みろり色
緑色ではない、少なくともそれは間違いない。
なんとなく青色のようにも見える。
でも純粋な青とは程遠い。
緑と青の間のような色。
それで、俺はみろり色と呼んだわけだ。
救急車に載せられても、それは俺の口から零れ落ちる。
吐いて、吐いて、吐き続けて。
結局胃液もなくなった後ででてきたものだ。
後で聞いたが、胆汁らしい。
それすらも尽きたら、一体全体どうなるのか。
恐ろしいことだ。
胃洗浄に、腸洗浄に、点滴も山盛り。
さらにはずっと何かの検査をされ続けること1か月。
ようやく俺は退院することができた。
病名は、何度聞いても忘れてしまうような、ややこしいものだった。
できれば二度とないことを願っている。