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第九話 ワイバーン襲来[前編]

とある昼下がり------

ウィリアム王国から馬車で1時間ほどにあるカニッシラ大森林では狩猟や建築材料となる木材を伐採する林業が盛んに行われている地域でウィリアム王国からも働き手が来る

この森ではスライムやゴブリンといった魔物しかおらず餌となる植物を食べる豚やウサギといった草食動物やそれらを喰らう熊等の肉食動物も多いため古くからウィリアム王国の肉類の供給源となっていた。

そんな平和な森である脅威が発生しようとしていた。


聖女がこの国にやってきて1週間

イオリによる聖結界はまだ完成しておらず以前王都付近では魔物が発生していた。

聖結界を作るのはそう簡単な話ではなくこの国の領土や特性等多岐にわたる情報を収集したうえで構築されるので現状は王都ウィリアムのみに時限式の結界を張り事なきを得ている

だがこの聖結界も徐々に効力が薄れてきて王都と街道の境目では以前魔物の襲撃を防ぐため多数の兵士を配置する必要があった

アラン王子や国王陛下は自国の結界よりも聖女イオリの心のケアを優先したためひとまず時限式の結界を張りある程度持ちこたえてきたがそれももう限界が来たようだ


「アラン殿下!緊急のお話があります!」


今日もイオリの心のケアをしていると一人の騎士がバタバタとイオリの部屋へ駆け込みその場を切り裂く


「何かあったのかね?」

「カニッシラ大森林で大量のワイバーンが突然襲来し兵士及び近くで狩猟をしていた者が大けがを負っています!」

「なんだって!?」


この地では多くの人が狩猟・林業が盛んに行われている為本来は魔物はほとんどいない

そんな地でワイバーンが襲来ということはこの王都が建国されて以来初の事例なのである


「すぐに向かう!イオリ殿とニコラウス殿も着いてきてくれ!」

「はい!殿下聖女様もこちらへ!」


王都ウィリアムから馬車で1時間でカニッシラ大森林に到着し近くの伐採場の詰め所にて多数の負傷者がいた

その現場は戦慄で治癒士が足らず事態は一刻も争う状態だった


「ワイドヒール!」


私は祈りを込め治癒魔法を発動した

だがあまりにも負傷者が多く一気に回復させることはできなかった

何故ならこの場に狩猟者を救助するために向かった兵士とワイバーンを討伐するために入った兵士と救助された狩猟者で計100人は最低でもいてこうなってくると十分な効果を発揮することができないのだ

「だったら!!!!

ワイドヒール!」


さっきよりも多くの魔力を消費しさらに大規模の治癒魔法を発動した

すると・・・・


「あれ?俺はさっきまで大きな傷を負って大量出血していたはず・・・」

「あの傷致命傷だったはずじゃ・・・」


多くの兵士や狩猟者がベットから起き上がった

周りの治癒士は自分たちが使うヒールよりも遥かに強力な治癒魔法を見て唖然としている


「ありがとう!おかげで体がすごく楽になったよ!」


そういいながらある一人の兵士が私の手を握った


「聖女様万歳!!!」

「え!?あの聖女?

あなた聖女なの?」


治癒士も初めて見る聖女の力にびっくりしている


「ありがとうイオリ殿!あとはこっちでワイバーンを討伐するからこちらに任せて!」

「アラン王子!待ってください!

アラン王子自身や他の兵士がケガしないよう私も同行させてください!」


この時私は妙な胸騒ぎがした

そう「これはただの野生のワイバーンの仕業ではなく悪意を持ったビーストテイマーが使役して放っていると」

今回は多くの王都の人間が働く森でワイバーンが出現しました

次回はこのワイバーンを操る者の招待とその目的が発覚します!

お楽しみに!

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