第二話 さようならバルタリ王国
追放を言い渡されたその後私は荷造りをしていた。
明日に控えた追放の前にお世話になったメイドや私と親しかった家臣達と別れの挨拶・荷物の整理をしていた。
幸い私は生まれつき倹約家であり荷物も自身の着替えや高校に通ってた頃の教科書などといった本やこの世界で買ったぬいぐるみだけなのですぐに終わった。
日本であれば小規模なお引越しを専門とした業者だけで十分なレベルだ。
しかしあの真の聖女と名乗るマリアーノは一体何者だろうか・・・
私の予想ではあの者は魔族の可能性が高い
しかし魔族の場合真の聖女である私が張った結界の中には入れない・・・そうたった1つの例外を除いては
その例外とは100年に一度の災厄をもたらすと言われている「レジスタンス」という結界に対する強い抵抗を持った魔族の存在である。
通常結界は結界の内部でも魔族や魔物は生活することができるが聖なる力によって徐々に力を奪われ最後は浄化される。その為この国では聖女と呼ばれる力は王国にとって重要な存在なのだ
だが聖女の結界がいくら万能でもこのレジスタンスだけは歴代の聖女でも防ぐことができなかったらしい
事実この国は建国以来長い歴史を持っているが聖女がいながら2回ほどこのバルタリ王国滅亡の危機に瀕したことがあると王国の図書館にあるとある書物に記されていた。
「やっぱりあの真の聖女と名乗るマリアーノはレジスタンスなのかな・・・」
じゃないと説明がつかないのがイオリの考えである。
だがレジスタンスが最後に猛威を振るったのは50年前とされている
そう周期を考えればまだ50年も早いのだ
「まぁ私は追放されるからにはこの国を守るギリがないし100%嘘だろうけど聖女マリアーノの邪魔をしては悪いし今この国に貼っている結界を解除しよう・・・」
今の私にはレジスタンスだろうが関係ない
なぜなら私は明日でこの国を追放されるからだ。
この王国に恩を仇で返されたのだ
滅ぼうが滅ばないが私にはもうどうでもいいのだ
勿論家臣の中には王の追放に対し反発する者もいたがこの国の王であるジョエル王は自身の意見や決定に反発するものを粛正する現実でいう北の国のような独裁政治を築いてるのだ・・・
先代の王は家臣の意見も聞いていたらしいがとんでもない王である。
翌日私の自室まで騎士がやってきた。
「偽聖女イオリ・スズキ貴様を只今から国外追放処分とする!我々騎士を妨害するなら公務執行妨害で直ちに処刑する」
そう言われ私は城を離れたのだ・・・
「さようなら・・・バルタリ王国・・・」
暫くすると隣の国の国境に着いた。
ここから先は予め手配しておいた馬車に荷物を乗せ換えた。
偽聖女という話は国民には伏せられていたため護衛が来ていたがその護衛もここまでだ
「全員整列!」
騎士団長の掛け声と同時に騎士が一斉に左右に整列した。
そして
「この国を支えてくれたのにジョエル王のせいでこの国を離れることになってしまい大変申し訳ない!」
そう騎士団長が告げた
「どうか隣国でもイオリ様どうか頑張ってください!陰ながら応援させていただきます!」
そう言うと背後から私がよく知る騎士団の2人が来た
だがその2人は騎士団の制服を着ていない
「ここからは私ニコラウスとバニエルが聖女イオリ殿の護衛を務めさせえいただきます。」
私がきょとんとしていると騎士団長が
「実は今回の決定我々騎士団は納得いっていないのです。何故なら我々騎士団が聖女イオリ様のご活躍を知っているからです!この者は我々騎士団に代わり護衛をしたいと言っておりもう既に騎士団から退役しています。どうかこの者をお役立てください。」
「わかりました。ニコラウス様・バニエル様よろしくお願いいたします」
そう言うと騎士団長は今までの笑顔から仕事の顔に戻り
「それでは偽聖女イオリを国外追放とする!とっとと立ち去るがいい」
それと同時に私とニコラウス・バニエルのご護衛と共に隣国ウィリアム王国へと旅だった
私たちの運命はどうなってしまうのだろうか
それは神のみぞ知る
自己満足で書いている小説第二話ですw
なるべく高スパンで投稿しようと思っていますので最後までお付き合いください!