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第7話 『何が、いけなかったのかの〜?』
「ま、まあ、何だかんだ、紆余曲折ありながらも、儂は【リア充殺戮兵器 助手くん】を、完成させた訳じゃ!」
「博士、カナリ強引に話ヲ進めマシタね」
度重なる助手くんの突っ込みをかき消そうとしてるのか、ドク博士は、頬と頭頂部の辺りからギャグ的な汗をかきながら、自分の左手を口元付近ですごい勢いであおぎます。
少しの間をおいて、落ち着きを取り戻した様子のドク博士は、いつの間にか、助手くんと対面するように位置取り、胸元で腕を組みながら仁王立ちして話を続けます。
「そして、儂が【リア充殺戮兵器 助手くん】を起動させた、その日……」
……ドク博士と、助手くんの間に、若干の沈黙が流れた後、ドク博士がこう続けました。
「助手くんが、儂に向かって襲って来たんじゃよな〜」
「博士ガ、結婚シテいたカラジャないでスカ?」
助手くんが突っ込みますが、ドク博士は天を仰ぎながら言葉を続けます。
「何が、いけなかったのかの〜?」
「ダカラ、博士ガ前向きに生キテいるからジャナイですカ?」
ドク博士は天井を見たまま、助手くんの言葉を聞き流します。