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正論_なぜ拒絶されるのか  作者: ボーロン
第二章 旅の途中_星の降る夜
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第19話 文学の秘密_人気感想欄オーナー作家は出世する!

人は皆、夜空に流れる、星くず。

遠く銀河の果てまで思いは届くだろうか。

文学の秘密_人気感想欄オーナー作家は出世する。


―――――――――――――――


このタイトルのテーマを考えるにあたり形而上学けいじじょうがく的分析と卵が先か鶏が先かのたぐいの弁証法的思索べんしょうほうてきしさくを意識して書き上げました。あなたも無意識であっても、私と同じような思考を辿たどっています。人間の頭脳は生来その様に成長していくものです。しかしながら、意識的にそれを行うならば、より明瞭に精密に世界の真実を見極める事が出来るようになっていきます。マスコミなどにるがされる事も少なくなっていき、心豊かに幸福な人生をつかみとれるやうになるでしょう。




幾つかのの名作を読むと、それぞれの作品に共通する傾向がある事に気付きます。それが文学の秘密です。


人はなにゆえを読むのでしょうか。文学に何を求めているのでしょうか。その求めるものがわかるならば、そしてその期待にこたえる事ができた時あなたも人気作家になっていることでしょう。人はなんであれ、価値のあるものを求めます。美しい女性、資産家の男性、絵画など、人によって求めるものは様々です。それが個人の価値観というものです。では、価値とは一体なんなのでしょうか。川島武宣 東京大学名誉教授は著書『科學としての法律學』(弘文堂、1955年)で次の様に定義されました。価値 value という概念は、"簡単に言えば、行動選択の基準(動機づけ)として作用すべき、行動目標についての表象である。"


さて、個人の価値観は多種多様であり様々です。そうなのですが、一つの社会を共有して生きるしかない人間は、それぞれの価値観の差異よりも、共通して持っている価値観の方がより重いのです。


東京高等裁判所の有名な事件の判決文から抜粋し引用します。


”被控訴人らは自己の生命の喪失につながるような自己決定権は認められないと主張するが、当裁判所は特段の事情がある場合は格別として、一般的にはこのような主張に与することはできない。すなわち人はいずれ死すべきものであり、その死に至るまでの生きざまは自ら決定できるといわなければならない”


この認められた自己決定権は現代の日本の主流であるリベラリズムを意味しています。日本の多数派の価値観である。そうなのだと私は断定します。しかしながら、頑迷固陋に反抗し続ける強固な勢力が存在することも事実です。全ての物事には同時に反対の事物が存在します。陰陽、男女、雌雄、是非、物質と反物質、左右、君臣、愛と憎悪、……。(全て事物はその内に自分の否定者をもつ矛盾物として自分自身にとどまり得ない。事物の概念を知る事は、その否定者を知りその発展の必然を知ること。あるべきもの、あるべからざるものとして、判断すること。必ず主観的当為に進展する)

それが道理というものです。


✰✰✰✰✰✰

プラトン(古代ギリシアの哲学者。プラトニックラブ……) の求めた「価値」は真・善・美であったのだそうです。

以下引用:

『ジェロム・フランクは次のように言っている。 「法律絶対主義」とはことば崇拝ではないだろうか……。抽象的なことばを神のことばとみなしかねない人間──プラトンを始祖とする形而上学けいじじょうがく論者──とを比較する時にことにそう考えたくなる。プラトンは美しいものも朽ち果て、高潔なと思える人間も悪を働くことを知った。価値のあるものが儚く消えていくことは、彼にとっては苦痛であった。そのようなものを永劫不変なものにする方法はないだろうか。プラトンは巧妙な解答を見つけたのであった。つまり「美しい」ということばは、美しいバラが枯れ、美しい若者が年をとり醜くなっても、変わりなく続く。「善」ということばは、善人が悪人に変わっても、いつまでも変わらない。このようなことばは、永劫不変の実体の名前である。...... このような普遍者は不変不動である。従って真である。プラトンは、耐え難い偶然と変化からの救いを、ことばの不変の意味のなかに見つけた。つまりことばをもてあそぶことにより、彼が目標とした“純粋”、“永遠”、“不朽”、“不変の地”に到達した。その地は最も抽象的なことばのなかにしかなかったのである。「抽象」は、哲学者プラトンが普遍妥当性に登っていくための“ヤコブの梯”(ヤコブが夢の中で見た天にかかっている梯子)であった。彼は事実から離れれば離れるほど、真理に近づいているものと考えた』。


つまりプラトンが夢想し絶望したかのように。

真偽、善悪、美醜が同時に反対事物として存在するのが常ならぬこの世の常なのです。


*文学の秘密_人気感想欄オーナー作家が出世する為には読者に学ばなくてはならない。


ひとつの作品が書かれれば、多数の読者の中に、無数の派閥が発生する。これは当然だろう。

「A派」「B派」「C派」「D派」……。

そして、特定のキャラクターに拘泥せず断罪しまくる「なにさま派」という訳だ。

人間は多種多様である。ひとりの人間そのものが多様体である。個人の中に、無数の、異なり、矛盾する思想が同居しているのだ。

必然的に、人気のある感想欄では無数の異なる思想が対立し、感想という名の議論百出となる。


故に孔子先生は論語にいわ

『学んで思わざればすなわくらし思うて学ばざれば則ちあやうし』

(知識を得ても知識を使い実践しなければ身につかない。かと言って自分一人で考えていては独善的な人間となり危険な化け物として身を滅ぼす可能性がある)


結論として。

【人気感想欄作家は、読者の声に素直に耳を傾け、学び実践し、この世の善悪の混淆や、愛憎の悲喜劇や、儚く消えてゆく美しいものの悲哀(など)即ちこの世の矛盾むじゅんを描き出す力量を身に付ければ世に出るだろう】。



―――――――――――――――


まだまだ続けますが、誠に勝手ながら、一旦ここで休憩とします。


後日あらためて加筆改稿して投稿いたします。

全年齢対象であることを考慮し、ルビを振ることにした。小学生にも読んで欲しいのである。

このエッセイはまだ全く完成していない。完成していないのだが未完ではあっても公開したいと考えた。お許し願いたい。

旅は続く。

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