結末と予兆
登場人物
クロスリーパー
主人公 工房の鍛治師 古代マリア
ジェシカ アンディ リーン・ホーク・マリア
占い師
アリス
ホーリーヘレティック
聖人エルドレッド 教祖エリック
先代マリア
ニッカ
「はぁ、はぁ、はぁ、、、っ!!」
何度も何度もこちらから攻撃をしかけるがマリアはギリギリのところで避ける、、、
「くっ!!まだまだっ!!」
マリアに向かい一気に距離を詰めようとするが笑いなが避けられ逆に隙ができカウンター気味に反撃をもらってしまう
ッ!!
「フフ、、、やハりオ前は面白い、、、」
「良い。オマエの一撃でを我ニ喰らわせテミヨ」
仁王立ちしジェシカの渾身の一撃を受けようとしている
スカーレットローズから大剣を作り出し両手に力を込め身体解放から一気にマリアの腹部にめがけて剣を向け突進してきた
マリアは蒼い瞳を見開きながらニヤつきジェシカの大剣は腹部に触れる事も敵わず傷1つ付ける事すら出来なかった
「はあ!はあ!はあ、、、、、、、」
圧倒的に差を思い知らせたジェシカだった。
「、、、、もウ良い。オマエの力は分かっタ。」
「オマエの成長はワタシにとっても有効だト分カった」
「しばらくは大人シクして置く、、、、」
「時ガ来たらオマエの意識はワタシがもらウ、、、」
そう言うとマリアと名乗る影は消えて行き周りの暗闇が次第に明るくなって行くのがわかる、、、
「ジェシカ、、ジェシカ?大丈夫??」
「え、、、声が聞こえてくる、、、、」
「ジェシカ大丈夫?」
「あ、えと、、うん、、大丈夫、、、、。」
「そう、、急に精神が乱れたから何かあったのかなと思ったわ」
「それに私が思った通りジェシカはとんでもないアルカナを持っている事が分かった」
「、、、そうなの」
「ええ!アンディが戻ってきたら言うわね。うふふ」
*******
「ったく、、人使いが荒いぜ、、」
そう言いながらアンディは死者の血を採取して帰ってきた
「あら、遅かったわね。うふふ、、、」
「っるせーよ、、放っとけ。それで?何するんだよ」
「ジェシカいいかしら。まず貴女のアルカナだけど分離と融合よ」
「、、、分離と融合?」
「そう。本来これはある物体同士が何かによって合わさる事で別の物を作り出す事を示しているんだけどジェシカの場合はそこにないように見える物をあるように作れるの、、それが融合。」
「そしてこの死者の血。これは人間とリーパーの血が混じる事で慣れ果てになってしまうんだけどリーパーの血が濃い程力も増し強い死者になってしまう」
「だからリーパー自身は死者の鮮血を飲む事で元人間の血の部分だけを養分にして死者の血は排泄される」
「何が言いたいのか全く分からない。」
「うふふ、、実際目にした方が早そうね。」
そう言うと死者の血をジェシカの目の前に置いた
「アンディ。この血何色に見えるかしら?」
「何馬鹿な事を言ってる、、血は一色だろ。」
「ジェシカはどう?」
ジェシカは血をジーッと見つめた
「3色に見える、、、、かな、、、、」
「うふふ、、、じゃ、その3色の内どれが一番美味しそうに感じるかしら?」
「1番多い色、、、かな、、、、」
「ジェシカこっち向いてもらっていいかしら。」
アリスを見つめるジェシカ、、
「いい?両手でこの瓶を挟むようにして、そして今言った血だけをその中から離すようにイメージして。」
「わ、分かった、、、」
言われた通りに血の入った瓶を挟む様に手を当て1番多い血をだけを分離させるようにイメージし集中した
ガタガタ、、、と触れていない血の入った瓶が動き出しその場を凄い早さで回転しだした!
すると瓶の蓋が開き血が宙に浮いた!
「な、何だこれは、、、、」
「しっ!黙って! ジェシカ集中切らさないで。」
「この血を小さく凝縮するように固めるイメージして。」
「わ、分かった、、、、、、、、、、」
すると石ころ位まで圧縮された血は結晶化してジェシカの手のひらに乗せた
「はあ、はあ、、、、、、」
「うん!いいわね!慣れていけばこの分離した血の結晶をもっと小さくできる筈よ」
瓶に入っている血を見るとさっきまで赤色だったのがドス黒い色になっていた、、、
「おい!アリスこれは一体なんなんだ?」
「これが分離よ。」
「分かりやすく言うなら一見1つに見えている物質も実際は様々な化学反応を起こして1つの物体になるわけ」
「それをジェシカは最初の段階まで戻せるって言う事かしらね」
「だから今あるこの結晶化した血は死者になる前の人間の血って言う事になるわけ。分かってもらえたかしら?」
「俺が作った武器を作る前に戻せると、、、驚かされる」
「アンディ、驚くのはまだ早いわよ。ふふ」
「ジェシカ。その結晶を持って外に出て来て」
「分かった」
3人は外に出てて湖畔に来た
「とりあえずその結晶は私が預かっておくわ。」
「さっきやったのは分離。今度は融合をするわ」
「アンディとジェシカ今目の前に何が見えるかしら?」
「何って湖だろ、、、」
「うん、綺麗な湖が見えるよ」
「うふふ、、、そうね。」
「でも実際には今私たちが居る所と湖までの空間に空気があるの」
??
「そして空気も厳密に言うと物質なの」
「な、何だと!?」
「ジェシカ。目の前にある空気を自分の掌に圧縮する感じにイメージしてみて」
「分かった、、、」
ジェシカは目の前に右手のひらを広げようとした
「ジェシカ左手を前に広げて。」
「あ、うん、、、」
左手を目の前に広げ集中した
一体何が起こるのかアンディは固唾を飲んでいた、、
するとジェシカの手のひら辺りがビビッ!って空気が揺れだした、、、、
空気の歪みがどんどん大きくなり何もない空間から小さな黒い点が現れた
「いい感じね、、それじゃジェシカ、右手に何でもいいから武器を出してみて」
「そしてその空間を武器で斬る瞬間にジェシカの血を1滴入れてから斬ってみて」
「う、うん、、、難しいかもしれないけどやってみるよ」
「スカーレットローズ」
右手に金色のロングソードを出し薔薇の花びらの血を左手の黒い空間に入れた瞬間にロングソードで斬った
「なっ!!!」
空間を斬った瞬間に血の斬撃が湖の沖に向け飛んで行った!!
「な、何これ!?」
「うふふ、、さすがジェシカね。上手く行ったわ」
「すごい、、、凄いよ!!アリス!!」
「うふふ、、そうでしょ。これが融合よ」
「これは空気圧縮した物質にジェシカの血を入れる事で空気核と血の核を強制的に1つにして核融合を起こし新たな物質を作り出したのそこに鋭い斬撃を入れる事で目に見える斬撃を作る事ができたわけ」
「、、、、アリス、、お前、、、、、、」
「うふふ、、あの町での出来事を見てジェシカならできるんじゃないかと思っただけよ」
「だけどこれには大きな欠点があるの。」
「そうなの?」
「ええ、、それはジェシカ自身の血を使う事よ」
「ジェシカの渇きと怪我は人間の血だけでしか満たされないし治らないの」
「え、、、そうなの、、、」
「そこでコレの出番なわけよ。」と言って結晶化しか血をジェシカの前に持っていき渡した、、
これをひとくちサイズに割って飲んで見て
「うん、、、、」
ジェシカは結晶をひとくちサイズに割り口に入れ飲み込んだ
「え、、、何これ、、、、すごい!!」
「うふふ、、もう分かっていると思うけどこれでジェシカの渇きや怪我も治せる。そして飛ぶ斬撃も気にしないで撃てるの」
「すごい!凄いよアリス!!」
「ね!アンディ!」
「あ、ああ、、、確かに凄いな、、、」
「どうしたのアンディ、、?」
「いや、本当に俺はもうお前と行動を共にする必要はないんだなと痛感させられたよ」
「うふふ、、、ジェシカ。私は貴女を1人で生きて行く道を示したわ」
「次はアンディの道を示してあげるべきだと思わらないかしら」
「、、、、、うん。」
「ほら、ジェシカもそう言ってるわよ、、」とアリスは上唇をゆっくり舐めアンディを誘っている
「ふっ、、、、ジェシカ俺はもうお前を子供扱いはしない」
「俺は俺の道を歩んでいく」
「、、、、、アンディ。」
「何だ。」
「ありがとう、、、、、、」
「ああ、一緒には行けないがお前の事を忘れる事はない」
そう言い残しアンディとアリスの2人は一緒に戻って行った
********
2人が部屋に戻ったがジェシカはしばらく1人湖畔に座り満月が水面に映り眺めていた、、
何気に月を眺めていると満月が湖畔の真ん中に来た瞬間に黄色の満月が紅く光出した
!!!
まさに紅い月になった瞬間を見てしまったジェシカ
「う、うう、、、う、う、、う、うがあ、、、」
「うがあぁぁぁぁあああーー!!!」




