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平和な街。
豊かな街。
冒険者には……強い冒険者には住みやすい街。
俺達はギルドで簡単な依頼をこなしつつ、魔法銃で魔物退治をして、俺達だけでなく子供達も全員がE級プレートになることが出来た。
「あっ 君だよね。俺に蒼天剣を売ってくれたの。仲間の装備も欲しくて探していたんだよ」
「えっ。あ~ ありがとうございました」
「で? 店は出してないのか? 槍と弓と防具があれば買いたいが」
「え~っと。今は~~」
「強化の秘宝を2つ手に入れたから第3段階まで強化した物なら嬉しいんだが」
「えっ 今は……」
(強化の秘宝? たしか……物を何でも強化出来るんだよな?)
「あ~ないのか……。入荷する日や店を出す場所が決まっていたら教えて欲しいのだが……。ダメか?」
「え~っと。その……強化の秘宝ってどこで買えますか?」
「ははははは。売りに出されることはほとんどないだろう。手に入れることの出来る者は金には困ってないだろうから、自分の武具を強化するために使うだろうからな」
(そうなんだ。そうだよね~。まったく見かけないからね)
「その~譲ってくれたりは……」
「ん? それは無理だが……。まあ~B級以上の武具で4段階まで強化している物を売ってくれるなら考えてもいいが……」
「ふふふっ ご主人様。仕入れることが出来そうな武具のリストを私が書きますね。それを見てもらってから取引交渉しましょう」
アリスは……修復が完了して屋敷に置いてある装備のリストを書き始めた。
(強化の秘宝があれば……。5段階まで強化出来るのか。じゃあ5個は確実に手に入れたいな)
アリスが交渉をしてくれて……屋敷に置いていた5段階まで強化しているB級の槍と盾を売る代わりに強化の秘宝を2つ売ってもらうことに。武具代から強化の秘宝代を引いて金貨800枚を貰えたのだけど、冒険者の男は喜んでくれた。俺がアリスに後3つ欲しいと耳打ちすると、冒険者の男に交渉してくれた。B級で5段階まで強化した武具が手に入るなら強化の秘宝を売ってくれる人は沢山いると。俺は目立ちたくないので……冒険者の男の知り合いに頼んでもらうことにした。
「ふふふっ すぐに5つ集まりましたね」
「アリスのおかげだよ。ありがとう」
「これでご主人様はまた一段とチートになりましたね。あっ 5段階チートですね。ふふふっ」
俺はもちろんバスに強化の秘宝を使用した。見た目は変わらなかったのだが……頑丈になったのだろうか? まあ~楽しく生活出来ているから、バスは使うつもりはないけど、何かあった時のために準備はしておいた方がいいだろうからね。この国は平和でも戦争に巻き込まれる可能性や、恐ろしい魔物の襲撃があるかもしれないからね。まあ~魔王はいないと思うけど……。
「ご主人様 知ってますか?」
「ん? どうした? 何かあったのか?」
「ふふふっ この世界では嫁を何人でも作っていいのです」
「えっ アリス?」
「ふふっ あつし様。私も立候補しますね」
「ふふふ あつしさん。日本じゃないんだから私もお願いしますね」
「えっ えっ えっ?」
「ふふふっ」