ドヤ顔を外したときの恥ずかしさは尋常じゃない
前回のあらすじ 重操魔法は使えそう
「それで、重操魔法はどんなスキルなんだ?」
「えっと、物や体の重さを操る魔法って書いてました……」
「へーそうなのか………にしてもまさかスキルチェックを
知らない奴がいるとわなぁ………お前の住んでたとこは
田舎っていうかもう時代が違うな。」
ホントは時代どころか世界も違います………
「おい、エニシ」
「はい、なんですか兄貴」
「お前は確か大きな街へ向かう途中とか言ってたよな。」
「はい、そうですけど」
「荷物はどうした」
やばい、うまい言い訳を考えないと………
「え、えっと、イノシシから逃げてる時に、その、消えました」
「消えた?なくしたってことか?」
「そうなんですよ。ははっ」
「はぁ、しょうがねぇこれもなにかの縁だ。街まで送ってやるよ。」
「あ、兄貴ぃぃーーーーーーー!!!」
何て良い人なんだ!命も救ってくれて、街まで送ってくれる。
もし、性別が違ったら完全に惚れて…………うん、それはないな。
身長2mでイノシシを爆殺する女………うん、やっぱりないな。
「おい、なんか失礼なこと考えてねぇか。」
身長2mでイノシシを爆殺する勘の鋭い女………絶対ないな。
「はぁ…とりあえず、エニシの行きたいとこってのは、“ウォーレン”だよな」
知らないけどとりあえず頷いとこう。
「はい!僕の行きたかった街は、“オーデン”です。」
「嘘つけ!!なんだその寒い時期に人気そうな名前は!!!」
え!?なんでばれたんだ?
「なんでばれたんだって顔しやがって、普通100kmも遠い旅の目的地を
間違えるか!そもそもお前は何しに行くんだ!」
何しに?まぁテンプレ道理にいけば………
「僕は、ギルドに登録しにきました。」
俺がそう言うと兄貴は豪快に笑い出した。
「はっはっは、そういうことかギルドの奴らはアホばっかりだが
100kmも遠くから来て旅の目的地の名前を知らないからどんな
馬鹿かと思ったが、ギルドに登録しにクックックッ」
「あ、あの〜兄貴どうしました。」
正直、不気味なんですけど………
「いや、なんでもねぇ。ギルドに登録しに来たならお前がいくら
世間知らずでもこれは知ってるよなぁ。」
いや、正直ギルドどころかこの世界の名前以外何も知らないんですけど…
「実は、王国でもギルドに憧れてる奴は誰でも知ってると思うが
ギルド『青鳥の幸羽』の“爆鬼”ってのは、ーーーーーーーー俺だ」
「誰ですかそれ?」
「えっ」
6話目です。学校が休みなので連続2話投稿しました。
台風愛してるゼッ!!!!!