03覚醒『漫才化』
「ここは、どこなんだ・・・?」
僕は、当たり前のように道に迷っていた。困惑している。
この森は、誰もいないし、道もない、本当にイライラする。
基本、茂みをかき分けて進む。だけど、何もない。
「ケンケラは、森に半そで半ズボンで来る君が信じられないよ~」
「うるせえ!!!!!黙れよ!!!!」
そういえば草なんか痛くも痒くもなかった。
「あれ?お前、痛くないんだが。はあ?ケンケラ、お前なんかしたわけ?
やめてくんない?
マジ不潔を通り越して豪傑なんだが、
ハイ、座布団1000枚、頂きましたの助~、ってこら。」
僕は、何を言っているのか、この状況で完全にイカれてしまったのか。
「マサキ、お前は、最低レベルの民だからケンケラにかなり毒されてんよ。
しかもこの毒は、もう、どうしようもないよね、あは」
「っておまえのせいかいっつてっってって!!!」
「おうよマサキ、これからもヨロシクな、マイ・ティアーズ。」
ふざけるな、ふざけるんじゃないぞ。どうしたんだ僕は。
一体、どうしたのだろうか。
二体、どうしたのかな?
三体、どうしようかな~なんつって!!
「お、おう、マサキ、何を考えとるんだ?ケンケラもちょいヒクわ。・・・マジ離席するね。」
今、僕は、なんでも出来る気がする。例えばそうもっと楽しくなる・・・
そんな時僕は、見ちゃったのだ。
ガサガサっとまた茂みから人が出てくる。
今度は、屈強な男、僕の二倍、身長があるように感じるぞ。
「ん?誰かと持ったらボウズ、お前だったのか。」
僕は、こいつが無敵のロボかなんかだと推定して、もっと楽しくなることを始める。
「ああ、僕は、ボウズだ。しかし『俺』は、ボウズじゃない。
じゃあ必然かどうか関係なしに、結果は、僕に帰属するよね。でも違うんだよ。
俺は、お前を許さないよ。そうしたら、下るのは俺だ。」
「ボウズお前、何言ってんだ?大丈夫か?、、、、、っ!!!!」
頭上のボールペンからインクが垂れて、俺の顔を覆っていく。
この感覚、これこそ、漫才化。黒い仮面を着けた俺は、最高にかっこいい。
「ボウズ、お前は一体・・・?」
困惑する男、マジ爆笑。
「ケラケラ、俺は、心の底から笑っているんだよ?分からない?」
「能力者・・・なのか?」
屈強な男は、自然とブーメランを構えているようだ。
しかしそこで僕の限界が到達した。最高に気分が良かった。
「気絶・・・しているのか?何なんだ?本当にこのボウズは?」