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18/23

18 そのゴキブリ、食べられません

今日は3話アップできました。

皆さんどうやって、書く時間を作っているのか不思議です。

私は頑張って平日1時間が限度ですし、今週末も半日ずつ休出していました。


 ダンゴーの骨折は、結果的にあっさり治ってしまった。

 常連客に、治癒術師がいたのだった。

 治癒術師の身分を隠して金のフクロウ亭に通っていたのだったが、店主の怪我を知り、無償で治してしまったのだった。

 もちろん、治療したことは、周りには内緒だ。


 期間限定、『マイハの店』も好評だ。

 ワンプレート料理のみであるが、男性向けと女性向け、女性向けでもボリュームのあるタイプとダイエットタイプを用意し、盛り付けも映えるようにしたのだ。

 更に男性向けには、大食いプレートも用意した。

 競うようにチャレンジする冒険者も多く、成功者には、マイハから『ジロウ』という称号が授与された。

 『ジロウ』達は、マイハから時々サービス料理が提供された。

 これも『ジロウ』チャレンジに拍車をかけた。

 サービス料理は日によって違い、中には女性が喜ぶようなメニューもあり、女性と一緒に来ている冒険者の中には、連れに頼まれて、チャレンジする可哀そうな者も散見された。

 もっともサービス料理とは、食材処理の名前を変えたものであったが。

 サービス料理は、俺の発案だ。

 無駄な食材をお客にサービスで返すという意味もあるが、マイハが食べすぎないようにするのが目的だ。

 このサービス料理のおかげもあり、元の金のフクロウ亭よりもお客の入りがいい。


 マイハは、ラムに自分の店を持ったら、と勧められたが、期間限定でやるからできることであり、このままずっとやったら、客に飽きられると言って断った。

 また、養ってもらっている方が楽だとも言っていた。


 俺にとっても、期間限定の方がありがたい。

 常時食材とともにあるマイハは、いつでも食べられる状況にあって、目を光らせておかないと、食べすぎになる傾向にあるのだ。

 また、クエストを受注しないので、歩く距離が大幅に減少、食べる量は増えるし、運動は減るしで、非常に心配なのだ。


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 ダンゴーの予想通り、嫌がらせの輩が度々『マイハの店』を訪れた。

 

「お客さん、この店はゴキブリの持ち込みは禁止ですよ。ゴキブリを食べたいのなら、他のお店で願います」

 俺はそういう輩には、やさしく退去を願う。


 この町で見たことのない冒険者が、緊張した雰囲気で入店すれば、誰だって嫌がらせをしようとしていることが分かる。

 この店を知っている冒険者は、嫌がらせに加担しようとはしない。


「何を言っているんだ。この店は、客をゴキブリ呼ばわりするのか」

 大概の輩はそう言って暴れようとする。


「あなたが客として来ているのなら、客として扱いますが、あなたのポケットに入っているゴキブリは、食事には必要のないものと思われますが」


 俺には鑑定スキルがある。

 ポケットの中身にゴキブリが入っていれば、それくらいは分かる。


「なに?ゴキブリの持ち込みだと?」

 食事をしていた冒険者たちが席を立つ。

「マジシャンキラーを女に使う勇者だと分かって雇われたのか」

「いくら金と薬をもらったんだ」

「店主の仇だ」

 常連客は、ダンゴーの腕を折った勇者パーティーに加担する者は許せないのだ。


 流れの冒険者にも一本筋の通った者はたくさんいる。

 常連客の雰囲気、言動で、間違った奴の依頼を受けた、と思う者もいる。

 そういう冒険者は素直に謝り、「今度は客としてくる」と言い残して立ち去るが、中には、因縁をつけたり暴れることが好きな冒険者もいる。

 後者の冒険者には、常連客は容赦しない。

 必ず腕の一本は折って帰してやるのだ。


 そんな『マイハの店』を手伝いながら、『デュエル オブ ブレイブ』の朝を迎えた。


良かったら評価してくださるとモチベーション向上につながります。

これから散歩して、ネタを考えながら健康増進に努めたいと思います。

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