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92日目 侵攻のバルト&ティキ-タ(クラス交流ともいう)

92日目


 部屋がシャボン玉でいっぱい。なかなかにファンシー。


 シャボン玉で遊んでから食堂へ。待っていたとばかりにティキータ・ティキータ、バルトラムイスの連中が何人か押しかけてきた。エレガントな朝食を邪魔されたくなかったのでギルを嗾けたら、みんな逃げてった。


 朝食は優雅にマンダリンゼリーを選択。贅沢に使われているオレンジがマジ最高。スッキリさわやかいい感じ。さすが休日。


 ギルはいつも通り、『うめえうめえ!』ってジャガイモの大皿を食っていた。マルヤキとグリルとピカタがのどにジャガイモを詰まらせてケホケホしていたので背中をポンポンしておいた。エッグ婦人はもっと子供の面倒を見るべきだと思う。


 ミーシャちゃんと一緒にゼリーをぷるぷるして遊ぶロザリィちゃんがマジプリティ。ホント、ロザリィちゃんって何をやっても可愛くて困っちゃう。どうしてあんなにもプリティなんだろうか。卒論のテーマにしてもいいかもしれない。


 食後、他クラスの連中を引き連れて我がルマルマ寮に。あいつら、入った瞬間にジオルド製作のロフトにビビってた。寮のつくりそのものはクラスごとに微妙に違うらしいんだけど、ロフトがついているところはどこにもないんだって。


 『イノシシのはく製すげぇ!』ってゼクトが驚いていた。あっちははく製は飾ってないらしい。代わりにレアな鉱石コレクションが飾ってあるそうな。


 シャンテちゃんは水槽や虫かご、あとクラス財産とクラス資金に興味を示していた。バルトラムイスって自立心(?)が強い人が多いらしく、共有のものって必要最低限しかないらしい。何か必要になったら、その都度集金したりするそうだ。


 例の布の件については進んでいないらしく、『やっぱりデート十回で手を打たない?』と聞いてきた。お金も全部向こう持ちで高級ディナーもつけてくれるとか。


 思わずうなずきそうになったところで足を思いっきり踏まれる。にこにこガチ笑顔(目は笑っていない)なロザリィちゃんが俺の腕を取っていた。頬を膨らませているところがマジキュート。あと、嫉妬しているロザリィちゃんマジプリティ。


 結局話は流れることに。クラス財産だけ見せて、欲しいものがあったらその都度交渉ってことになった。品揃え的には大したものはないんだけど、時折妙なレアもの(主にギル関連)があってなかなかいい取引ができた。儲けはもちろんクラス資金にぶちこんだ。


 んで、ギルと俺との戦闘の話に。とりあえずありのまま、ギルの筋肉について語る。その時点で他クラスの連中は驚いて声も出なかった。うちじゃ割と普通の事なのに。


 『分析器にかけるべきだ!』というゼクトの意見と『解剖するべきだ!』とのシャンテちゃんの意見。たぶんどの分析器でもギルの筋肉は弾くし、ナイフも通らないと思う。


 俺の魔法? 『知り合いのを参考にした』っていったら『ぜひその知り合いを教えてくれ』と言われたので、『家事全般がまるでできないうえにキレやすく、ズボラで毎朝枕をヨダレまみれにする女として終っている魔女』って正直に伝えたら『やっぱノーセンキューで』って言われた。


 ナターシャにバレたら全身をガラクタゴーレムみたいにされる。俺、あいつのいいところって体がぼんっ! きゅっ! ぼんっ! なところしか知らない。中身が残念すぎるのが本当に惜しい。


 なんだかんだで一日をロフトとかで遊んですごし、夕食はもちよった料理を立食形式で食べた。さすがにクラスルームに入りきらなかったから外も使ってバーベキューっぽいかんじだった。たまにはこういうのもいいもんだ。


 エッグ婦人もグリルもソテーもピカタもマルヤキもポワレもローストも可愛がってもらっていろんな料理をバクバク食ってた。そろそろ卵を産んでほしい。


 料理の種類はなかなか豊富。地方出身者も多いからか、知らないものもいくつかあったし、味付けが独特なものも多かった。宿屋の息子としてかなり勉強になる。やっぱり客のニーズに答えられてこその宿だからね。


 あと、バルトラムイスのやつのものだと思うんだけど、後を引く甘辛い味付けの肉が非常においしかった。アレは酒飲みに受けるだろう。そのまま宿で出してもいいし、アレンジの幅も広そう。多分すぐに定番の一つになって売り上げも上がる。レシピを聞きたいものだ。


 最悪、マデラさんに情報だけでも伝えるべきだろう。マデラさんなら俺の拙い情報だけでも何とかしてくれるはずだ。


 ジャガイモを揚げすぎて腕が痛い。でも、今日はロザリィちゃんと一緒に料理できたからちょう幸せだった。ゼクトも料理を手伝ってくれたけど、いかんせん人が多すぎたから大変だった。サイドメニュー程度とはいえ、七人でおよそ120人の料理を作るって鬼畜すぎる。ましてや育ちざかりばかりだし。


 今日だけでそれなりに他クラスとの交流が深まったように思える。魚の飼い方、虫の飼い方なんかでも話の花を咲かせていたのを数人見たし。うまく技術交流や素材、人材の融通が出来るように何かしら企画を考えるのもいいかもしれない。助け合いってステキだよね。


 そうそう、ロザリィちゃんにナンパしてきたティキータの男子生徒にはきつめの呪いをかけておいた。せっかく警告したのにしつこくべたべたするほうがいけない。明日いっぱいぽんぽんイタイタでトイレから離れることができないだろう。


 書きたいことはもっといっぱいあったけど、疲れたからこの辺にしておく。やっぱりイビキのうるさいギルにはシャンテちゃんから貰った貴婦人の欠伸を詰めた。ちょっともったいないけど楽しみ。おやすみかん。

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