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龍宮家当主就任パーティーにて 2

矛盾点発見して前話の一部を変更しました。

 「翔兄!」

 「翔さん」

 俺と隗がそういって駆けよれば、翔兄はこちらに視線を向けて笑った。

 今日の翔兄はこのパーティーの主役というだけあって、いつもより気合いの入れた格好をしている。流石、俺の尊敬するかっこいい翔兄であると思えるぐらいにかっこいい。

 「よう、理人、隗」

 「ねぇ、翔兄、今日十文座家の人間来ているんだよね?」

 「来ているだろうな。今の所接触はないけれど」

 「俺と隗も十文座家の人間に会ってみたいんだよね」

 俺がそういえば、翔兄は笑った。

 翔兄も俺や隗と同じで面白いことが大好きで、十文座家に対する関心は誰よりも強いだろうし、俺の気持ちがわかるのだろう。

 「そうか。あちらが俺が一人ではないと接触してくれない可能性もあるが、俺がこの前接触したのは俺と同類っぽ雰囲気あったからなぁ」

 翔兄はそういって面白そうに笑った。

 同類か、と思う。面白い事が大好きなんていう相手ならば、もしかしたら俺や隗が傍に居ても接触してくるかもしれないという事だろう。

 俺としては、折角十文座家に会うために隗と一緒に遊ぼうとこのパーティーに出席しているのだから会いたいと心の底から思う。

 そんなに面白い存在と、つながりが持てるなんてわくわくするというしかない。本当に楽しみで仕方がない。俺は、十文座家という特殊な一族に興味を持っている。出会いたいと思っている。出会えたなら、きっと、俺はもっと色々と楽しめると思うのだから。

 「へぇ、それはぜひ出てきてもらいたいもんだ」

 隗も俺と同じ気持ちなのだろう。そういってニヤリッと笑った。

 「そうだな。折角龍宮家だって暴露してまで、十文座家に会いたくてここにきたんだから何が何でもあってやる」

 そう、せっかく長く隠してきた秘密を暴露してまでここに来たのだ。それは十文座家に興味があったからなのだから。

 そんな風に会話を交わす俺たちをじっと見つめている一人の存在に俺たちは気づいていなかった。










 *十文座夏実side



 むふふふ、良い男が沢山で妄想が広がるなぁなどと思いながらも、龍宮家当主就任パーティーに潜入している私である。

 っていうか、理人君と隗君と龍宮翔は私の事話題にしているみたい。

 というかさ、理人君と隗君のリバとかやばくない? 私和志に聞いた時、もう萌えすぎてやばかったんだけど。ネコはありえないって言われている者同士が、互いに食っちゃうとかやばくない?

 もう、本当和志が羨ましくなったよ。私も間近で理人君と隗君のイチャイチャみたいって思ってさー。

 あとさ、千尋君と千春君が色々とフラグたっているっても和志がいっていた。あーもう、私は萌えを提供してくれて、私の趣味を理解してくれている和志が彼氏で嬉しいよ。

 ってそれはともかく、私が現在ここにいる理由はというと、ちょっと龍宮家当主になった龍宮翔にまた接触しようかなって思ったってだけなの!

 流石噂の理人君の兄ってだけあって、彼は面白いし、私的にはこれからも我が十文座家が龍宮家と交流をしていくのは賛成なんだよねー。あ、そうそう、今回は私が龍宮家の事いったら面白そうっていって私の妹もついてきているんだよねー。

 あははっ、今傍にはいないけど。

 もう私たちの家系って本当楽しい事大好きすぎるからさー。それでさ、龍宮家って色々面白いんだよね。そういう思いがあるから私たち十文座家は龍宮家となんだかんだで良いお付き合いをしているわけだけどさ!

 私が十文座家の次期当主だからさ。まだついではいないけれど。これからも十文座家が龍宮家とかかわっていくかどうかは、それ次第なんだよねー。認めている相手になら本性を曝け出すのも問題はないんだけどさ。

 ちょっと、正直さ。私が、この十文座夏実が和志の彼女とか、理人君にとって身近な存在だって事とかは面白いからもっとかくしておきたいよねーって思ったり。

 「相良様」

 そうそう、私は今相良家の分家の息子ってことでここに潜入していまーす。

 えへへ、私の能力を使えば潜入するために人の脳をいじるなんて楽勝なのですよー。ま、私は身体能力は底辺だし、流石にこんな大勢の前で大変な目にあったら困るから、護衛の意味も込めて妹が来たんだけどねー。

 私の妹って、超凄いの。自慢じゃないけど、誰にも負けないと思うよ。

 あの子はそうだねー、頭は………正直将来が心配になるぐらいだけど、身体能力に関しては一般人ではありえないほどふりきれている。私の能力は派手さもないし、一見しただけでは凄さはわからないだろうけど、あの子の凄さは派手だ。

 見ただけで、あの子がどれだけ常人から逸脱しているのか、すぐにわかるのだ。

 「何か御用でしょうか?」

 「あの―――」

 私は今、そういう風に見られている。相良家の分家の息子だと。色々と技術を行使して、見た目もそこそこ整っている美男子みたいにしているから女性がよってくる。

 私女だから嬉しくはないけどねー。

 そんな風にあしらっていたら。

 「兄さんに近づかないでもらえるか」

 私同様男装している妹が戻ってきた。妹の白夜の目つきが鋭かったからか、女性は去って行った。

 うむ、我が妹ながら本当にびっくりするぐらい男装が似合う。まぁ、十文座家は基本的に結婚相手が見つかるまでは性別偽って色々やるからなー。私は先に見つかったから男装して学校通ったりしてないけどさ。

 十文座家って存在そのものが隠していた方がいい存在だから。裏で暗躍する一族なのだから。

 こんな妹なのだが、既に好いている男はいるらしい。

 まぁ、片思いらしいけどね! 私は白夜にも、ここにはいない弟にも幸せになってほしいから応援している。

 「……兄さん、いついく?」

 「もうちょっと、したらね」

 白夜の言葉に私はそう答えるのだった。







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