共同戦線
短いです。遅くなった理由はネタの問題と
面倒くさ、いや、なんでもないです。
「カズも見つかったことだし、あいつらでも
殲滅させますか。」
健治が張り切っている。まぁ、昔からそういうのが
好きだったからな、基本的に英雄色の本ばっか
読んでたし。
「って、あれはガレンとレナさんじゃないか?」
ふと気付いた。この広い草原の中で二人の
影が見えたことを。その影が人へと変わった時に
ガレンとレナだとわかった。
「おーい。」
声を掛ける。...無視された。
「っておい!無視すんなよな。間違ったかと思う
だろ。」
「そんなこと言われても本物かどうか分からない
じゃない。ここはろくに生体調査もされていない
んだから何がいるか分からないのよ。変身する魔物
がいないとも限らないし、ましてやあんたなんて特に
真似とかしやすそうじゃない。」
レナが厳しい。というよりかは酷い言い様だ。
「まぁ、警戒に越したことはないだろう。」
意外と馬鹿な行動をするガレンが補足をする。
「それでなんでここにいるんだ?」
「そりゃ、決まってる。」
それからガレンは、レナと出会った経緯と何故ここに
来たのかを話した。話し終えたあと、俺はこの
高橋とラミルについて話した。
「へー、そんなことがあったのか。」
こんなことってあるんだな、と素直に思う。
偶然と偶然の重なり、それを運命とか言ったり
するぐらいなかなかないことだと思う。うん、
自分で思ってて混乱してきた。
「んで、ラミル、どこにいるんだ?」
「え?分からないの?こんな辺りをどこまでも
見渡せそうな所なのに?あんな分かりやすい小屋が
十キロぐらい先にあるのに?」
いや、分かってたよ。でもさ、敵のアジトと呼べる
ものが隠されていなかったら流石に分からんわ。
王都の時はあんなに分かりにくいところにあって
名も無き島ではあんなに分かりやすいって
分かるか普通?
「え?お兄ちゃん(カズ)分からなかったの?」
分かるか。むしろ、わかってたまるか、こんなことが
あってたまるか。マジで認めたくない。
「さて、手荒い歓迎よ。」
見ると魔物が次々と現れる。俺たちが戦闘体制に
入ろうとしたときのこと、空から黒い剣が
落ちて来たと思うと魔物の大半が
吹き飛んだ。
「あ、あれは。魔王軍No.1の使い手クロノ。なんで
あいつがここにいる。」
ガレンが誰がやったのか分かったのか空の黒い点を
見つめつつ、そう言う。
「俺の名前を知っているとは光栄だな。少しこの世界
を壊そうとしている馬鹿どもにお灸でも
据えてやろうと思ってな。」
いつのまにか黒い点は人型になっていた。
「んじゃ、共同戦線と行こうか。」
どうやら、暴れるようです。




