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二人の会話
「やだな、ヴァレッタ騎士さま 剣に手を置いて
今にも抜いて 僕に切りかかるのですか?」
黙って 戦闘態勢寸前のままヴァレッタは吟遊詩人の少年 魔物のシオンを
厳しい眼差しで 見つめていた
シオンの方は微笑み くすくすっと軽い笑い声を立てている
「・・ロドス島では 貴方をお助けしたではないですか?」シオンは微笑みながら
問いかける
「ああ、そうだ 海の上、水の上を走り 敵を殺した
・・敵船の者達を引き裂き、食い殺したと言った感じだった」
ヴァレッタが言葉を返した
「・・私が囚われた ガレー船でも お前は姿を現した」
「そうでしたね ふふっ」




