新たな町へ
連続投稿です。
「お兄ちゃん、起きてー。」
「もう朝なのか?違うならもうちょい
寝させてくれ。」
そう言って俺はかぶっている布団を
もう一度かぶった。
「もう昼よ。起きてー。」
そう言うと舞は、容赦なく俺の布団を
はがしに来やがった。
ガバッ。
もうこうなっては仕方ない。起きるしかない。
「分かった分かった、起きるよ。健治は?」
「先に町で聞き込みしてる。」
「そうか。あいつは相変わらずかわってないな。
もちろんお前も。」
宿で遅めの朝ごはんをたべ、宿から出ると
気のせいかいつもより、人であふれていた。
「まじか...。人混みってあまり好きじゃ
ないんだよな。」
「お兄ちゃんも相変わらずですね。」
「おー。起きたのか!カズ。それでどこいく?
聞き込みからここの近くのまちは、二つあって
近くて危なくないのが、北に数㎞のところにある
ミダっつう町だと。」
「そうか。とりあえずそこにいくか。ところで
買うものとかあるか?レッドリザードのおかげで
それなりに懐はあったかいんだ。」
「そうだな...。だいたいのものは、俺も
舞ちゃんもラミルからもらったから
特にはないかな。」
「んじゃいくか。」
「そういえば、昨日お前ら力を
もらったとかいってたよな。どんなものなんだ?」
「俺は、どんな運命でも断ち切る力を望んだ。
もう、お前と急に別れるなんて嫌だからな。」
「健治...。お前、いいこと言ってくれるじゃねぇか。
ちょっとだけ感動したぜ。んで、舞は?」
「私は、運命から守護する力。私だって、
もう失いたくないもん。せっかく手に入れた
居場所だもん。」
「お前ら...。感動する事を言ってくれるのは、
とても嬉しいんだが、力の説明になってないぞ。」
「あ、ばれた。かんたんに言うと、俺の力は
この刀であらゆるものを斬ることのできる
能力だ。そして、舞ちゃんはあらゆるものを守る
ことができる能力だ。」
「へぇー。ところで、健治と舞の力が
ぶつかったら、どうなるんだ?」
「あぁ、それか。確かにそう思うよな。どうやら、
反発しあって、勝負はつかないらしい。」
といった感じで次の町へと歩いていた時、
山賊に襲われる。
...なんてこともなく、ミダについた。
ここはまだ、発展途上らしく目立った建物と
いったら、中心にある教会とギルドぐらいの
ものだった。だが、年に一度の大会がまもなく、
行われるらしく、活気はある。
そこで、俺たちはしばらくここで次の目的を
決めることにした。




