第0話 : ~イタリア忍者にアモ―レ!~
** タイトルは適当です。気にしないでください。 **
** この作品はイタリアとは一切関係ありません。 **
「あなたはオンラインゲームをプレイした事はありますか?」
こう質問されたら、「はい」と答える人はそこそこ居るだろう。
続けて、上記の質問で「はい」と回答した人に、
「あなたは、自分が操作するゲーム内のキャラクターに感情移入した事はありますか?」
と聞いたら、大半の人は「はい」と答えるだろう。
では…
「あなたは、自分が操作するゲーム内のキャラクターに『なりたい』と思いますか?」
と質問されるとどうだろう。
意見は分かれそうだが、「一度くらいは体験してみたい」と思う人は多いのではないか。
もし、上記の質問に、次のような条件が付帯しているならば、あなたはどう答えるだろう?
『ただし、現実世界に帰還する事ができるかどうかは不明であり、また、ゲーム内でのプレーヤーの死亡があなたに及ぼす影響については一切不明です』
と。
つまり…
何が言いたいかというと…
誰 で も い い か ら 助 け て 下 さ い
マジで(涙)
――――――――――――――――――――――――――――――
「気が付いたら、ゲームのキャラになってました」
…なんて白昼堂々と口にしたら、黄色い救急車がお迎えに来てもおかしくないレベルの患者だと思うわけだが…。
散々現実逃避しつつ弱い頭をひねって考えた結果がこれなのである。
というのも、今現在水面に映り込んだ自分の姿は、どう見てもいつもの自分の姿ではなく、
『一月ほど前からプレイしているゲーム内で自分が使っているキャラクター』
の姿なのだ。
ソレを三度確認した次の瞬間、とりあえず近くにあった木の幹に頭をガツンガツンガツンガツン叩きつけてみた。
「目覚ませ! 俺! 目覚ませ…っ!」なんて口走りつつ立木にヘッドバッドを連打している成年男性(風キャラクター)。
後から考えれば、客観的に見て紛う事無き不審者その物だったと思う。
ぶっちゃけ近所の公園でこれをやってれば確実に通報されてるだろう。 というか俺がソレを見かけても絶対通報する。
さて。 散々奇行を繰り返した揚句、急に体が重く感じた俺は思わずその場にへたり込んだ。
ちなみに、数十回木の幹に全力でぶつけたはずの頭からは一滴の血も流れていない。
急激に重く感じるようになった体を引きずりつつ水辺に近づき、水面を覗き込む。
そこには、傷一つ無く、赤く腫れ上がってさえいない俺の顔(頭部)が映っていた。
しゅ~~~~りょ~~~~
一瞬、妙な声の雄叫びが頭の中を通り過ぎた気がする。
よくよく耳を澄ませてみると、鳥の声・虫の音・風に揺れる木々のゆらめき等々の「音」が耳に飛び込んでくる。
いずれも、「自然の音」ではない。 この一カ月で耳に慣れた、ゲーム内のBGMである。
ぐるっと辺りを見回す。
目の前には、小さな池。 周囲に多少の草地を挟んで、ぐるっと辺りを取り囲む木々。
そして、木々の切れ目に見える、一筋の獣道。 さらには、木々の周囲を取り囲む、切り立った断崖絶壁。
俺がこのゲームを始めてからの約一カ月の大半を過ごしている、隠しマップだった。
少し離れた場所に、複数の茶色の兎に混じった一匹の白い兎が見えた。
ログイン時間の大半を費やしてキャンプ狩りしている、もはや見慣れたレアモンスターだった。
――――――――――――――――――――――――――――――
夢幻大陸セントヘレーナ。
そこは、多様な種族が共生する異世界。
大陸の中南部、アルマニアと呼ばれる地方に存在する、
都市国家、「ウィルディス」。
北側に大陸の背骨たる白竜山脈を構え、
南側に大海の入口たるカーナ湾を抱き、
東部から西部へ、西部から東部への
陸上交通路が収束する地に位置するこの都市は、
大陸最大とも言える交通の要衛であり、
東西を繋ぐ大動脈を抑える、巨大な交易都市である。
海上交通においても、大陸最大の中継貿易拠点として、
東部から西部へ、西部から東部への船舶が
日々寄港する、巨大港湾を備えた港町でもある。
過去幾度も戦乱の危機に見舞われながらも、
山脈から湾まで連なる東西に各三重の巨大防壁により、
西からの敵も、東からの敵も、
何度も跳ね返し独立を維持してきたこの国は、
世界中から商人が、傭兵が、職人が、
流浪者が、難民が、その他様々な人々が集まり、
日々拡大を続けている。
そして、今日もまた一人…
何かを夢見る一人の冒険者が、
この都市の城門を通り、
人ごみの中に紛れていった…
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オンラインRPG 『 幻想大陸 』
(株)サンダイノムコ ゲームエンタテイメント
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ネットで公開されてたオープニングムービーを見た感じ、なかなか面白そうだった。
当たればいいな、くらいの気持ちで軽くほいほいっと応募した公開βテストに、まさかの当選。
既に推薦で大学に受かっていた事もあり、センター試験だの何だのでヒーヒー言ってる同級生を尻目に、手持無沙汰な日々の暇を潰すにはちょうど良いかなーと思ったら、これがまたどっぷりとハマった。
卒業までもう授業は無く自主登校なのをいいことに悠々自適のネトゲライフを始めたのが年明け早々。
そして、ゲーム開始から約1カ月。 両親は共働きでほとんど家におらず(居ても、俺が既に大学に受かっている事もあり、好きにしてなさい、みたいな感じだ)、特に誰にも迷惑を掛ける訳でもない。
メンテナンス関連で1日に8時間ほど(おもに深夜~明け方)ログインできない時間があるが、それ以外の時間はほぼずっとログインしていた。
そんな俺は、その日もいつものようにログインしようとした…はずだ。
何一ついつもと変わらない、俺の暇つぶしネトゲライフが、その日も幕を開けるはずだった。
…なのに、気が付いたら。
な ぜ か ゲ ー ム キ ャ ラ に な っ て た
――――――――――――――――――――――――――――――
このゲームでは、全てのプレーヤーは『冒険者 ランク1(ジョブ指定:無し)』としてスタートする。
オープニングイベントで案内される国営の冒険者ギルド(冒険者への仕事紹介所)で提示される様々なミッション(指令)を受領し、それを達成する事で報奨金とギルドポイント(貢献値)を獲得し、一定値が貯まると昇進イベントが発生する。
そのイベントを攻略すると、晴れてランクアップできるのだ。
無論、ランクごとに受領できるミッションは異なっており、上位のランクになればなるほど難易度の高いミッションが提示される。
一定のランクを超えると王城その他の、初期では進入禁止のエリアに立ち入ることが可能となる。
国王や大臣等々から直接オファーできるミッションなども存在するようだ。
また、ランクアップごとに冒険者ギルドから報奨金や報奨品が受け取れるらしい。
そして、ミッションとは別にクエスト(仕事依頼)も相当数存在する。
ミッションは全て「国が依頼主の仕事」なのに対し、クエストは特定の個人・商会・団体等が依頼主の仕事だ。
無論、クエストを幾つ達成してもギルドポイント(貢献値)は上がらないが、代わりにオナーズポイント(Honors Point:名声値)が上昇する。
一定の名声が無ければクエストのオファーが発生しないケースも多数あるようだ。
ミッションの報酬は全て報奨金だが(昇進イベントを除く)、クエストの報酬では現金代わりにアイテムを貰えるケースも多いらしい。
ちなみに、「職業」についてはまだ極一部しか公開されていないものの、特定のクエストを攻略することを条件に「転職」が可能となるようだ。
各ジョブに応じたステータス補正や特殊能力補正などが色々と確認されているようで、その中にはRPGでお馴染みの「魔法」なんかもあったりする。
だが、このゲームのグランドクエストは、未だ「不明」。
色々とネットで情報は飛び交っているものの、発生条件が特定されておらず、まだ誰も発見できていないのだ。
目下の所、「二カ月後に控える正式サービスオープン後にならないと発生しないのでは?」という意見が主流である。
つまり、現時点では…
大多数のプレーヤーは戦闘でレベルを上げ、ミッションを攻略し、クエストを次々乗り越え、戦力強化…レベル上げと蓄財と装備の更新…に励んでいるのである。
そんな中。
ログイン初日、俺はオープニングイベントが終わると即座に街の外に出た。
そして、「最弱の敵」との呼ばれる Wild Rabbit だけを延々と刈り続けた。
数日経って、街の周囲の Wild Rabbit を倒しても経験値が入らなくなると、多少街から離れた所に移動した。
そして、またしばらく(街の近くの Wild Rabbit よりも少しだけレベルの高い)Wild Rabbit だけを延々と狩り続けた。
その後も延々と「比較的楽に倒せるが、最低限の経験値しか獲得できない」キャンプを転々とし、ウサギ系モンスターだけを狩り続けた。
ネット上の掲示板等を見る限り、どうやら俺のプレイスタイルは異色中の異色らしい。
ちなみに、このゲームでは相手とのレベル差によって、獲得できる経験値が変わってくる。
街の周辺の Wild Rabbit はレベル1の敵であり、レベル1の時に倒すと50(P)ポイントの経験値を獲得する事ができた。
それが、俺のレベルが2、3、4、5、と上昇するにつれ、獲得経験値は40P、30P、20P、10Pと減少していき、俺がレベル6になると街の周囲の Wild Rabbit を倒しても経験値が入らなくなった。
自分と敵とのレベル差補正により、獲得経験値が減少してしまうのだ。
参考までに言うと、レベル1から2になるのに必要な経験値は1000P、レベル2から3になるには2000P、3から4は3000P…とどんどん増えて行く。
同じレベルの敵(獲得経験値50P)で計算すると、20匹、40匹、60匹…とぐんぐん増えて行く。
低レベル程レベルアップしやすいのは、まぁ普通なのだが…問題は、「同レベルの敵」で計算した結果が上記の匹数だという事だ。
例えば、レベル3になると、レベル1の敵を倒しても30Pしか入らない。 レベル3から4にするには、同じレベルの敵なら60匹の所を、レベル1の敵だけを倒すと100匹倒す必要があるのだ。
これがレベル5だと、レベル6にするには5000P必要なので、同レベルの敵なら100匹倒す必要がある所を、レベル1の敵だけ狙うと500匹倒す必要があるという事である。
ちなみに他のほとんどのプレイヤーは、レベルが少し上がると街からだんだんと離れて、レベルが高めの敵を探して倒しているようだ。
自分がレベル2の時にレベル2の敵を倒せば50P、自分がレベル3の時にレベル3の敵を倒せば50P…と獲得経験値の水準を維持できるという事もあるだろう。
しかし、序盤に限って言えば、自分のレベルよりも1つ…場合によっては2つ…くらい上の敵でも(条件次第ではあるが)概ね簡単に倒せてしまうのだ。
敵と自分との『逆レベル差補正』により、自分よりも1つ高いレベルの敵を倒せば60P、2つ高いレベルの敵なら70P、3つ高いレベルの敵なら80P…と、高めの経験値を獲得する事も出来る。
そういった事情もあり、「レベルが上がったら移動するのは常識!」「低レベルモンスターの狩り場は低レベルプレーヤーだけ!」みたいな書き込みがネット上では主流となり、それを無視する奴は「空気の読めないヤツ」みたいな扱いを(誰が扇動したのかは知らないが)受けていたりする。
とはいえ、そんな「主流」なんぞどこ吹く風といったプレーヤーも多数存在する。
「レベルの高い敵は危険も高いんですがw」「敵のレベル上がると1匹倒すのにかかる時間が増えるし」
「このレベル帯の狩り場混んでるんで(^^;」「時給で計算すると…」etc...
しかし共通して言える事は、『レベルが上がるにつれて、ソロだと気が遠くなってくる』という事だ。
具体的に言うと、レベルが上昇するにつれて『自分と同じレベルの敵を倒すのが難しくなる』からなのだ。
序盤は、多少格上の敵をサクサク狩って、がっつり経験値を獲得できていたが、それはだんだんと難しくなり、レベルが2ケタに達する頃には難易度の変化が顕著に表れる。
スキルの振り方や装備その他補正等々の条件が整わないと、ソロで上のレベルの敵を倒すのは厳しくなってくるのだ。
さらにレベルが上がっていくと、だんだんと同じレベルの敵ですら厳しくなってくる。スキルの振り方等々、キャラの育成方向によって相性(倒し易い敵と倒し難い敵ができてくる)はあるが…。
その為、レベル1~2の頃はともかく、レベル一ケタ台後半から先は、ほぼ全プレーヤーが何らかの形でパーティを組んで、格上(自分たちのレベルより上)の敵を狙うのだ。
例えば、2人でパーティを組んでレベルが5つ上の敵を倒せば、パーティ全体で100Pの経験値を獲得する事ができるのだが、ソレを人数で頭割りすると一人当たりの獲得経験値は50P。 6人パーティなら、一人頭16P(小数点以下切り捨て)だ。
…が、しかし、ここに「パーティ戦闘補正」が加わる。
具体的に言うと、2人パーティなら+5P、3人パーティなら+10P、4人なら+15P、5人なら+20P、6人なら+25Pとなる。(ちなみに、1パーティは最大6人までだ)
なので、6人でパーティを組んでレベルが5つ上の敵を倒した場合、(100÷6)+25=41 となり、41ポイント獲得できる。
序盤ならソロで同レベルの敵を狩っても50P獲得できるので、パーティを組んでも効率が悪くなる。
が、レベルが上昇し、1つ下のレベルの敵(獲得経験値40P)を一匹倒すのに時間がかかるようになると(戦闘後の回復時間も含めて)、6人パーティでサクサク狩って行った方が効率が遥かに良いのだ。
1人で5分に1匹(40P)倒すより、6人で2分半に1匹(41P、5分なら82Pの計算)の方がレベルが上がるのも早いし、安全というわけだ。
最も、敵のドロップするアイテムやお金は分配されるので(お金は人数割で自動分配、アイテムは完全にランダムで誰かの鞄に入る。*特殊なクエストアイテムや特定のイベントアイテムを除く)、そういった目的がある場合はソロで狩るのだが…。
さて、肝心の俺はというと、実は上記の「ドロップアイテム目的」だったりする。
後、ログイン時間が他のプレイヤーの平均よりもかなり長い事も大きいが…。
ゲーム開始後、最初に Wild Rabbit を倒した際、
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Wild Rabbit は 野兎の毛皮 を 落とした!
Wild Rabbit は 野兎の毛皮 を 落とした!
Wild Rabbit は エネルギー結晶:土 を 落とした!
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というログが流れた。
「ウホッ!気前イイ兎…。 ってかこれ、すぐに鞄が満杯になるんじゃw」
なんて思ったが、ステータスウィンドウを開いて鞄確認してみると、
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道具袋:
2 x 野兎の毛皮
1 x エネルギー結晶:土
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となっていた。
「あれ。 自動でストック(纏め)されるのか…」
と安心しつつ、ふと思いついた。
「…この手のゲームって『生産』絶対あるよな」
じゃ、貯めとこう。 …という結論に至ったのだ。
自分のことながら、至極簡単で単純かつ明快である。
そして、鞄の中のアイテムの種類を無暗に増やさない為に「狙う敵はウサギのみ!」と決めた。
更に、数を稼ぐために…という事で、経験値がぎりぎり入る程度の弱めのウサギに的を絞ってキャンプ地を転々としつつ、立派な(?)ウサギハンターとなったのだ。
最も、「自分と同レベル以下の敵を倒した場合、レベル差があればある程アイテムのドロップ率は下がる」事に数日後気がつくのだが…。
――――――――――――――――――――――――――――――
はぁ~、とひとつ大きく溜息を吐き捨てつつ、俺はステータスを確認しようとした。
とは言っても、ゲームの様に「通常画面で『△』ボタン押したらウィンドウが開く」という訳にもいかず。
散々迷った挙句「こーゆー時は音声入力が基本だよねっ! 巨大ロボットの必殺技も大抵パイロットが叫ぶしっ!」とか口走りつつ、虚空を指さして、
「ウィンドウ、オープンっ!」
叫んでみた。
…
……
………
…………
何の反応も無かった。
ちょっと泣きそうになった。
30分くらい叫んだ後、左手に腕時計みたいなバンド(?)が巻かれてるのに気がついた。
ゼハゼハ言いながら、なにかしらと思ってポンと触ってみると、空中に半透明のウィンドウが表示された。
…ドッと疲れが来た。
なんだか、目から熱い汗が流れ出た気がした。
CGの空が、無駄に澄み渡っていた。
鳥の鳴き声が、痛いくらいに優しかった…
――――――――――――――――――――――――――――――
ウィンドウの操作は、何というか、タッチパネル式の様な感じだった。
ぶつぶつ呟きつつ、空中で指をうろうろさせる成年(風キャラクター)…。
…とりあえず、装備欄、ステータス欄を確認することにした。 余計な事は考えたら負けだと思う。
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◇装備◇
装備:武器
右手x ウッドソード (攻撃力:5、火属性:-5)
左手x なし
遠隔x なし
装備:防具
頭 x なし
首 x なし
腕 x なし
胴 x 冒険者の服 (防御力:6)
脚 x ノーマルズボン (防御力:2)
脚 x ノーマルブーツ (防御力:2)
防具:その他
腰 x なし
背 x なし
指1x なし
指2x なし
耳1x なし
耳2x なし
◇ステータス◇
名前:コジロー / 種族:人間族
職業:冒険者 / 状態:健康
Lv :12 Next EXP:40/12000
HP:150/150(+0)
MP:75/75(+0)
STR:26(+0) DEX:26(+0) AGI:26(+0) VIT:26(+0)
INT:26(+0) MND:26(+0) CHR:26(+0) LUC:26(+0)
火属性:6(-5) / 土属性:11(+0) / 水属性:11(+0) / 風属性:11(+0)
氷属性:11(+0) / 雷属性:11(+0) / 光属性:11(+0) / 闇属性:11(+0)
*ステータス 未振り分けポイント:22
*属性値 未振り分けポイント:11
*( )内は装備補正
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バリバリの初期装備だった。
レベルアップ時のステータスボーナスも、手つかずのまま放置だ。
ある意味、このレベルまでこれでよくやったと思う。
ちなみに、この池の周りにいる茶色のウサギ( Forest Rabbit )はレベル6だ。
前回ログイン時の(まぁ昨日なんだが)最後にレベルが12になってるので、もうこの茶色を何匹倒しても経験値は入らない。
ちなみに、茶色の中に一匹だけ混じってる白い兎(Sharp-Eared White-Jody )のレベルは8。
30分に一匹の出現で、一定の確率で装備品をドロップしてくれた。
ステータス値は最初15で、レベルアップごとに1ずつ増えてた感じだ。
各種属性(耐性)値は最初が0で、その後レベルアップごとに1ずつっぽい。
…というか、毎日毎日、一日の2/3時間を費やしてログインしてる割に、最後にステータス見たのは半月くらい前の気がする。
ドロップアイテムと道具袋欄だけは日々確認していたが…
HPは初期40で、レベルアップごとに最大値が10ずつ増えていたっけ。
MPはその半分だったか。 初期値が20の増加分がレベルごとに5だったか。
というか、初期の『何も魔法を覚えていない状態』で街から出てそれっきりなので、現時点ではMPなんぞあっても飾りである。
あーそういえばそーだったわ…と思ったが、今更いかんともしがたい。
というか、こんな事態になるなんて予測できるわけがないのだ、と誰にともなく言い訳をしてみた。
ぶっちゃけ、「ウサギ狩りオンライン」というゲーム(?)だけしかしていなかった驚愕の事実に、今更気がついた。
「…他のも、み、見てみる?」
誰にともなく疑問形になった。
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◇クエスト◇
オファー済みクエスト:
-なし
◇ミッション◇
オファー済みミッション:
-なし
◇ギルド◇
参加ギルド:なし
-オフィシャルギルドに加盟していません
-プライベートギルドに加盟していません
◇フレンド◇
フレンドリスト:
-フレンドがいません
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「フレンドがいません」に普通にへこんだorz
いや確かに初日からずっとソロだけどさ。
ぶっちゃけ、オフゲー(オフラインゲーム)やってたとしか思えん…
「…落ち着け、大丈夫。 まだ慌てる時間じゃない」
誰に言ってる? とか聞かないのがマナーだ。
(ちなみに、「冒険者ギルド」は参加ギルドには含まれないようだ)
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◇スキル◇
* 武器スキル *
- 片手剣:89
* 戦闘スキル *
- 回避:63
- 見切り:14
- 受け流し:17
- クリティカル:25
* 非戦闘スキル *
- なし
* 合成スキル *
- なし
* 魔法スキル *
- なし
* 特殊スキル *
- ラビットハンター:☆☆☆☆
- レアハンター:☆☆
- サバイバー:☆☆
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武器はまぁ…ずっと同じ剣一本だったから「片手剣」以外のスキルが上がって無いのは仕方ないが…
格下のみ! を信条に狩ってたせいか、各種戦闘スキルのあまりの上がって無さは目を覆わんばかりだ。
ネットに出てる情報によると、同等レベル以上の敵と戦闘するのがスキルを上げる早道らしい。
魔法は初期職だから仕方ないし、合成はまだ生産ギルドに加盟してない。
特殊スキルは…初期職「冒険者」では、最初は特に何も持って無い。
特殊な敵の討伐、クエストの報酬、後は一定の条件を満たすことで発現するものがある…とは聞いていたが。
なんぞこれ。
*ラビットハンター
条件:一定数以上のラビット族モンスターの討伐
効果:対ラビット族戦において以下の効果
- 物理的攻撃力アップ、攻撃回避率アップ、ラビット族固有攻撃スキル回避率アップ
*レアハンター
条件:一定数以上のレアモンスターの討伐
効果:対レアモンスター戦において以下の効果
- アイテムのドロップ率アップ
*サバイバー
条件:戦闘不能状態にならなかった戦闘回数が一定数以上(連続)
効果:戦闘時において以下の効果
- 瀕死状態(残りHPが20%以下)の時、VITが一定割合上昇
- 瀕死状態(残りHPが20%以下)の時、AGIが一定割合上昇
ちなみに、星の数が増えれば増えるほど効果は上がるそうな。
てか、微妙に役に立つような立たないような…?
最後のとか、死にかけの時のみ発動って…というか、一回でも戦闘不能になるとまた0からなのか? 連続って…
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◇道具袋◇
資金:100 G
容量:99/100
99 x 野兎の毛皮
99 x 野兎の毛皮
99 x 野兎の毛皮
…(省略 29)…
18 x 野兎の毛皮
99 x 野兎の肉
99 x 野兎の肉
99 x 野兎の肉
…(省略 32)…
46 x 野兎の肉
99 x エネルギー結晶:土
99 x エネルギー結晶:土
99 x エネルギー結晶:土
…(省略 25)…
82 x エネルギー結晶:土
32 x ラビットシンボル(耳装備 防御:+1 LUC:+1)
1 x (空き)
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「ひゃ…ひゃくゴールド…」
完全無欠に初期資金である。
そーいえばウサギがお金落としたところ見た事無いわ…と呟いてしまった。
というか、いい加減バッグの空きが無くなりつつある。
「貯まったなァ…」
使い切れない気がするのは気のせいだろうか。
てか、耳装備できるアイテム取りまくったじゃないか。
「…うん。 街、帰ろっか」
最後にあの白い子叩いてからなっ!
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** 今更ですが、もう一度。 **
** タイトルは適当です。気にしないでください。 **
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白い子は、皮1枚とお肉1個を残して成仏しました…
なんて…渋い子っ!
昔はもっといっぱいドロップくれるイイ子達だったのにッ…
自分よりレベルが下のモンスターになればなるほどアイテムが渋くなるこのシステムが憎いッ…!
そんな事を呟きつつ、長々と居座っていた隠しマップから外に出る。
とはいえ、「隠しマップ」と言ってもそんなにたいした物じゃなく、単にガケの切れ目の獣道の入り口が若干草に隠れてて見えにくいだけだったり。
なんだかんだ言って、2日に一人くらいは私がキャンプして雑魚ウサギを殲滅してる所にやってきたし。
ただ、運良くというか、白いウサギと戦ってる時には来なかったみたいで、低レベルの狩り場だと思ったのか皆さっさと出て行っちゃった。
ちなみに、昨日最後にネットで確認した情報では、固定レベル上げパーティで廃プレイしてる人で、レベル22到達とかいう情報が載ってたよ!
Next経験値が果てしない…すごいわ。
ちゅーかソロでちまちま殲滅と廃パーティでここまで差がつくとは…
ちっ。ゲームの中の世界に来る事が分ってたら、暇つぶしのウサギ狩り専門オンラインゲームよろしく一度も街に帰らずキャンプなんてしなかったぞorz
ガサ…ガサガサ
つーか通りにくいよココ、いやほんと。
何なの? この細い道…。 木が邪魔。 草が邪魔。 前見えねーよ。
ガサガサガサガサッ!
誰だこんなめんどくさい道プログラムした奴は…。
…ぬおっ!? 服が引っかかってっ!
無駄なとこに凝ってやがっ。
ガサガサッ! ガサッ
あーもーうぜー…。 誰だこんな道最初に見つけたのは…って俺orz
てか他の連中よくこの道通って俺のキャンプのとこまで来たねぇ。
ガサッ! ガサガサガササッ!
ぬぉろっ! 鼻にっ!
…………
………
……
…
――――――――――――――――――――――――――――――
さて、一カ月ぶりに崖の隙間から這い出てきたわけだが。
林の向こうにチラチラ見えるポリゴンの草原の緑が目に眩しい…
一応周囲を警戒しつつトコトコと林の外に向かって歩き出す。
隠れマップに籠る前にこの辺を通った時は…何だっけ?
レベル4前後のウサギは居た気がする。
後…あと…何だった…?
「流石、俺。 ウサギしか覚えてな(ガツッ!)…ふげらっ?!?!」
いきなり足を取られてすっ転んだ!
「ぬはぁっ?! の、な、のぁっ!?」
足、痛っ!?!?
何!? なんかぶつかってきたっ!?
顔面を地面に打ち付けつつ華麗な(?)斜め前転を決め、細い立木にぶつかりつつも慌てて距離をとる!
ガッ!っと地面を打ち付けるような音がしたッ!
ふらつく足で立ち上がりつつ、後ろに目をやると…
シュァァァーーーッ!!
「めめずっ!?!? なんかめめずいるよっ!?」
思い出した! 確か前にここ通った時も足引っ掛けられたっ!
ぶといミミズがウネウネウネと地面からはみ出しつつ、天辺の口を開けて…
「こっち見んな~~~~~~ッ!!!!」
前回同様、全速で戦術的撤退を敢行の方向でっ!
林から飛び出ますたっ!
そーだよそーだよ、街の入り口付近に出るめめずはノンアクティブだったけど、林のヤツは絡んで来んだよ。
すっかり忘れてた。 あー怖ってかキモッ!
「夢に見そうだは… ウェっ」
ネット掲示板では『楽に倒せるモンスター』ランキングの上位に入ってたミミズ系モンスターだが、俺はビジュアル的に無理という事でトンズラ戦法でした。
基本、走って逃げれば絶対逃げ切れるし。 向こうは土の中掘って移動だから。
ちなみにさっきのは Stone Eater (ワーム系モンスター)だった気がする。
ネット情報だと、この辺りのはレベル5前後で、ドロップアイテムが確か…石つぶて、銅鉱石のかけら、鉄鉱石のかけら、エネルギー結晶:土…だっけ。
「いらネ…」
鞄ガラガラならともかく、今そんなもんドロップされても困る。
どっちみち経験値入るわけでもないし。
――――――――――――――――――――――――――――――
ブゥゥゥーーーン…
「でかっ!? いやいやいやいや! ハチでかっ!!」
怖すぐるっ!!
人の頭よりでかいハチってどうよ!?!?
針ぶっと!! くんなマジでっ!!
「目がイヤァぁァぁァッ!?」
餌違うっ! 俺餌違うからッッ!
* Large Bee (ビー属モンスター)レベル3
縄張りに入るとアクティブになる。 攻撃力が高いがHPは低い。
瀕死になると使う SPアビリティ:シャープスティング(自爆特攻技)に注意。
ドロップアイテム:ハチの巣のかけら 蜂蜜 虫の羽 エネルギー結晶:風
――――――――――――――――――――――――――――――
グァァッ! グアッ! グアァッ!
「戦術的撤退~~~~!!」
毒カエルうざすっ!!
ついてくんなっっ!!
こっちみんなっっっ!!
「生理的に受け付けないッ…!」
ヌメヌメ感と色がイヤァっっ!!
* Poison Frog (トード系モンスター) レベル4
防御力もHPも比較的低いが、一匹見かけたら3匹はいる。
噛みつかれた際 [ステータス異常:毒] になる事がある。
ドロップ:トードの肉 トードの皮 毒袋 エネルギー結晶:闇。
――――――――――――――――――――――――――――――
ブフォッ! ブフォッッ!
「お化けもいらん~~~~ッ!!!!」
なんでキノコが追って来るとですかッ!?
なんでキノコにでっかい口があるとですかッ!?
てかっ! 足ッ! 足ッッッ!!! アレ、カエルの足付けたんじゃなかとっ!?!?
「もう当分キノコ食えないッ…!」
何処のホラーだよっ!!
* Forest Funguar (キノコ系モンスター)レベル5
呪われた毒キノコを食したカエルが進化した、ハイブリッド足付きキノコ。
毒の息、眠りの息、麻痺息に加え、噛みつきによる状態異常攻撃を多用する。
ドロップ:シビレタケ ネムリタケ 毒袋 エネルギー結晶:闇
――――――――――――――――――――――――――――――
シュァァーーー…!
「まためめずっ!?!? もういいよっ!?」
そこっ! ウネウネウネウネすなッ! ノンアクでもキモいっ!
さっさと迂回し…
ガサッ…ガササッ…!
「なんか後ろにカブトムシいるしっ!?!? てかでかっ!!」
おのれ…小癪なッ!
なめるなよっ! 俺の……逃げ足をッッッ!!!
「敵前ッ大逆走~~~~~~っっっっ!!!!」
カサカサカサカサッっと横歩きで脱出ッ脱出ッ!!
* Sand Eater (ワーム系モンスター) レベル3
ノンアクティブ。 冒険初心者に頻繁に狩られる。
巨大なミミズ。 砂地や草原で頻繁に目撃される。
ドロップ:石つぶて、銅鉱石のかけら、エネルギー結晶:土
* Forest Beetle (ビートル系モンスター) レベル4
防御力が比較的高いが、動きはそれほど速くない。
SPアビリティ:突進 に注意。
ドロップ:甲殻虫の殻 甲殻虫の角 甲殻虫の顎 エネルギー結晶:土
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「ハァッ…ハァッ……!」
可笑しいねッ! ゲームの中なのになんか息が切れるよッ!?!?
「つ、疲れた…」
ウサギ以外は全部避けてるからねッ!
だって無理ッ! 大半は生理的に無理ッ!
ゲームの画面越しでも気味悪いから避けたのに、リアルで鑑賞なんて【せっかくだけど遠慮します】だは…
てかね、さっき木に頭ぶつけまくった時は全然痛くも何ともなかったのにさぁ。
なんで今回ぶっ通しで走ると息切れるのよ…。
「めめずが足元から来た時、普通に痛かったしねぇ…」
なんかもうさ。 ルールのわからんゲームを一人でやってるようなもんだ。
とりあえず街の中に入ってしまいさえすれば、外出ない限りはゲームオーバーは無いだろうと思ってるんですけどねッ!
さて。 適当な小ぶりの岩に腰掛けて、息を整えなおしてるわけですが…。
なんというか、ね…
「さっきから、薄々感じてはいるんだけどさ…」
なんか…ね、お腹が…
ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……
…あのさぁ、これ、ゲームの中だよねぇ?
何故に腹の音なるのさ…、なんでお腹すいてるのさ…orz
ネットの情報では、NPCのレストランとか店売りの食品とかもあった。
まぁ初日に街出てから一度も戻ってないし、興味なかったんだけど…
ひょっとして、今後は食事必須なんでせぅか…orz
てか『生産』スキルってまだ解放されて無かったような。
次回の調整バージョンアップで追加だったはず。
何時だっけ? 確か近かったと思うけど。
しっかしこの空腹ヤバいわ。
…つか、これひょっとしたら何も食べなきゃ死ぬんじゃね!?
ゲームの中で餓死とかマジありえん。
ゲームの中の食事つったら、時間制限ありのステータス上昇とかHPやMPの回復系統とかそんなんだろーに。
生活問題になるとは…。
そもそも、お金が初期資金しか無いんだがなっ!
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街道に出た。
ここからは道沿いに行けばモンスター出現率は低くて比較的安全なはずっ。
てかね、この周辺に出るのモンスターだと、倒しても経験値が入らないレベル…結構下のレベルのはずだけど。
万が一、今、俺のHPがゼロになったらどうなるか…
怖すぎる。
いやもーほんとマジでやめて!
何なのこの罰ゲーム…
めっさ心臓に悪いし。
もうね、常にキョロキョロしつつ足早に歩く。
早く街に着きたい。
で、数十分歩いた。
そろそろ城門が見えるかな? って感じ。
というかね、今頃になってやっと気がついた。
『今日、他のプレイヤーを一度も見てない』
街道だよ? ここ、普通にどこに行くにも通る道よ?
なんで? 他のプレイヤー全部ログアウトしてるとか?
ありえねぇよ。
うっわ、ほんと鳥肌立ってきた。
マジで誰か助けて…
…これで、街に着いても誰もいなかったら、ほんとどうしよーか。
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なんかね、街がガラガラに感じる…
まぁそれはともかく。
とりあえず、腹減った…
…なんて、思ってたらさ…
絶望したッ!!!!
城門まで来てもまだNPC以外見かけない街に絶望したッ!!!!
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======== Area : 都市国家ウィルディス 東側城門区 ========
[ Gate-Guard A ]
「ここはウィルディスの街だ。
…ん? 何だ、新入りか」
馬鹿にしてんのかてめぇ…
[ Gate-Guard A ]
「このまままっすぐ歩いて行けば『 第一新市街 』、
さらに進むと『 王城 』とそれを囲む『 貴族街 』だ。
…もちろん、一介の駆け出し冒険者程度が入れる所ではないがな」
莫大な御世話だッ!
[ Gate-Guard A ]
「『 第一新市街 』へ行く途中で北に曲がると『 職人街 』、
そのまま更に北に進むと『 鉱業区 』がある。
『 第一新市街 』へ行く途中で南に曲がると『 バザール 』、
そのまま更に南に進むと『 翼人居住区 』がある。
『 第一新市街 』から北に行けば『 第一農業区 』、『 ドワーフ族街区 』、
『 ウィルディス北部旧市街 』、『 大聖堂 』などがある。
南に行くと、『 ウィルディス港 』、『 第三新市街 』、『 獣人街 』、
『 ウィルディス南部旧市街 』、『 第四農業区 』などがある。
『 貴族街 』を挟んだ反対側には、『 第二新市街 』、『 エルフ族居住区 』、
『 第二農業区 』、『 第三農業区 』、『 演習場 』、『 スラム 』、
『 猫人キャンプ 』、『 大森林区 』、『 大中央湖中編区域 』、
『 駐屯地 』、『 闘技場 』、『 工業区 』、『 王立大庭園 』などがある。
迷うんじゃないぞ、新入り! わっはっはっはっ」
どうしても殴られたいようだな…
フェイスタイプF4ヒューマンのくせにっ! 量産型がっ!
てかそんな全部いっぺんに覚えれるかッ!!
[ Gate-Guard B ]
「街の外に出て歩き続けると、やがて夜になるでしょう」
おーい、開発は何考えて作ったんだ…
[ Gate-Guard B ]
「街の外には危険なモンスターがいたるところに生息しています。
十分注意してください。
…特に、口にする時には慎重に」
食う事が前提なのかよっ! いや、食材落とすモンスターいっぱいいるけどさっ!?
[ Gate-Guard C ]
「む? 見たところ駆け出しの冒険者だな。
なら、いい事を教えてやろう。
武器や防具は、ただ持っているだけではダメだ。
ちゃんと装備しないと、その効果は得られないぞ。
…どうだ? 参考になったか?」
何故かな、とてもイラッとするよ…
[ Gate-Guard D ]
「いいか、冒険もいいが命は大事にしろよ。
死んでしまっては富も名声も何も得られない。
くれぐれも無理だけはするな。
ダメージを受けたら、ちゃんと回復するんだ」
初めてまともなのがいたよっ!
[ Gate-Guard D ]
「ところで、回復といえば、なんと言っても旨い飯が一番だ。
…実はオレの弟が酒場をやっていてな。
第一新市街による事があったら、是非『 月夜の梟亭 』に顔を出してやってくれよな!
俺の紹介だと言えば、この街名物のエールを一杯サービスするぜ!」
未成年だけどねッ! あんたいい人だよ!
[ Gate-Guard D ]
「なに、安くて旨いのが売りだからな。
500ゴールドもあればたらふく旨い飯が食えるぜ!」
一瞬でも喜んで損したよッッ!!!!
高いわぁぁぁッ!!