第八話 魔族とレジスタンス
マリアーノはレジスタンスだ
だがマリアーノというのは偽名だ
そんな彼女が何故50年の時を残してレジスタンスになれたのか
それにはある理由がある
彼女はおよそ50年前にもレジスタンスとして世界の覇権を手に入れるため世界各地で暴れ回ろうとしたのだが、その当時の聖女とSSランクのパーティーおよそ5組の力で倒した・・・・はずだったが
実はこのマリアーノは神剣と呼ばれし伝説の剣ではなく通常の武器を使い葬ったのだ
勿論そんな攻撃で死ぬはずもなく50年の回復を得てまたその猛威を奮おうとしているのだ
マリアーノの今回の計画では次にやるべきことはバルタリ王国の地方都市や田舎町に瘴気を放つこと
何故彼女が一気に王国を陥落させるのではなく瘴気を放つのか
それは前回の失敗からの作戦の練り直しである
魔族達による世界の覇権を手にれる準備としてまず聖女の追放
その次に瘴気を放つことによって農作物や水産物といった人々が生活するにあたって必要不可欠な場所を狙うことによって王都に人が集中し食糧困難に陥らせることだ
その後王国が衰弱した頃合いを見て王都バルタリを陥落し魔族の基地として機能させるのが今回の作戦だ
そんな恐ろしい計画が王城の内部で今も行われているのだ
「カーミラ例の準備はいつ頃終わるのかしら?」
「彼のやる気次第ではありますが瘴気を放つのにおよそ日というとこでしょうか?」
彼のやる気・・・
それは魔族という人間よりもはるかに長生きする魔族にとってやる気が起きるまで10年かかるというのがザラにある
だが今回は違う
魔王様の命により回復したマリアーノや上級魔族を総動員し世界の覇権を手に入れる
50年前とは比べようがないほどの本気度で取り組んでいるということだ
「仮に3日後に瘴気を放って最初の目標値の港湾都市クハヴに定着するのは1ヶ月後か・・・」
「恐らく1年6ヶ月程度で王都を陥落できると思われます。」
「東アルブレッサの取り扱いについて魔王様は決断されましたか?」
「東アルブレッサは予定通り瘴気を放って問題ないようですが
西アルブレッサについては少々厄介事がありましてそちらは一度保留にし瘴気は放たなくていいとのことです。」
この厄介事---
それは聖女イオリの存在である
彼女が結界を張るのも時間の問題でもし貼られれば一部の東アルブレッサも聖女の庇護化に入るのだ
この対策についてはただ一つしかなくバルタリ王国と諸外国との国境を封鎖するしか方法はないようだ
「この計画において王国の住人が諸外国に逃げられるのは計画に支障がでそうね・・・
あのバカ王子にお願いしてみるわ」
この言葉の意味は一体・・・
想像を絶する計画の全体が判明される気配は今の所ないようだ
今回は魔族の計画の一部や何故レジスタンスが50年も早く現れるのかその理由を書きました。
次回はウィリアム王国で厄介な出来事が発生します!