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「誰か」の理想郷  作者: ナキタカ
番外編
40/46

【番外編】活動日誌 当番:塚本(一回目)


次は私かぁ…涼香ちゃん、結構本音出てたし…いいのかなぁ…

あと、殆ど活動日誌じゃないのはいいの?


――――――――――――――――――――――――――



「次は…塚本が当番?」


そう言って話しかけたのは海部さん

そして、不意打ちのわき腹への突き


「ひゃう!」


私はつい声を上げて相手から一歩下がる

私は、結構触られるとこそばい所が多い、皆にバレてるのはわき腹と背中つーってされるのと髪の毛触られるのがつらい

それを狙っているのか私はよく皆に狙われる


海部さんは黒い笑顔を浮かべて私にジリジリと近づいくる

私は思わず二歩三歩下がっていく

なんどかわき腹への突きとか、頭を撫でてとにかくくすぐろうとしてくる

だけど海部さんがひゃうっ!と声を上げて崩れる


「てへっ」


そこにいたのは舞ちゃん、海部さんは宮内を相手を睨むように見つめる


「くそっ…宮内…背中…せなかぁ…」


どうやらやられたのは背中を人差し指でつーっとするやつ

海部さんも意外とやられるのは弱いみたいだった


こういうのがわかると、つい悪戯心が芽生えるわけで


「…なんだよ塚本!お前までやる気か!?」


すっかり参った様子の海部さんが、声を荒げて言うがあまり凄みはない

形勢逆転、と思ってゆっくり私も海部さんに近づいていく

と、私の背中にもゾッとするものが走る、背後を見るとそこには宮内さん


「な、なな、なんで!」

「誰がいつ誰の味方になったのかな?」


そういってニコッと笑いながら言う

そして結局私が海部さんと舞ちゃんに壁際に追い詰められた


「いや、あの、その…そういうのは…涼香ちゃんにした方がいいんじゃ…」


私がつい漏らした一言に、海部さんはニコっと笑うと

悠斗君と作業している涼香ちゃんに声をかける


「結城~塚本がさ~」

「え、ちょ、それは!」


海部さんが言おうとするのを止めると、相手は楽しそうにこっちを振り向くけど、止まらなかった


「塚本がさ、さっきくすぐってたらそういうのは結城にやったほうがいいって」


結城さんは立ち上がって私のほうに来て肩に手を乗せて笑顔で言う


「よし、後で話があるから部活終わってから残ろうか?」

「ごめんなさいすいませんごめんなさい…」


そう言って別のところを見ていたけど、すぐに悠斗君が


「うん、それ正しい、俺も結城90%、海部さん5%、宮内5%、塚本5%、京君5%の割合でいじってるから」

「それ結構オーバーしてるよ!?私マイナスしようよ!ねぇ!」


いつの間にか標的が涼香ちゃんにかわってた、ちょっとだけ罪悪感を感じながらも「助かった…」とも感じていた


「あ~あ~かわいそうだね~」


笑いながら海部さんが背後に立つので思わず、振り向いて距離をとる


「なにもしないよ~…多分」

「ほどほどにしといたほうがいいんじゃないか?」


そうボソッとつぶやくのに、京君から静止がはいる


「いいのいいの、愛情だから」

「…うん、愛されてるんだよね、歪んでるけど…そうなんだよね…」


そうやって言い聞かせた

そうなんだよね?愛なんだよね?知らないけど、信じてるよ!?


――――――――――――――――――――――――――


…ねえ、本当にこんなんで怒られない?

いいの?ねぇ?

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