1話 妄想少年誠
妄想って素晴らしいことだと思う。お金も場所も道具もいらない。どこでもできる。けどどこにでもいける。なんだってできる。これ以上暇つぶしにうってつけの趣味はないだろう。人には言えないけど。
そんなことを授業中にも関わらず考えている裏波 誠って言います。中学1年2組です。あ、なんか第一話っぽいですね。まこと探検譚とか言うタイトルで。私は裏波 まこと!至って普通の女子高生!今日は転校生が来るらしいけど…。女子でも高校生でもないですね。タイトルがおかしいです。
なんか授業に集中してないですね。集中しなきゃ。と言ってもアニメとかの主人公って授業集中できないこと多いですよね。いや別にアニメの主人公になりたいとかじゃないですよ。だいいち性格がおかしい。まず主人公はそんな頭の中で常によくわからないことを考えている僕とは違って純粋で天真爛漫です。さらに僕は話すことが嫌いです。苦手ではないです別に。事務連絡とかなら普通に話せるし。でも自ら進んで話したくないです。人見知りです。要するに陰キャなんです僕は。見た目にもそんな特徴ないし。休み時間は妄想しかしてないし。
なんやかんやで授業が終わりました。表情はずっと変わっていません。こんな表情変わらない主人公いたら嫌ですね。こんな主人公はいやだグランプリとかありそう。これでグランプリ取れる自信ある。
なんか女子がたくさん席の近くに来ました。ふっと避けます。先頭というか中心の人は杏子葉 風花さんです。いい名前ですよね。僕は裏波ですよ。名前の由来よくわからないですよね。その杏子葉さん、見た目も長い黒髪で、すごい真面目だけどギャルって感じなんですよね。夏休みの宿題最初の日に全部終わらしそう。いわゆるマドンナって感じ。実際マドンナなんですが。聞いた話によると30回ぐらい告白されてるらしいです。僕は0ですよ。たぶんこれからも。というか一人の女子をレビューする男子相当キモいですね。廊下に出ましょう。
廊下をふらついていると、一人の男子と目が合いました。僕の双子の弟の裏波 実です。残念なことに二卵性双生児で、似てないんですよ。一眼で見分けがつくレベル。嫌なのは弟の方が顔が良くてコミュ力が高くて妄想とかしないしっかり者なんですよ。神さま、双子のレベルは揃えません?
それから数時間たちもう放課後です。僕は部活ないので、もう帰ります。妄想部があったら入りたいですが日本の何処かにはあるのでしょうか。ないと思います。
と思ったら先生にお使いを頼まれました。502室に名簿をとってこいとのことらしいです。ほとんど行ったことないです。まぁ入学して一年たってないし。
地味に遠いです。階段がつらい。
まぁどんなにつらくても目的地には着きます。つきました。廊下の1番奥にありました。やっぱり上級生の教室の前通るのは勇気がいりますね。
「失礼しまーす…」
おそらく自分と空気しか聞こえないような声で言いました。というか今日ここまでで初めて声を発しました。
「わっ!」
人がいたと思ったら杏子葉さんでした。今週1番大きな声出しましたね。まぁ杏子葉さんには聞こえてないと思うんですが
杏子葉さんは掃除しています。ここ一年2組の掃除当番じゃなかったとおもうんだけどな。まぁいっか。名簿を探して帰ります。というか美人と暗くて狭い部屋でふたりきりですね。あらぬ疑いをかけられると嫌なので急いで帰ります。杏子葉さん一言も喋ってない。というか電気をつけます。なんでこれまでつけてなかったんだか謎ですね。
「眩しっ!」
かなり眩しいです。しばらくして、だんだん普通に見えるようになって、名簿を見つけました。早く戻ります。
「あ、さようならぁ…」
ギリ杏子葉さんにも聞こえる声だったと思います。
そして杏子葉さんの顔を見ると、頭の上にキラリと光る何かが見えました。
「触角?」
続く
おまけ
裏波 誠 プロフィール
血液型 A型
誕生日 5月30日
性格 陰キャ 妄想大好き 出来れば問題を起こしたくない
好きな 動物 クラゲ
好きな食べ物 ハヤシライス




