乗馬クラブに行こう!!
こんにちは、時雨オオカミと申します。
新卒の頃から乗馬クラブで働き始めて10年近く。
このたびは、そんな私の乗馬との出会いを書いていきたいと思います。
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私が馬と出会ったのは小学生の頃でした。
父が昔、大学馬術部に所属していたことで一回乗馬に触れてみてはどうか? と提案され、連れて行ってもらったことがキッカケです。
両親の方針として、いろんなスポーツに触れて自分に合うものを探すといいよね! みたいな感じだったからこその出会いでした。
はじめての乗馬クラブは、恐らく皆さんも駅構内やスーパーなどでチラシや看板などを見て知っているのではないかと思います。全国チェーンとして展開している、ある乗馬クラブのひとつです。
乗馬クラブなのに全国チェーン店なんておかしな響きですよね! でも、実際にあるんです。どこに行っても地名+その乗馬クラブの名前の場所がある印象です。
調べてみたところ、全国で34ヶ所! これはチェーンと言っても差し支えはないでしょう。
このクラブの良いところはなんと言っても敷居が一般寄りでお安めであり、お手軽に乗馬を体験することができることにあります。
さて、ダイレクトマーケティングみたいになっていますが、私の勤める場所はこの系列ではありません。
このクラブが私のはじめてに選ばれたのは、馬場(→運動場)内に何頭か並んで入り、馬身(=車間距離)を開けながら一人のインストラクターのまわりを順番に、トコトコ運動をゆっくりやっていくスタイルをとることができる点にありました。
何頭もいるのでスピードを出せない点がかえって安全なんです。
(もちろん、上級クラスになっていくとちょっとお値段が上がってマンツーマンレッスンになったりします)
このはじめての乗馬クラブで、はじめて乗った馬の名前は二十年近く経ってもよく覚えています。
エクウスくんです。
今は時間が経っているので、もう寿命で亡くなっていると思いますが、思い出深い灰色のブチ模様の強い芦毛でした。
首を触ると、とてもあたたかくて、背中に乗ると、とっても高くて、ゆっくり動き出すと思ったよりも大きくゆらゆら揺れて、それでも目の前がキラキラと輝いて見えたものでした。
幼い頃の思い出ですが、今でもはっきり思い出せるほどの強い思い出です。
しばらく通って、ある程度の歩法で自由に走れるようになってから私は他の乗馬クラブに移籍しましたが、今でもはじめての乗馬体験をさせてくれたあのクラブには恩を感じています。
ところで皆さんは、乗馬といえばなんだか優美なイメージや、お金持ちの嗜むものだというイメージを持っていたりはしませんか?
実は結構体育会系なスポーツでもあるので、馬に乗ればしっかり筋肉痛になりますし、慣れないうちは大変です。
しかし、その分普通では鍛えにくい足の内側の筋肉が鍛えられたりもするので、お遊びではなくしっかり運動をすればすらっとした綺麗な体型にもなれたりします。
馬も可愛いし、運動もできて癒されもしてなんて最高なスポーツなんでしょう!
※ 完全に贔屓目に見てるのでどう思うかは人それぞれです。
確かにお金は多少かかりますが、乗馬クラブの取るお金のほとんどは管理している馬達のご飯代や施設維持費などで消えていきます。ご飯代がどんどこ上がるのでわりと経営が厳しかったりして(笑)
乗馬クラブは引退競走馬の余生のひとつでもあり、良血統であっても競走馬になれなかった子たちの来る受け皿でもあり、第二の馬生を送る場所です。
たま〜に、ウマ娘で見かける名前が両親のどちらかに入っている乗用馬を見かけて、君ってあの子の子供なのか〜! となることも。
※成績がふるわない。もしくは競走馬になるための試験にクリアできなかった子たちも乗用馬になります。
なにより、何度も顔を合わせて懐いてくれた子たちに、歩いて行くだけでぷるぷる鼻を震わせて呼びかけてもらえると可愛くて可愛くてたまらなくなっちゃいますね!
長期休みなどを楽しんでいる方々もいるでしょうし、読者の皆さんもぜひお近くの乗馬クラブを覗いてみませんか?
もちろん、暑すぎる昼間は閉めて、早朝と夕方に経営しているところも多くあります。
安全性のため、体験だけでなく、見学なども予約が必要だったりするので、一度気が向いたら電話をして訪問してみてくださいね!
私達乗馬に携わる人間は、馬に興味を持っていただけるだけでも嬉しいのでぜひ検討してみてくださいませ!
現在は三歳程度の担当馬ちゃんが妊娠して帰還したので、はじめての繁殖を体験することになりドキドキの毎日を送っています。こっちも日記つけてそのうちエッセイにしてみたいですね。




