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窓辺の客と吉報
休憩に小さな部屋に入ると窓辺に座った一人の客
吟遊詩人の姿をした長い黒髪の少年 リュートを傍においている
「ああ、御久しぶりです リラダン総長さま
お言葉に甘えて 来ましたよ」綺麗な声に美しい顔でそう話しかけて
「よく来たな シオン・・いやシメオン・・どちらがいい」
「どちらでも・・」
「リラダン様 吉報ですよ」「・・それは」
「エーゲ海のロードス島をオスマンに奪われて、本拠地を失いましたが
財産や船を持ち去る事を敵のスレイマン1世が許したので
どうにかやって来れました」
「でも 本拠地は必要です」
「基地としての城塞の城」
「それに 貴方様達の病院などの大事な建設」
「それをくれるそうです 破格の価格で・・」