結
さて、様々な怪談が集まったのだが、妖怪変化から神人まで遍く怪談をもたらす可能性を秘めているのではないかと思うのが私の正直な感想だ。
思った以上に世の中には不可思議なことがあるし、それは案外身近な物なのかもしれない。
どうやら私は随分罪深い性を持っているようで、こうした物を蒐集することに喜びを覚えてしまう人間らしい。こうして様々な怪談を集めたが、人による物から、超自然的な物まで怪談という一言で括ってしまうのはいささか乱暴なのだろうか?
しかし思うのは、人は神のような存在を求めて止まないのではないだろうか。
なんだかんだ、皆超自然的なものを心の奥底で求めているのではないだろうか? 私はきっと人がそれを求めることを止めるのは出来ないのだと思っている。だからこそ世の中には怪談が溢れている。どんなものであれ、どこかに少しは奇妙な事を孕んでいる物だ、違いはそれが『科学』というもので説明がつくかどうかだけではないだろうか。説明がつかない物を人は怪談やオカルトなどと呼んで分けている。
それでは私は不躾にも神や仏の話を再び集めていこうと思っている。今回の蒐集はコレで終わるが、人として生きている以上求めることを辞めることは出来ない。だからきっと読者諸氏にもいずれまたお目にかかるのだと思っている。
それではまた、怪談が集まったらお会いしましょう。お読みいただいた皆様に感謝しつつこうして筆を置かせてもらう。




