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主人公素質がない人の異世界暮らし  作者: あめみや
第六章 第八次世界大戦
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出番

いま、決めた。さっさと完結させよう。

アイコンタクト。そんなものをラミルと作った気もないし、決めた覚えもない。


しかし、何となくしたいことが分からないわけではなかった。


「クロノ、中井。そして、アレスさんにレイさん、俺を信じて力を貸してくれませんか?」


取りあえずの下準備。《知恵の共通ウィズダム》を発動させた。


「特別な。」


「託しましょう。」


「いいぜ。」


「お前の言いなりになるのは癪だがな。」


反応はそれぞれだったが、多分信用してくれたのだと思う。勝手な思い込みでない限り。


「さて、どれだけの援護がこれで出来るかなんだよな。」


すでに、ラミルはスミルにぶつかり、ところどころ技がぶつかりあい、火花も散っている。


最初にクロノの能力を使い、剣を取り出そうとしたが自分の能力では完全なものは作れないと思った。


「ん?作れた。」


クロノが作っていたような剣。刀身はしっかりとした銀色で長さも計ったかのようなちょうどいい長さ。加えて重みもあり、不完全なものではない、一級品と言っても過言ではない、そんな

剣だった。


「まさか、完全にコピーできるようになったのか?」


それならば、名前も《同調シンクロ》と

言えるだろう。


とはいってもガレンの弱体化した能力、

といってしまえばそれまで。


しかし、ガレンとは違うところがないわけではない。それは、現代知識である。


クロノの能力では、自分の好きな武器を好きなだけ好きなところで作り出すことができる。


つまり、剣よりも使いやすいだろうと思われる

銃...ではなく、手榴弾を使うことができる。


常識的に考えてくれ。


銃なんて、この世の中に使ったことのあるやつが日本人の子供でそんなにいるかよ。


「まぁ、援護にはならないだろうけど、牽制ぐらいにはなるだろ。」


さて、一方でラミルとスミルは、お互いの技を出しあい、だいぶ疲労しているようにも見える。


「なーんだ、さっきは本気じゃなかったの?もっともっと楽しみたいなー。」


「ほざいてろ。」


相変わらずの女性の口調には聞こえない汚さ。


続いて、ラミルが攻撃モーションに入る。


ラミルはスミルとの僅かな距離を最大まで加速し、拳を握っている。


ここからが俺の出番だろう。

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