事もせずにワイドショーを見る。

こんな自分に吐き気がするが、他に私がどうすればいいか見当も付かない。

私は何もできない無能な人間なのだ。

ワイドショーは親父狩りにあったサラリーマンのインタビューを流していた。

彼はこのことで身体に障害が生じ、会社を辞めざる得なくなった。

障害年金がでるとはいえ、がんばってコツコツ人生を積み上げてきたはずなのに、はした金でおもしろ半分に人生を潰され。

少年と言うことで犯罪者は守られ、両親は反省のかけらもない。

他の事件では反撃したサラリーマンが、過剰防衛と訴えられていた。

彼らは未成年だから罪にならないとたかをくくっている。

弁護士は彼らに更正のチャンスをと言うが、被害に会って傷つけられた人間や、死んだ人間には何のチャンスもないのだ。

傷つけられ殺されてがまんしろなどと、やられ損ではないか。

万引きやなどの事件と殺人を同列にしていいのだろうか?

人の未来を奪い、自分は知らん顔をする奴らに私は吐き気を覚えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ