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文化祭を楽しみましょう 3




 *十文座夏実side



 「和志ー、龍宮翔さんなかなか面白そうだったよ!

 てかみた瞬間美形キタって思って、思わず頭ん中で攻め要員にしちゃったんだけど!」

 龍宮翔との邂逅を果たした私はそういいながら和志に近づく。

 ちなみに青い髪が地毛なのはマジ。とはいっても一々染めるの面倒だしさっきは青いカツラかぶってたんだよね。

 それにしても流石理人君のお兄さんって感じだよね。

 和志が理人君の事面白そうに話すものだから興味を持って調べてみたら出てきたんだよね。

 理人君が龍宮家の三男だっていう、そんな情報。

 和志に言うつもりはないけど。だって、理人君が自分で行ってない事いうのもねぇ?

 「確か、龍宮家の時期当主ってバイだろ? 今は奥さん作ってるけど。結構色々攻めてたらしいからなぁ…。なんか妄想したら萌える」

 「だよねー。お相手はどんな感じだったのだかしら。健気? 可愛い系? それとも男前受けとか?

 個人的に私は風紀委員長×風紀委員が最近はまってるわ」

 「うん、いいな、それ。俺的にはチャラ男受けがいい。

 チャラ男と会長がくっつく話とかもいいんだけどなぁ。

 うちの学校の会計、理人が潰しちゃったし」

 「てゆーか、理人君てマジ、非王道よね。まぁ、それはそれでいいんだけどっ。

 つか生理人君とか、興奮する」

 散々、妄想してたからなぁ。

 和志からのお話とかで。

 だからなんて言うか、理人君生で見れるって楽しみなんだよねー。

 ふふ、それにしても龍宮家って確か長男が此処の理事長よね。

 ああ、理事長受け。うん、萌える。

 で、次男が翔さんで、いいキャラしてたし。

 三男は理人君で噂で聞く限りいいキャラだし。

 四男は、龍宮都かぁ、確か学園にきてるんだよね。接触したら楽しいかも。

 「夏美、何企んだ顔してんの?」

 「んー、楽しい事やりたいなぁ、って思って」

 「本当好きだよな。まぁ、俺も好きだけど」

 「何て言うか、うちん家って基本的に楽しむのが好きなの。人で楽しむのが、楽しいっていうか」

 私は、基本的にどんなセキュリティーでもすぐに解除出来てしまう。

 言っちゃえば、政府の隠してる情報とかだって、本当にあっけなく見つけてしまう。

 私の特殊性ってのはインターネット上とか、頭脳上だけのものだけど、今はそういう情報社会だから私の特殊性は役に立つ。

 私はこういう頭の特殊性で、運動神経とかあんまないんだけど、私の下の子は身体能力異常、動物的なそういう感覚が働いてるし。

 要するに言っちゃえば、結構他人にとって難しい事が簡単にできちゃって、退屈なんだと思う。

 ――私たち、十文座家は。

 だからこそ、楽しい事をずっと探してる。

 人って、楽しいと思う。

 何をしでかすかわからないから、凄く。

 「そうか…」

 「うん。

 てか、とりあえず、理人君のクラスいこーよっ」

 「ああ」

 さーって、理人君と喋るの楽しみだ。






 *龍宮理人side


 「いらっしゃいませ、お嬢様」

 ―――学園外からやってきたお客様ににっこりと笑いかける。

 一応、執事って設定だしね。売上貢献したいし? ってわけで俺頑張っちゃうもんね。

 微妙に顔を赤くした女性達をそのまま、席へと案内する。

 そんな中で、千尋の声が耳に聞こえてきた。

 「ご主人様達御来店ありがとぅございまぁす」

 「…やべぇ、超可愛いっ」

 「メイドだっ」

 ……千尋も千尋で本当ノリノリだよな。

 まぁ、俺が楽しみたいっていったからもあるだろうけど、元々千尋って行事って好きだしな。

 つか、別に千尋がノリノリなのはいいけど、これで千尋に手を出そうとするバカとかいたら面倒だ。

 千尋、切れたら結構暴走するからな、本当。

 「隗様っ、コーヒーを頼みますっ」

 「隗様! 蛍様はどちらに?」

 「蛍はねえ、今由月と一緒に文化祭回ってるよー」

 にこにこと笑いながらそういう隗は、相変わらず演技うまいと思う。

 隗もランキング上位者だからなあ……確か抱かれたいランキング6位、抱きたいランキング2位なんだっけ。

 隗ってバリタチなのに…ドンマイとしかいいようがないよね。

 そんな事を思いながら、注文を受け取った俺は裏方に向かった。

 裏方では春ちゃんとか響がケーキや飲み物などの準備をしている。

 響って料理得意らしいんだよね、以外だよね。

 しかも接客とか絶対できねえって必死で断ってて面白かった。

 「春ちゃん、響、注文頼みにきたよ」

 そう声をかければ二人はこちらを振り向いた

 「理人、接客大変そうだね? というかこんなに客くるもんなんだね」

 「そういえば春ちゃんって高校から入学だっけ?」

 「うん。最初入学した時はランキングにびっくりしたんだよな」

 俺は渉兄に聞いていたし、たいていの生徒は昔からここにいるから違和感ないだろうけど、はじめてじゃそりゃびっくりすると思う。

 「基本的にランキング上位者のいるS組ってかなり客くるもんだからね

 なんていうの、一般客は招待状もらうか買うかしないとこれないから、一般生徒が主だからね

 必然的に面白い所か上位者がいるところが忙しいもんなんだよ」

 そういいながら俺は春ちゃんに笑いかけた。

 この学園ってミーハーな生徒多いしね。

 価値観とか色々外と違ったりするわけだからなあ。

 「そっかぁ。うちのクラスって、渕上兄弟に安住とか、篠塚とかもいるし、真希も、あと理人もいるもんな

 開会式であれだけいったから絶対理人目当ても居ると思うな、俺」

 「そりゃあね。わざわざ俺が笑顔振りまいたのは売上伸ばすためだしな」

 「……笑顔振りまくのはいいけど、襲われたらどうすんだよ」

 上から、春ちゃん、俺、響の台詞である。

 響は心配そうにこっち見てるし。

 本当、不良っていっても、いい奴だよね。響って。

 あの毛玉君にも自分から不信感持った人だしなぁ。

 「襲われそうになったらボコすから大丈夫かなーとは思うけど?

 それに俺には味方がたーくさん居るからね?」

 そういって、俺はにっこりと笑う。

 あーでも、襲われるとかんなの胸糞悪いし、色々考えとかないとかな。

 流石に俺も相手の人数とか次第でヤバいかもしれないし。

 俺はそこそこ強いだろうけど、葉月クラスの人間とかだと流石に無理だしな。

 「理人…、あんまり、一人にならないようにね?」

 春ちゃんも心配そうにこちらを覗き込む。

 あー、可愛い。

 春ちゃん、可愛いよね、本当。

 もちろん、俺は春ちゃんの頭をなでまわした。

 「…理人って本当頭なでるの好きだよね」

 「うん、好きだなぁ。だって、可愛い子はなでたくなるもんでしょ?」

 「…俺、可愛くないもん」

 拗ねたように、はずかしそうにそういう春ちゃん。

 そんなところが可愛いんだと思う俺である。

 「というか、理人、仕事戻らなくていいのかよ?」

 「あー、まぁ話しすぎてんのは流石に駄目かもね。ちょっと仕事戻る。

 あ、これが注文の奴だから、よろしくー」

 響の言葉に、俺は注文の書かれた紙を二人に渡して、その場を後にする。

 さーって、お仕事頑張るとしますか。






 *吉井千尋side




 「可愛いよねぇ、本当」

 「千尋ちゃんっ」

 「可愛いっていってもらえて、俺嬉しいなぁ」

 内心はきもいんだよ、くたばれバカという感じだけど、口からはそんな言葉が漏れる。

 こんな奴らに抱かれるとか死んでも嫌だ。

 まぁ、りーになら喜んで抱かれるけどね。寧ろ嬉しいし。

 てか俺男はりー限定だもん。

 外国いってる間にホモな男に誘われたけど(ネコとして)、もちろん断ったからね。

 だって、気持ち悪いし。

 流石にしつこい奴はボコボコにしてしまったんだけど。

 あ、でも童貞ではないからね? 俺ちゃんと女の子と経験あるもん。

 それにしても、メイド服でこんな奴らにご奉仕とか本当嫌なんだよね。

 まぁ、りーが文化祭楽しみたいっていってるからやるんだけど。

 俺、りーが笑ってくれるの、ものすごく大好きっ。

 それにしても、本当どんどん人が入ってくるなぁって、びっくりしちゃうよ、俺。

 そんな事を思っていたら、なんか風紀委員長が入ってきた。

 この人ってあれだよね、りーが面白いっていってた人だよね。

 ……りーは面白いとか可愛いとかかっこいいとか好きだからね。

 隗とかはーちゃんの事も気にいってるみたいだし。

 正直俺はりーが大好きで、りーに構ってもらいたいからりーのお気に入りが沢山居るとか、嫌なんだよね。

 だって、俺以外にりーのお気に入りが居ないって場所だったら、りーは俺にだけ構っててくれると思うから。

 「小長井先輩じゃないですか。本当に来たんですね」

 「…ああ」

 りーが、風紀委員長に話しかける。

 心なしか、風紀委員長の顔が赤い気がする。

 俺の大事な大好きなりーを狙ってるのだろうか。

 あー。本当、俺のだーいすきなりーって魅力的で色んな人に惚れられるから…。

 付き合ってた時代も、りーの事好きっていう奴らも居たし。

 しつこくりーに付きまとうような奴は俺が思いっきり脅したけど。

 「小長井先輩、ご注文はありますか?」

 「じゃあ……」

 あの風紀委員長にも忠告しよう。

 俺のりーに、手を出さないでって。

 俺って、りーの事好きって奴がいたら必ず脅しに行くんだ。

 俺に脅されて諦めるぐらいしかりーを思えないなら、りーを好きだなんていってほしくないから。

 りーの事好きって人間が沢山居るのは嫌だけどさ。

 りーの事本気で好きっていうなら、誰にもそういう気持ち邪魔出来ないと思うし。

 でもこれ以上ライバル増えるのも嫌だし、思いっきり脅そう。

 本当俺のりーは色んな人に好かれる。

 ……本当は、付き合ってた時代、りーの事誰にも見せたくないって、閉じ込めたいとか思った事あるんだ。

 でも、そんな事したらりーに嫌われちゃう。

 りーは自由気ままに生きてるからこそ、りーだと思うし。

 りー、りー。俺の一番大切な人。

 面白い事が大好きで、付き合ってた時も自由気ままに生きてたりー。

 りーが俺の告白受けたのって多分俺がりーの好みに一致していて、一番面白かったからなんだと思う。

 りーは、何だろう。

 恋愛小説とかそういうのみたいなその人じゃなきゃだめなんていう恋愛をしないから。

 要するにりーの付き合う基準は好みでどれだけ気に入っているかなんだから。

 りーは俺と付き合う前に元カノも居たけど、それも気に入ったからって付き合ってたらしいし。

 りーの事恋愛的な意味で見てる人間って沢山いる。

 りーは自由気ままだから一緒にいて面白そうで一番気に入っている人間を考えて決めたら付き合うんだと思う。

 この学園にはりーのおきにいりが何人もいるから少し嫌なんだ。

 りーのお気に入りが俺だけだっていうならきっとりーは俺をえらんでくれるはずだから

 でもこの学園にはりーのお気に入りな子って何人もいる。

 風紀委員長の事も気に入ってるみたいだし。

 葉月さんは好みじゃないって言われてるにしろりーのお気に入りな事には変わらないし。

 「佐原、渕上兄と見回りにいくんだろう? 俺も一緒に見回りしてもいいだろうか」

 「俺は別にいいですけど、隗に聞いてみてください。というか何で一緒に見回りなんて言い出すんですか?」

 「佐原は開会式で目立ってたから。それに渕上兄弟も抱きたいランキング常連だからな」

 「あー、なるほど

 俺と隗が襲われないようにって事ですか」

 そういいながらりーはなんともいえないような表情を浮かべた。

 隗と蛍の双子って抱きたいにも抱かれたいにもランクイン一応してるらしいけど。

 隗の素を周りがしれば抱きたいランキング減りそうだなと思う。

 「ああ。この学園は特に行事の時は何か起こりやすいからな」

 行事の間は何か起こりやすいか……。

 りーは親衛隊とか使ったりしながら強姦減らすために見回りとか今までしてたらしいし。

 りーはそういうの嫌いだから。

 何もなけれるばいいと思う。

 だってりーには楽しんでほしいって俺思うし。

 「ねー、りー、俺も一緒行きたい!」

 ―――風紀委員長ってりーに気があるっぽいからね。

 俺もりーと一緒に居たいし!




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