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神秘省関連規則集

神秘省設置法

作者: 尚文産商堂

・第1章 総則

第1条 目的

 この法律は、神秘省の設置並びに任務及びこれを達成するため必要となる明確な範囲の所掌事務を定めるとともに、その所掌する行政事務を能率的に遂行するため必要な組織を定めることを目的とする。


・第2章 神秘省の設置並びに任務及び所掌事務等

+第1節 神秘省の設置

第2条 設置

 国家行政組織法(昭和二十三年七月十日法律第百二十号)第3条2項の規定に基づいて、神秘省を設置する。

第3条 大臣

 神秘省の長の名称は、神秘大臣とする。

 2、神秘大臣は、その職務の特異性から、魔術に詳しい者でなければならない。


+第2節 神秘省の任務及び所掌事務等

第4条 任務

 神秘省は、魔術による事件並びに事故の早期の収拾、魔術に関する警察権の行使、人間及び魔術種族の安全と秩序の維持、魔術犯罪に係わる事項、その他魔術に関する一切の事項を任務とする。

第5条 所掌事務等

 神秘省は、前条の任務を達成するため、次に掲げる事務等を掌る。

  一 魔術制度に関すること

  二 警吏官、禁忌官及び魔術執行官の行動に関すること

  三 警吏官、禁忌官及び魔術執行官の組織、定員、編成、装備及び配置に関すること

  四 前2号の事務に必要な情報の収集整理に関すること

  五 職員の人事及び補充に関すること

  六 礼式及び服制に関すること

  七 魔術職員の教養訓練に関すること

  八 手野大学並びに私立大学等の魔術教育に関すること

  九 魔術審判所の一切の事項に関すること

  十 魔術に関する知識の普及及び宣伝に関すること

  十一 所掌事務に関する国際協力に関すること

  十二 魔術犯罪に関すること

  十三 魔術種族の戸籍、種別、国際条約に関すること

  十四 前各号に掲げるもののほか、法令に基づき神秘省に属させられた事務


・第3章 本省におかれる機関

+第1節 特別な職

第6条 首席禁忌官

 神秘省に首席禁忌官1名を置く。

 2、首席禁忌官は、神秘大臣または内閣総理大臣より命を受けて、魔術の区分指定に係る政策並びに禁忌魔術の研究、機関としての禁忌官に関することその他魔術に関する事項を統括する。

第7条 首席魔術執行官

 神秘省に首席魔術執行官1名を置く。

 2、首席魔術執行官は、神秘大臣または首席禁忌官より命を受けて、魔術の不正使用に係る法令の適正な施行並びに魔術の区分指定に係る政策、機関としての魔術執行官に関することを総括整理する。

第8条 魔術顧問

 神秘省に魔術顧問2名を置く。

 2、魔術顧問は、神秘大臣より命を受けて、神秘大臣の職務遂行についての助言を行い、場合に応じて意見を具申する。

第9条 副大臣

 神秘省に国家行政組織法第16条第1項に基づき、副大臣を2名置く。

第9条の2 大臣政務官

 神秘省に国家行政組織法第17条第1項に基づき、大臣政務官を2名置く。


+第2節 審議会等

…第1款 設置

第10条

 神秘省に、次の審議会等を置く。

  一 魔術評価委員会

  二 魔術懲罰委員会

  三 禁忌官委員会

  四 魔術試験委員会

  五 魔術執行委員会

  六 魔術規制審議会

 2、審議会等は、本節に定めがあるもののほか、政令で定める。ただし、新たに審議会等を増やすこと又は別に定めがない限り本節にある職務の増減を行うことはできない。


…第2款 魔術評価委員会

第11条 魔術評価委員会

 魔術評価委員会は、新たに生成された魔術について、別に定める区分に基づいて魔術を評価すること、神秘大臣より委任された事項について評価することを職務とする。

第12条 組織

 魔術評価委員会は、委員の定数を7名とし、神秘大臣が任命する。

 2、委員のうち、以下に掲げる人数は、常に入れなければならない。

  一 手野大学魔術学部または文化学部教授(但し、役職に就いていない者とする) 1名

  二 両議院の推薦 1名

  三 日本学士院の推薦 1名

 3、委員は、学識豊かな人物でなければならない。

 4、委員は、非常勤とする。

第13条 委員長

 魔術評価委員会の長は、委員長とする。

 2、前項の委員長は、委員の互選によって選ぶ。

 3、委員長は、委員会務を総理し、魔術評価委員会を代表する。

 4、魔術評価委員会は、あらかじめ、委員長に事故があるときにその職務を代理する委員を定めておかなければならない。

第14条 任期

 魔術評価委員の任期は3年とする。但し、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

 2、9年を超えて委員となることはできない。

第15条 制限

 魔術評価委員はその在任中、神秘大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする兼業を行ってはならない。

第16条 罷免

 神秘大臣は、委員が心身の故障のため職務の遂行が困難であると認める場合、又は委員に職務上の義務違反そのほか委員として適さない非行があると認める場合においては、委員を罷免することができる。但し、この場合において首席禁忌官及び魔術顧問の意見を聴かなければならない。

第17条 禁忌魔術委員

 禁忌魔術と評価する魔術の事項を調査させるため、魔術評価特別委員をおくことができる。

 2、前項の特別委員は、魔術評価委員に在任経験がない者のうち、特に禁忌魔術に詳しい者でなければならない。

 3、本条における特別委員は、当該事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。但し、引き続き魔術評価委員として任命することができる。この場合、魔術評価委員の任期に特別委員の任期を加えなければならない。

 4、第15条及び前条の規定について、特別委員に準用する。

第18条 給与

 魔術評価委員並びに特別委員の給与は、別に法律で定める。


…第3款 魔術懲罰委員会

第19条 魔術懲罰委員会

 魔術懲罰委員会は、禁忌官又は魔術執行官(以下、両官と称する。)並びに魔術師について、両官の懲罰に関する事項並びに両官及び魔術師の資格訴訟に関する事項を職務とする。

第20条 組織

 魔術懲罰委員会は、委員の定数を15名とし、神秘大臣が任命する。

 2、委員のうち、以下に掲げる人数は、常に入れなければならない。

  一 法曹資格者 3名

  二 両議院の推薦 3名

  三 日本学士院の推薦 3名

 3、委員は、学識豊かな人物でなければならない。

 4、委員は、非常勤とする。

第21条 委員長

 魔術懲罰委員会の長は、委員長とする。

 2、前項の委員長は、委員の互選によって選ぶ。

 3、委員長は、委員会務を総理し、魔術懲罰委員会を代表する。

 4、魔術懲罰委員会は、あらかじめ、委員長に事故があるときにその職務を代理する委員を定めておかなければならない。

第22条 任期

 魔術懲罰委員の任期は2年とする。

 2、10年を超えて魔術懲罰委員となることはできない。

 3、魔術懲罰委員において欠員が発生した場合は、欠員が5名を超えない限り、新たに加えることはできない。但し、任期満了に伴う欠員の場合は、この限りではない。

 4、前項の欠員が発生した場合、次に任期満了となり新たに欠員が生じる時に新たに加える。

第23条 罷免

 魔術懲罰委員の罷免については、第16条を準用する。

第24条 審議

 魔術懲罰委員会の審議においては、懲罰の対象となる者の意見を聴かなければならない。

 2、前項の意見聴取は、適切な代理人が行うことができる。

第25条 制限、罷免

 魔術懲罰委員の制限について、第15条を準用する。

 2、魔術懲罰委員の罷免について、第16条を準用する。

第26条 給与

 魔術懲罰委員の給与は、魔術評価委員と同額とする。


…第4款 禁忌官委員会

第27条 禁忌官委員会

 禁忌官委員会は、禁忌官の職務遂行に関すること、禁忌官に対して訴追を行うこと、禁忌官について調査を行うこと、禁忌官に対する訴追の要請を受理し又は却下すること、その他法令に基づいて禁忌官委員会が所掌すべきとされた事項を職務とする。

第28条 組織

 禁忌官委員会は、委員の定数を11名とし、両議院の同意を得て、神秘大臣が任命する。

 2、委員のうち、以下に掲げる人数は、常に入れなければならない。

  一 法曹資格者 2名

  二 両議院の推薦 2名

  三 首席禁忌官の推薦 1名

第29条 委員長

 禁忌官委員会の長は、委員長とする。

 2、前項の委員長は、首席禁忌官の推薦によって委員に選ばれたものを除いて、委員の互選によって選ぶ。

 3、委員長は、委員会務を総理し、禁忌官委員会を代表し、禁忌官の訴追に関しては訴追委員会の委員長に就く。

 4、禁忌官委員会は、あらかじめ、委員長に事故があるときにその職務を代理する委員を定めておかなければならない。

第30条 任期

 禁忌官委員の任期は5年とする。

 2、10年を超えて禁忌官委員になることはできない。

 3、禁忌官委員に欠員が生じた場合、又は委員の任期が満了した場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができない場合は、神秘大臣は、第28条第1項の規定にかかわらず、委員を任命することができる。ただし、この場合、任命後最初の国会において両議院の承認を得なければならない。

第31条 禁忌官訴追委員会

 禁忌官委員会において禁忌官を訴追することを決した場合、禁忌官訴追委員を選任しなければならない。

 2、禁忌官訴追委員会については、別に定める。

第32条 制限、罷免

 禁忌官委員の制限について、第15条を準用する。

 2、禁忌官委員の罷免について、第16条を準用する。

第33条 給与

 禁忌官委員並びに禁忌官訴追委員の給与は、別に法律で定める。


…第5款 魔術試験委員会

第34条 魔術試験委員会

 魔術試験委員会は、魔術試験、魔術予備試験及び魔術師試験(以下、魔術試験等と称する。)を行うこと、神秘大臣の諮問に応じ魔術試験等の実施に関する事項について調査審議すること、魔術試験等の実施に関する事項について神秘大臣に意見を述べること、その他法令によって魔術試験委員会の権限とされた事項を処理することを職務とする。

 2、魔術試験委員会は、所掌事務を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関又は関係のある公私の団体に対して、必要な資料の提供その他の協力を求めることができる。

第35条 組織

 魔術試験委員会は、委員の定数を7名とし、神秘大臣が任命する。

 2、委員のうち、以下に掲げる人数は、常に入れなければならない。

  一 法務大臣の推薦 1名

  二 日本弁護士連合会の推薦 1名

  三 首席禁忌官の推薦 1名

  四 禁忌官委員会の推薦 1名

 3、委員の任期は2年とする。ただし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とする。

 4、委員は、再任されることができる。

第36条 委員長

 魔術試験委員会の長は、委員長とする。

 2、前項の委員長は、委員の互選によって選ぶ。

 3、委員長は、魔術試験委員会の委員会務を総理し、委員会を代表する。

 4、魔術試験委員会は、あらかじめ、委員長に事故があるときにその職務を代理する委員を定めておかなければならない。

第36条の2 魔術試験考査委員

 魔術試験委員会に、魔術試験等における問題の作成及び採点並びに合格者の判定を行わせるため魔術試験考査委員を置く。

 2、魔術試験考査委員は、魔術試験委員会の推薦に基づいて、当該試験を行うに就いて必要な学識経験を有するものから、神秘大臣が試験ごとに任命する。

 3、魔術試験考査委員は、非常勤とする。また、魔術試験委員と兼ねることができない。

第37条 委任

 その他、魔術試験について必要な事柄については、魔術試験法において定める。


…第6款 魔術執行委員会

第38条 魔術執行委員会

 魔術執行委員会は、魔術執行官の職務遂行に関すること、魔術執行官に対して訴追を行うこと、魔術執行官について調査を行うこと、魔術執行官に対する訴追の要請を受理しまたは却下すること、執行官法(昭和四十一年七月一日法律第百十一号)において執行官が取り扱う事務のうち魔術関連の事項に関すること、その他法令に基づいて魔術執行委員会が所掌すべきとされた事項を職務とする。

第39条 組織

 魔術執行委員会は、委員の定数を11名とし、両議院の同意を得て、神秘大臣が任命する。

 2、委員のうち、以下に掲げる人数は、常に入れなければならない。

  一 法曹資格者 2名

  二 両議院の推薦 2名

  三 首席魔術執行官の推薦 1名

第40条 委員長

 魔術執行委員会の長は、委員長とする。

 2、前項の委員長は、首席魔術執行官の推薦によって委員に選ばれたものを除いて、委員の互選によって選ぶ。

 3、委員長は、委員会務を総理し、魔術執行委員会を代表し、魔術執行官の訴追に関しては訴追委員会の委員長に就く。

 4、魔術執行委員会は、あらかじめ、委員長に事故があるときにその職務を代理する委員を定めておかなければならない。

第41条 任期

 魔術執行委員の任期は5年とする。

 2、10年を超えて魔術執行委員となることはできない。

 3、魔術執行委員に欠員が生じた場合、又は委員の任期が満了した場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のため両議院の同意を得ることができない場合は、神秘大臣は、第39条1項の規定にかかわらず、委員を任命することができる。ただし、この場合、任命後最初の国会において両議院の承認を得なければならない。

第41条の2 魔術執行官訴追委員会

 魔術執行委員会において魔術執行官を訴追することを決した場合、魔術執行官訴追委員を選任しなければならない。

 2、魔術執行官訴追委員会については、別に定める。

第42条 制限、罷免

 魔術執行委員の制限について、第15条を準用する。

 2、魔術執行委員の罷免について、第16条を準用する。

第43条 給与

 魔術執行委員並びに魔術執行官訴追委員の給与は、別に法律で定める。


…第7款 魔術規制審議会

第44条 魔術規制審議会

 魔術規制審議会は、魔術刑法の刑罰の厳罰化並びに新たに罪を設けることについて、すでに存在している魔術の区分を改めることについて、魔法薬物について、その他神秘大臣の命によって審議にかけることに関してを審議する。

 2、前項に定めるもののほか、魔術規制審議会の組織、所掌事務及び審議員その他の職員その他魔術規制審議会に関し必要な事項については、政令で定める。


・第4章 外局

+第1節 設置

第45条 設置

 別に法律の定めるところ並びに国家行政組織法第3条第2項及び第3項により、神秘省におかれる委員会及び庁は、次の通りとする。

  一 警吏委員会

  二 魔術執行官委員会

  三 魔術審判所


+第2節 警吏委員会

第46条 

 警吏委員会については、警吏官法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。


+第3節 魔術執行官委員会

第47条 

 魔術執行官委員会については、魔術執行官法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。


+第4節 魔術審判所

第48条

 魔術審判所については、魔術審判法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。

参考資料

・国家行政組織法

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO120.html

・警察法

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO162.html

・総務省設置法

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO091.html

・防衛省設置法

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO164.html

・法務省設置法

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO093.html

・国土交通省設置法

 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO100.html

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