下準備 二日目終了
「適性特技も分かったことだし。ぷぷっ。」
「何笑ってんだよ。」
「だって、あなたのいっぱいあると分かったときと
使い勝手が悪いと分かったときの顔の違いが
面白くて...。ほら早く装備揃えるわよ。」
と、やって来たのは大きな武器屋。
ではなく、隣の小さな何でも屋...。
「何でだよ。武器屋に行くんじゃないのかよ。」
「だって、あなた武器生成があるじゃない。
ほ、ほら鉄が必要でしょ。」
「そんな笑いをこらえなくてもいいじゃん。
武器と防具はまだ作れないし、たった三十分
じゃもったいないよ。」
「うそよ。うそ。本当は鎌を作るための
鉄を買いにきたのよ。鎌だけだと帰りに荷物に
なるけど、三十分で壊れるなら荷物にならないし、
ポーションも買いたかったのよ。」
「え、でも回復魔法使えますよね。」
「なにかがあったら困るでしょ。」
「それも借金ですか」
「命に比べたら安いもんよ。武器や防具は
そのあとでいいでしょ。」
何でも屋で買い物を済ませたあと隣の武器屋に
向かった。
「わぁー。いっぱいありますね。」
「あんたは安い防具とナイフでいいわよね。
さっき探し人にもいわれたけど体術、剣術、魔術と
一切の適性がないものね~。」
「それはそうかもしれませんけど...。」
「はい、わかったらさっさとこの買ってきたものを
さっさと着ちゃって、まぁ行くのは
明日だから着なくてもいいけど。」
「今日もいっぱい買い物をしたわね~。」
「って、何で俺が荷物持ちなんすか?」
「決まっているじゃない。あなた、私に
借金しているわよね。」
(女の人の買い物は長いのは、
どこの世界も同じなんだな。)
こうして、異世界二日目もおわった。
カズのレナへの借金...銀貨四枚
内訳
・探し人代 銀貨一枚
・宿代 銅貨三十枚
・食事代 銅貨十五枚
・武器代 銅貨七十枚
・防具代 銀貨一枚
・その他 銅貨八十五枚