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彼のご馳走と二人の魔物

ゴソ島近くの海域、そのイスラム船は軍の依頼を受けて来た船が 

チュニスの港に エジプト方面に書簡に荷物を届ける為に向かっていたのだが…

船の甲板の海風に吹かれ 眩しい日差しを受ける男が一人、ターバンで纏めた髪だった風にゆれていた。


「軍の兵糧の配給についての書簡、スレイマン大帝様の目標

次は何処を攻めるつもりだろうか?」そんな独り言を呟く

「ウルグ・アリ様 お食事のご準備が出来ております」「ああ、ありがとう」

「…上質のイタリア産のワインも」「そうか!」とても嬉しそう


船室の自室にゆっくりと向かいながら 今日の食事の事など考えてしまう

「故郷のイタリアの料理か・・それにオスマン帝国の料理だな」

マルタは北アフリカと南イタリアの中間点にあった。


彼等の場合だが補給として手に入れる事が出来たのだ 

別の者達など海賊行為で略奪する事もある


彼、ウルグ・アリはニコニコ顔で自室のドアを開けたのだが‥そこには


それは美味しそうに彼の為に準備されたご馳走の山を

食べていた ああ、それは美味しそうに


「ねっ、美味しいでしょうシオンちゃん!元気になった?」サラの一言

「うん、凄いご馳走だね しかもイタリア料理にワインもあるよ!」

頬を紅潮させ、それは嬉しそうなシオン 

人様のご馳走を勝手に食べ散らかす、二人の魔物

綺麗な少女と吟遊詩人の姿の少年


ウルグ・アリ 彼は目を丸くして、彼の食事を食べている者達を見る

そうして、口をパクパクさせていたのだった。


「あ、ご馳走になってます うふふっ」サラ

「ああ、ご馳走になってます ありがとうございます」シオン 

吟遊詩人の仕事のせいか丁寧に頭を下げる だが、遠慮はない 

二人とも 彼等には遠慮という単語はない!


「何故‥此処に青い瞳の魔物ジンが二匹もいる!しかも何故また俺の食事を」

震える微かな声で呟くように言う


「全部、食べちゃいますよ さあ、さあアリ様」サラ

コクコクと頷くシオン 呆然としているウルグ・アリをクッションに座らせると

「はい、どうぞ お肉のケバブですよ それに炊き込みのピラフにサラダ」

サラはウルグ・アリに料理を選んで小皿に盛る


「トルコアイスも美味しいねサラ」

「うん、シオンちゃん トルココーヒーも美味だよ」

はぐはぐ、 本当に美味しそうであった。




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