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合同行事 4

 「えへへ、飛鳥かっこいいー」

 飛鳥と海を見つけたと思ったら、なんかいちゃいちゃしていた。

 海は飛鳥の膝の上に乗って抱き着いていて、飛鳥はそれを抱きしめている。その周りには男たちが倒れている。

 こっちの学園の生徒が飛鳥に手を出してしまったっぽい。バカなのだろうか。

 あと飛鳥と海をきらきらした目で見ている赤髪の不良君はなんなんだ。

 「理人君、この子はね、僕と飛鳥の犬なの!」

 「犬? 面白いもの持っているね。海」

 流石飛鳥の恋人ってだけあって、面白い。

 まぁ、ただの女の子が飛鳥と付き合っていけるはずもない。大体、飛鳥と一緒にいたいからって男子校にまで乗り込むなんてその時点でおかしいし。

 もしかしたらうちの学園にも男装女子いたりするのかなー? とか思ってしまう。うちの学園も飛鳥の学園も男子校っていってもかわいい男の子が多いから男装女子が混じってても気づかないとかあるのかな?

 そういう存在がいたらいたで面白いんだけどなぁ。

 「飛鳥さんの親友ってはじめてみました! すごい!」

 フユはすごくきらきらした目でこちらを見ている。俺より背が高いし、かっこいい系の見た目なのになんだかかわいい。確かにこれは犬だと思った。

 名前は崎守冬っていうらしい。不良時代の飛鳥と海に憧れてたんだとか。へぇ、って感じ。

 俺は不良たちとはかかわりがあるけれど、どこかに所属しているわけでもなく、とおり名とかそんなものがあるわけでもないけれど、不良たちをおちょくるのも楽しそうだなとか考える。

 不良世界での一番のなぞはあの会長が総長とかできていることだ。

 「ところでこれどうしたの?」

 「うーんとね、なんかからまれたからぶちのめしただけだよ?」

 「そう。まぁ、いいや。飛鳥と海に手を出したのが悪いし」

 本当にね、バカだよね。

 「そういえばさ、飛鳥。飛鳥は十文座家についてどれぐらい知っている?」

 「十文座家について? あんまり知らないな。俺の家は龍宮家よりかかわってないし」

 「十文座家って隠れている一族だよね? 噂だけ聞いたことあるよ」

 「俺と理人、十文座家とゲームしているんだが、全然見つからないんだ」

 上から俺、飛鳥、海、隗の言葉だ。

 飛鳥は特に興味なさそうだったが、海が釣れた。

 「十文座家とゲームって? 理人君は流石、飛鳥の親友だね、面白いことしている」

 って言われたから教えたら海はきらきらした目で面白そうに笑っている。海って、いい性格しているよね。俺と隗と気があいそう。

 「この学園に十文座家に連なるものがいるんだね。僕も探すよ。いいでしょう、飛鳥」

 「海がしたいなら」

 よし、やっぱり海が動けば飛鳥も動くよね。飛鳥は基本的に何事にも関心がないからなー。本当に海が原動力みたいだし。

 海と飛鳥と一緒に十文座家探すのも楽しそうだと思ってたんだよ。

 はやく十文座家に連なるものを探して遊びたいって俺は思っている。あの愉快犯っぽい十文座家に連なるものがこういうイベントで動かないってあんまり思わないし、見つけられるために何かしたりするんじゃないかって期待した。


 でも、全然見つからない。


 何か起こったとしてもそれは違うってわかる。かかわりのない生徒だって。

 「学園の生徒って多いしね。まぁ、探すだけでも楽しいからいいやー」

 「海が楽しそうなら俺はいい」

 海は見つからなくても、楽しそうだ。俺も探すだけでも結構楽しい。というか、飛鳥が海が楽しそうだからってにこにこしているのが面白すぎる。

 「飛鳥さん、次はあっちでーー」

 冬は一生懸命情報収集をして飛鳥に告げている。なんだか本当に犬みたいである。飼い主に尻尾を振っている犬にしか見えない。

 飛鳥と海と冬の三人組って、見ていて面白いと本当に思う。

 こんな飛鳥を見れるだけでも良いし、飛鳥の恋人見れて楽しいし、合同行事って結構楽しいと思った。これで十文座家に連なるものを見つけられたら楽しいんだけど、なんか見つかる気配がない。

 隠れるのがうまいっていうのも面白いんだけど、これだけ見つからないと少し焦る。

 見つからないで遊べないというのだけは勘弁したい。

 「十文座家に連なるものって正直十文座家がよくわからないから探すの難しいよねー。理人君と隗君は十文座家にあったことあるんでしょう? どうだった?」

 「面白かったよ。そしてすごく愉快犯」

 「遊んだら楽しそうなやつ」

 俺と隗の答えに海が笑う。海が笑えば飛鳥も笑うが、「海の笑った顔みんな」って怒っている。

 そんなこんな会話を交わしながら騒動がある方へ向かって遊んでいたら、「飛鳥さん、海! 空さんが!!」って冬がかけこんできた。

 海のお兄さんに何かあったみたいだ。海はそれを聞いてかけていく。飛鳥はそれについていく。俺と隗も面白そうだという理由でそれについて行った。

 で、ついて行った先で見たのはなんかたくさんの人に囲まれている空たちだった。



 

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