表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アイスクリームライト、栄光と英雄の邪道  作者: ヘルンデル
ふざけんな!!!僕が俺に変わる時
3/8

02パンドラマイノリティブレード『ケンケラ』

「ここは、森だ。そう、何がなんと言おうと森なんだ。」


僕は、謎の森林のどこかに立っているのだが。

大きい木々がポンポン生えているのだが。

道らしい道は、全くないのだが。

何故か頭上に、奇妙な生物が居るのだ。


「カモーン?ハラキリ?スシ?テンプーラ?君、おっかないねえ~。

もう諦めてるよ?ケンケラだったらね?あ、ケンケラは、ケンケラっていうんだ~。

よろちくび~?プププ、おもしろ100点だね。あ、基本無料だから安心してね?」


謎だ。


「何なんだい?ほんとに君は。」


ケンケラと名乗る生物は、まるで人間のアキレス腱の姿をしていた。

形状は、人間大図鑑で一度見たことがあったから分かる。

どことなく懐かしさを感じる。


「ケンケラは、ケンケラだよ~?焼き肉大好き!!ピーマン大嫌い!!

でもね、時々、思わな~い?コミカルってさ。

案外、惰性なのかもね、ってね、あは。」


「その、さ、君ってなんなの?僕にはアキレス腱に見えるけどさ・・・」


そうしたらアキレス腱は、自慢気にこういったのだ。

呆れる。


「ケンケラは、パンドラマイノリティブレードなんだよ?

そんなケンケラと友達になれて良かったね!!!お互いありがとうだね!!!」


ん?マイノリティ?、よくわからない。


「そのマイノリティとかって何?僕まだ子供だし、あんまりわからないこと言わないでほしいな。」


「ケンケラは、この世のありとあらゆる全ての物であり少数派であり剣なんだよ~?」


意味がよくわからなかった。何を言っているんだこのアキレス腱は。


「ぷ~、ロマンの欠片もないのかい?君~名前は、マサキっていうんだ~」


「もう特に驚かないよ・・・」


何で、僕の名前を知っているのか、そんなことはわからない。

もう石を投げるふりをして脅かしてやろう、そう思い足元の石に手をかけた。


「うわあ、なんちゅう態度、やってられねえぜ全くよ~ケンケラよ~、だりいよ~」


「冗談だよ。そんなコトするはずがないだろ?」


「ははっ、ちげえねえ、ケンケラもそう思うぜよ。ん?」


右後方の茂みががさがさとうごめいている。


「さめちまったよ、なあ、マサキ、お前は、何に成りたい?ケンケラに言ってみな。」


「僕?そうだなあ」


僕は、思い返すことはない。


「言わなくても分かるぜ、『民』だろ?、ケンケラは、わかっちまったよ。うん。」


「違う僕は、英雄に成りたい。そう願っている。」


「?マサキ、ケンケラは、思うよ。お前は、『民』だって。」


思い返すことは、もう無い。


がさがさ動く茂みから一人の女の子が現れた、好みではなかった。

そんなことを、考えて、隙ができたようだ、そんな気がする。


「あなたは、誰デス?ここは、遊び場じゃ無いデス?」


「何言って・・・ってケンケラ?」


ケンケラは、もう頭の上にはなかった。あるのは、ボールペンだけだった。

ふざけやがって。僕は、もう耐え切れない。冷静ではいられない。


「おい!!女!!僕は、マサキ。ただのマサキだ!!!!」


ボールペンは、クネクネして笑っているようだ。カチカチうるさい。ってなんだこれ?

頭からとれねえ。ふざけやがって、もう冷静な僕は、死んだ!!

怒ったぞ、本当に怒ったぞ!!!


「あなた、大丈夫デスか?お茶飲むデス?」


「今度、もらってやるよ!!ああ、もちろんこのペンシルのツケでな。

って、ハハハ、ペンがお金を出せるわけがないでんがな!!!!」


僕は、完全に、キレちまった。


「はあ、とにかく、静かにお願いするデス。」


そそくさと立ち去る、女の子、マジでなめてんのか?


(ケンケラは、思うよ。そんなお前なら、極限まで辿り着けるとね。)


僕は、女の子の後を付けるぞ。もうきめちまった。


「なんと僕は、運がいい。だって後をつけて人里へ行けるんだからな!!!」


僕は、歩く、ひたすら、歩くのだ。ストーカー根性を舐めるな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ