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2014年/短編まとめ

日陰彼女

作者: 文崎 美生

羨ましいと思う。


ボクとは真逆の日光に当たる明るい彼女が。


いつだって笑顔だから。


ボクは表情の変化に乏しいから。


彼女はいつだって中心人物だ。


そう、小説や漫画でいうと主人公。


ボクはモブ中のモブ。


その他大勢。


村人Aにすらなれない村人Bとかそんなもの。


頭も良くて運動もできる文武両道。


ボクの成績なんて中の上がいいところ。


運動は苦手。


綺麗でスタイルも良くて、笑顔が可愛らしい性格もいい子。


だというのに、彼女は何が不満だったのですか。


その外観も中身も完璧でしたよね?


何が不満だったのか教えてください。


何が足りなかったのですか。


何が不要だったのですか。


美しかった彼女から流れるのは、他の人と同じ赤黒い醜いソレ。


彼女の机に置かれた汚れなき白の百合。


菊じゃないんだ、とか、下らない疑問。


確かに彼女には似合うだろうけれど。


脳裏に焼き付く彼女の笑顔。


瞼をちらつく彼女の最期。


「要らないなら、くれればよかったのに」


彼女の全ては、ボクがどんなに頑張っても手に入らない。


ボクが欲しかったもの。

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― 新着の感想 ―
[一言] 憎憎しいですね妬ましいですね主人公の気持ちにとても共感させられました僕もほしかったです彼女のあれ。
2014/06/08 22:31 退会済み
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