文化祭の準備とかしちゃいます
「わー、理人にあってるね」
「流石、りー、かっこいい」
「うん、似合ってるね」
「理人の執事服!! いいな、ぜひとも誰かを襲ってきてくれ」
上から、春ちゃん、千尋、隗、真希の台詞である。
ちなみに今は文化祭の衣装合わせしてまーす。
俺執事服着る事になったんだよね。
ちなみにいうと周りから熱い視線を送られている。
まぁ、俺外見悪い方じゃないし、騒がれてるんだろうけど。
ちなみに春ちゃんは裏方で料理する担当なんだよね。
まぁ、ウエイターは全員顔がいい奴ばっかになったんだよ。
ちなみに俺の場合、親衛隊の子達がやたらと勧めてきて、なりゆきでウエイターだけど。
「千尋も隗も、真希も似合ってるよ」
そう言って笑ってやる。
千尋は、メイド服来てるんだよね。
黒と白のメイド服。
というか、普通に似合ってるあたり、流石千尋。
隗は、白衣着て、医者の恰好してる。
うん、結構似合う。
「ねぇ、りー、俺可愛いでしょ?」
何て自分から聞いてくる千尋はやっぱり面白い。
「うん、可愛い」
って、頭なでてやれば、千尋は本当にうれしそうに笑うのだ。
千尋って普段は可愛いのに、なんていうか、怒った時は滅茶苦茶暴れるからなぁ…。
周りはそのギャップについていけなかったりするものだし。
「てか、春ちゃんも接客すればいいのに。絶対可愛いのに」
「え、俺は可愛くもかっこよくもないし…、似合わないよ!」
何て、春ちゃんはいうけど、春ちゃん可愛いと思うんだけどなぁ。
この前俺が千尋と仲良くしてやってっていったからか、まぁ少しは最初はびくついてたけど、今は普通に千尋と仲良くしてるし。
千尋もなんだかんだいって普通に接してくれる春ちゃんを気に入ったみたいだし。
「理人、生徒会の方では、放送部からのインタビュー受けるじゃん?」
「そうだねぇ」
「あれもなるべく目立つ衣装でやったらどうかって話になってるんだよー」
演技したままの隗が、そう言って笑う。
インタビューね…。まぁ、俺は隠し事いっぱいあるし、わざわざ全部バラそうなんていう気はないけれど。
「それとね、他校生も来るからっていう見周りは、二人組でやるらしいんだよねー。
だから、理人。一緒に見周りしない?」
隗が、そう言って誘ってくる。
その瞳は、何処までも面白そうに笑ってる。
―――理人と一緒なら、楽しそうだ、って隗の瞳がいってる気がする。
「もちろん、いいよ。隗と一緒って楽しそうだし。
でもさ、生徒会今五人だけど、どうすんの?」
「由月と、螢と会長で組ませればいいじゃん」
「まぁ、そうだね」
それから、俺たちは衣装を着たまま、しばらく雑談を交わすのだった。
*龍宮都side
「ねぇねぇ、かー兄!
もうすぐさ、りー兄の学校で文化祭とかあるんだって、見にいこうよ」
俺は、バンッと勢いよくかー兄の自室の扉を開けて、中でパソコンを操作していたかー兄に笑いかける。
だって、りー兄ってば、今副会長やってるらしいし。
それに葉月さんも居るし、千尋さんも帰ってきてるらしいから、会いに行きたいんだよね。
とはいっても今週の週末か、来週の週末かぐらいに、葉月さんは千尋さん連れてたまり場来るっていってたけど。
「ああ。いいぞ。麻理にも会いたいしな」
まーちゃんは臨時で教師になったのに、りー兄が居るし楽しいからっていまだに教師やってるんだよね。
まぁ、週末とかに普通に帰ってくるけど、かー兄ってまーちゃんの事大好きだから会いたいみたい。
「あ、でもさ、りー兄って龍宮家って事隠してるじゃん?
だからさー、友人って事にしていこうかと思うんだよね。かー兄は、初対面設定にしたら?
向こうでりー兄が龍宮家って知ってるの、真希っていう親友と千尋さんと葉月さんとまーちゃんとわた兄とかぐらいだろうし」
りー兄ってば、面白がって、自分の家が龍宮家ってばらしてないからね。
俺の家ってかなりの権力持ってるし、色々な分野に手を出しているしね。
「そういえば、もうすぐ、かー兄の就任だよね」
就任っていうのは、かー兄が正式にお父さんから龍宮家のトップの座を受け取るって事。
次期トップとしてかー兄は今まで仕事をし続けて、それで周りに認められたからこそ、かー兄はトップにあがる。
まぁ、お父さんとお母さんはトップを譲ったらのんびり過ごすっていってた。
あの二人あんまり権力に執着ないし、というか、ラブラブだし、いちゃつきたいらしい。
「そうだな。パーティーって今度は理人も出るかな?」
「さぁ、りー兄って隠して遊ぶの大好きだから出ないんじゃない?
そもそも就任のパーティーって、結構色々来るはずで、多分葉月さんとか、りー兄の学校の会長とかも来るだろうし。
だから多分行かないんじゃない?」
りー兄って龍宮家としてパーティーにとかあんまり出ない。
あんまりパーティーとか好きじゃないみたいだし。
四宮学園に転入して、そうして、隠すように決めてからはばれるまで出る気ないみたいだし。
「まぁ、理人ならそうするか。まぁいい。文化祭にはサエコ連れてって、兄貴をおびえさせるか」
「……幾らペットだからって、毒蛇もってっちゃ駄目だと思うよ。かー兄」
サエコとは、かー兄が飼ってる毒蛇だ。
とはいっても一応牙とか色々やって毒抜きはしてるらしいけど。
かー兄のいう事は絶対聞くけど。でもさ、文化祭に毒蛇は駄目だと思うんだよね。
それにしてもかー兄って、人の脅える顔とか、本当好きだよね。
「じゃあノゾミたち」
「コウモリを学校の文化祭につれていこうとするあたり何かかー兄って感じだよね」
しかも口笛でいう事聞くようにしっかり躾ているのは流石というべきか……。
まーちゃんもかー兄のペット普通に可愛がってるしね。
「駄目なのか? あそこ兄貴の学園だしちょっとぐらいはめはずしてもいいんじゃね?」
そういっておもしろそうに笑うかー兄。
確かに学園でコウモリが飛び交っている姿はみた事もないし楽しそうだけど。
というか龍宮家時期当主としてのかー兄ってクールな存在って思われてるらしいけどかー兄ってクールより面白い事大好きって性格だよね。
「まあ、わた兄とりー兄がいいって言えばつれていったら?」
「ならこいつらをおいておかずに済むな。兄貴は脅せ……頼み込めばいう事きくだろうし。
理人は面白い事大好きだからな」
ニヤリと笑うかー兄。
今脅すっていいかけたよね。
まあそんなこんなで俺らはりー兄の学園の文化祭に行く事になった。