18 そのゴキブリ、食べられません
今日は3話アップできました。
皆さんどうやって、書く時間を作っているのか不思議です。
私は頑張って平日1時間が限度ですし、今週末も半日ずつ休出していました。
ダンゴーの骨折は、結果的にあっさり治ってしまった。
常連客に、治癒術師がいたのだった。
治癒術師の身分を隠して金のフクロウ亭に通っていたのだったが、店主の怪我を知り、無償で治してしまったのだった。
もちろん、治療したことは、周りには内緒だ。
期間限定、『マイハの店』も好評だ。
ワンプレート料理のみであるが、男性向けと女性向け、女性向けでもボリュームのあるタイプとダイエットタイプを用意し、盛り付けも映えるようにしたのだ。
更に男性向けには、大食いプレートも用意した。
競うようにチャレンジする冒険者も多く、成功者には、マイハから『ジロウ』という称号が授与された。
『ジロウ』達は、マイハから時々サービス料理が提供された。
これも『ジロウ』チャレンジに拍車をかけた。
サービス料理は日によって違い、中には女性が喜ぶようなメニューもあり、女性と一緒に来ている冒険者の中には、連れに頼まれて、チャレンジする可哀そうな者も散見された。
もっともサービス料理とは、食材処理の名前を変えたものであったが。
サービス料理は、俺の発案だ。
無駄な食材をお客にサービスで返すという意味もあるが、マイハが食べすぎないようにするのが目的だ。
このサービス料理のおかげもあり、元の金のフクロウ亭よりもお客の入りがいい。
マイハは、ラムに自分の店を持ったら、と勧められたが、期間限定でやるからできることであり、このままずっとやったら、客に飽きられると言って断った。
また、養ってもらっている方が楽だとも言っていた。
俺にとっても、期間限定の方がありがたい。
常時食材とともにあるマイハは、いつでも食べられる状況にあって、目を光らせておかないと、食べすぎになる傾向にあるのだ。
また、クエストを受注しないので、歩く距離が大幅に減少、食べる量は増えるし、運動は減るしで、非常に心配なのだ。
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ダンゴーの予想通り、嫌がらせの輩が度々『マイハの店』を訪れた。
「お客さん、この店はゴキブリの持ち込みは禁止ですよ。ゴキブリを食べたいのなら、他のお店で願います」
俺はそういう輩には、やさしく退去を願う。
この町で見たことのない冒険者が、緊張した雰囲気で入店すれば、誰だって嫌がらせをしようとしていることが分かる。
この店を知っている冒険者は、嫌がらせに加担しようとはしない。
「何を言っているんだ。この店は、客をゴキブリ呼ばわりするのか」
大概の輩はそう言って暴れようとする。
「あなたが客として来ているのなら、客として扱いますが、あなたのポケットに入っているゴキブリは、食事には必要のないものと思われますが」
俺には鑑定スキルがある。
ポケットの中身にゴキブリが入っていれば、それくらいは分かる。
「なに?ゴキブリの持ち込みだと?」
食事をしていた冒険者たちが席を立つ。
「マジシャンキラーを女に使う勇者だと分かって雇われたのか」
「いくら金と薬をもらったんだ」
「店主の仇だ」
常連客は、ダンゴーの腕を折った勇者パーティーに加担する者は許せないのだ。
流れの冒険者にも一本筋の通った者はたくさんいる。
常連客の雰囲気、言動で、間違った奴の依頼を受けた、と思う者もいる。
そういう冒険者は素直に謝り、「今度は客としてくる」と言い残して立ち去るが、中には、因縁をつけたり暴れることが好きな冒険者もいる。
後者の冒険者には、常連客は容赦しない。
必ず腕の一本は折って帰してやるのだ。
そんな『マイハの店』を手伝いながら、『デュエル オブ ブレイブ』の朝を迎えた。
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これから散歩して、ネタを考えながら健康増進に努めたいと思います。




