宣戦布告 (レナ) 前編
書くのがめんどくなったので中途半端ですが
切りま~す。
私、レナの朝は至って普通。みんなが起きるような
時間に起きる。その日はいつもより少し長く
寝ていた。あくまでも少しだからね、一時間も
二時間もぐっすりよだれを垂らしていたわけ
じゃないからね。もちろん、朝のヒールは
忘れない、眠気覚ましと治療の二つを担って
くれる素晴らしい魔法ね。
そして、目覚めてからほんの少し、本当に少しの
時間がたった。
ジジジジジッ、ジジ。
何か、変な音が聞こえた。すると、上空では
なにやら、人が現れ第八次世界大戦の
宣言をした。
どうやら、頭のおかしい奴らが全ての国に喧嘩を
吹っ掛けたようだ。もうじきどこも戦争になる
であろうことは予想できた。
だから、私は生まれ育った村に帰って
それに備えることにした。
私の村は森のなかにある。この段階で予測が
ついた人もいるだろう。
そう、私の村はエルフの村だ。
年々エルフの数は減ってきており、うかつに外に
出るとエルフ狩りに会うこともあるので
外に出るときは最低でも二人以上と一緒に
行かなければならない。
ここで疑問が出てくる。何故、私が一人で外よりも
数倍危険な町を転々としているか。
実はハーフなのである。お母さんはエルフなのは
分かっているけど、体の弱かったお母さんは
私を生んだあとに他界してしまった。
お父さんは知らない。村の皆も知らなかった。
名前も、顔も、何にも知らない。分からない。
だから、種族も何のハーフかは未だに
分かっていない。
そのハーフのお陰と言うべきか、本来はエルフの
象徴である長くとんがった耳はなく、
ほとんど人族と同じといってもいいだろう。
強いて言うのであればよく見ると少しだけ
尖ってはいるけれども。バレても個性の範囲内で
充分誤魔化せる。
話を戻すと、このエルフには見えない耳と
私の食への興味があったことで色んなところを
回っている。
元々小さい頃から美味しいモノには目がなかった
私の世話をしてくれたのは村長だった。
美味しいモノを美味しそうに食べる私(自分で
いうのもなんなんだけど)のために様々な食材を
とってきてくれた。
私は村長に感謝している。お父さんは別にいるけど
もう一人お父さんとも思っている。
今回、村に帰るのは恩返しというのもある。
戦争に巻き込まれて、村に何かあった時に
なにも出来ないのは嫌だから。
そして、久しぶりに村に帰って来たけれども
んなことがあったのに子供たちは昔と変わらず
外で元気よく遊んでいる。
「あ、レナ姉ちゃんだ。」
一人が私に気づいたのがきっかけで直ぐに私が
帰って来たことは村中にしれわたった。
「おお、レナ帰ってきたのか。」
「村長。相変わらず大分年なのに元気そうね。」
「今の子供たちが大きくなるまではまだまだ
死ねんよ。」
エルフの寿命は他の種族に比べると多少長い。
特に村長は歴代のエルフの中でも長生きの方
だと思う。
「ところで、宣戦布告は見ました?」
「そりゃ、見たさ。あんなでかでかとやられれば
見たくなくても目にはいる。それでも子供たちには
ちゃんと育ってほしいからな、特に規制は
かけておらん。」
「ここも襲われるでしょうか?」
「そうじゃな...。ないとは言い切れないが
あるとも言えないな。常に見張りは立てておる
から安心せい。ところで、また腕を上げたかの?」
そんな雑談を続けているときのことだった。
「それでそのグランブベアはね...。」
「敵襲だー。敵は魔物、種類は下級だがとにかく
数が多い。戦闘の準備と避難を開始しろー。」
「やれやれ、来てしまったの。」
恐れていた事態が起きた。想定はしていたけれど。




