表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

テーマなし詩集

だからいまは愛しいものを敵にまわしても

作者: 歌川 詩季

 こういうの描くの、ひさしぶりです。

 都合(つごう)のいい理解を 求める指など 振り払い

 都合(つごう)悪い誤解を 恐れる顔なら 焼き払え

 知ったかぶりだとか いらないだろ

 心の色をちゃんと見せてみろ


 モノクロでごまかして 濃淡(のうたん)で語るなよ

 生きざまなんてものはいつだって

 血なんかより ずっと 鮮やかなはずさ


 だから

 いまは 愛しいものを敵にまわしても

 歌うのをやめてはやらない

 ありふれたメロディに

 ひとつだけの魂をのせて叫ぶから

 たとえ 愛しいぜんぶ敵にまわしても

 歌うのをやめてはやらない

 すこぶる 目障(めざわ)りだと

 胸ぐらをつかんでくるのだって

 おまえまでとどいた(あかし)だから



 歯切れのいい誓いを 刻んだ石など 振り切って

 歯切れ悪い世界を (つな)いだ鎖も ()き切ろう

 知らぬ存ぜぬじゃあ すまないだろ

 心の音がちゃんと聴こえなきゃ


 モノラルでごちゃまぜて 清濁(せいだく)を悟るなよ

 死にざまなんてものはまだ先で

 そのときなら きっと 笑えてるはずさ


 だから

 いまは 愛しいものを敵にまわしても

 歌うのをやめてはいけない

 気の触れたコメディと

 深い霧が(おお)都会(まち)のなか叫ぶから

 たとえ 愛しいぜんぶ敵にまわしても

 歌うのをやめてはいけない

 酷く耳障(みみざわ)りだと

 穴ぐらに(こも)らせたりさせるか

 おまえまでの距離(みち)を焦がしながら

 描けて、よかった!

 また、描こう!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 良い意味で90年代のような、ビー○ング系を感じさせるようなタイトルと歌詞で、なんだか感動してしまいました。都会と書いて「まち」と読んだり。さすがです! まっすぐな歌詞に乗る情熱的な歌への執着…
[良い点] すごいです! 魂の赴くまま、叫びながら、そのまま歌詞になってる。 流石です!
[一言]  こそ読みしてた頃の歌川先生のイメージな作品。  ナナメを向いても前に行く感じ。  やっぱりガラス越しの景色だなぁ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ