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第21話 『答えはひとつ』
「嫌デスよ! 大体、無理にタイムスリップしなくテモ、『操作パネル』に付イテいるキーボードで、起動そのモノヲ停止させるヨウ指令ヲ送れば良いジャナイデスカ!!」
それは、至極全うな突っ込みでした。しかし、ドク博士は万歳しながら両腕を『ぱたぱた』し、こう返します。
「残念だが、それはできんのじゃ!」
助手くんは困惑してしまいます。それもそのはず、ドク博士は先程、キーボードがあればあらゆる有事に対応出来ると言っていたからです。
「何故デスか!?」
あっさりと手のひらを返された助手くんは、当然理由を尋ねます。
「一度点火スイッチを押したら、内部から取り消しコードを拒否するよう、プログラムされているからじゃ!!」
「何故ソンな……」
そこまで言いかけて、助手くんは、はたと気付きました。なぜ、ドク博士が取り消しコードを拒否するなどという、意味不明なプログラム
を組み込んだのかを。
タイムマシンの形状……
イー博士がノートに書き遺した次元理論……
答えは、ひとつでした。
「爆弾じゃからな」
「爆弾ダカラですね」




