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第31話 『AM07:00』
「博士、博士?」
数秒後、ドク博士は、なにやら聞き覚えのある声に身体を揺らされているのを感じました。
「んあ~? 助手く〜ん」
「ソウです。助手くんデス」
なんと、身体を揺らしているのは助手くんでした。助手くんは、ベッドの上で眠っているドク博士の身体をなおも揺らします。
「博士。AM07:00、起床の時間デス。起きてクダサイ」
「みゅ〜?」
何度、身体を揺らした頃でしょうか? ドク博士は、かけてあった毛布と一緒にその上体をようやく起こすと、眠っている間にもちゃもちゃになった髪の毛を掻きむしりながら、こう言いました。
「あれ……助手くん? 過去に行ったんじゃ……?」
「起きアガルなり、何の話デスカ?」
ドク博士は、辺りを眠気まなこで見渡すと、更に言葉を続けます。
「だって、タイムマシン……完成……」
「何ヲ言ってイルンですか。タイムマシンは、マダ開発途中デショウ」
その言葉を聞いたドク博士は、一拍の間を置いたのち、『うんうん』と頷くとようやく全てを理解しました。あれは、夢だったのだと。




