第21話 レヴュー
☆レビューとエッセイ☆
引用纏め:
【レヴュー】
1.《名》歌と踊りとを主体としたショー。レヴュー。
▷ フランス revue
2.《名・ス他》評論。批評。レヴュー。「ブック―」(書評)review
【エッセイ】
エッセイ、エッセー(仏: essai, 英: essay)などともいう。
「essai」の原義は「試み」であり、「試論」
欧米においては【綿密な思索を基にした論文】的なスタイルを念頭に置いてこの語を用いる事がある。
☆☆☆
私は、エッセイとレビューをほぼ同じ意味で、使う場合がある。誤用・間違いとは言えないだろう。
エッセイとして私が試みたのは、先ずは文芸評論である。
この文芸評論という分野は膨大な領域に広がっている。文芸の対象は凡そ人間の認識し得る全ての宇宙なのだ。膨大なのも当然である。日本でも評論家として有名な人は数多い。例えば、石川啄木、金井美恵子、大岡信 この三人の詩人も優れた評論を書いている。
「小説家になろう」でも多くのレヴューが書かれていて批評あり評論あり、特に賞賛で溢れているようだ。「小説家になろう」の設立趣旨からすると、賞賛が大部分となるのは頷ける話ではある。
たまに、厳しく批評しているレヴューがあるが、辛辣過ぎるのはよくないと思う。
次に引用するのは、私が完全に同意するもので、その意味で、その限りに於いて、私自身のものなのだ。
歌論集『うたげと弧心』(by 詩人 大岡信)から抜粋引用
"「合わす」ための場のまっただ中で、いやおうなしに「弧心」に還らざるを得ないことを痛切に自覚し、それを徹して行った人間だけが、瞠目すべき作品をつくった。しかも、不思議なことに、「弧心」だけにとじこもってゆくと、作品はやはり色褪せた。「合す」意志と「弧心に還る」意志との間に、戦闘的な緊張、そして牽引力が、働いているかぎりにおいて、作品は希有の輝きを発した"
この歌論の主張は全ての「文芸作品」に適合する原理である。
批評者を待つまでもない、内なる批判者つまり自分自身が二重化して、「合す」意志と「弧心に還る」意志との間に戦闘的な緊張、そして牽引力を、働かせ、内から輝かせるのだ。
その原理を私の文芸活動の指針とし、私は評論を書き続けていく。




