271日目 ちゃっぴぃオンステージ
271日目
ギルの鼻毛が蟲の脚。ギル味が足りない。
ギルを起こして食堂へ……行く前に学生部で釣竿を借りておこうと思ったら、『本日はアエルノチュッチュが予約しています』と無常なる宣告を喰らう。どうも数日前からこの日使うことを交渉して予約を勝ち取ったらしく、『正式な手順を踏まれているので……』と決定が覆らないことをやんわりと仄めかされた。
アエルノの卑劣なやり口に怒りを隠せない。どうしてこうもピンポイントで俺たちの邪魔をしてくるのか。いくら温厚な俺でも、さすがにブチ切れそうになる。
なお、ギルが『これでも……ダメですか……!?』と精いっぱいのポージングを決めるも、『ダメです』とばっさり切り捨てられた。俺が『どうしても、ですか?』とイケメンスマイルを浮かべてみても、『無理なもんは無理です。予約なら受け付けますよ』と断られた。学生部って頭が固いから困る。
そんなわけで、朝食はギルとともにジャガイモをやけ食いした。今日は釣りにいけないと知ったミーシャちゃんも『むうぅぅぅ!』ってジャガイモをやけ食いしていた。もちろんギルは『うめえうめえ!』って超笑顔でジャガイモを貪っていた。
さて、妙に時間が出来てしまったので、今日はみんなで製図の課題を済ませることにした。やはり面倒事は年内に解決しておきたいし。ポポル、フィルラド、ミーシャちゃん、パレッタちゃん他数名が全力で逃げ出そうとしたけど、『諦めろ』、『無駄な手間を取らせるな』と俺とクーラスのダブル罠魔法により全員捕まる。
早速課題を進めていく。俺とクーラスはさりげなく済ませてあるから、それをお手本としてみんなの質問に答えつつ、的確なアドヴァイスを贈りまくった。
ギルも俺の動きを逆解析的に筋肉コピーしていたため、課題は終了済みだったりする。ミーシャちゃんに『筋肉の導きに従えばすぐに終わるぜ!』って自分の製図用紙を見せていた。ミーシャちゃん、『見せてくれるのはうれしいけど、あたし自分が筋肉になるつもりはないの』って言ってた。
そうそう、単純に暇だったのか、それともみんながその場にいたからか、『きゅーっ!』とちゃっぴぃが舞踊衣装を身に着け、エッグ婦人、ポワレ、グリル、マルヤキ、ソテー、ピカタ、ローストともにみんなの前(暖炉のところ)でケツフリフリダンスを踊り出した。
まさにちゃっぴぃオンステージ。ヒナたちはバックダンサーのごとく猛烈にケツフリフリをしている。ちゃっぴぃのケツのキレもそれなり。
せっかくなので、俺も一緒にケツフリフリダンスを踊っておいた。自分でも言うのもなんだけど、実にケツのキレが良かったと言える。ついでにフォークダンスチックに簡易アレンジしたダンスもちゃっぴぃとともに踊ってみる。
実に素晴らしい出来だったのに、『気が散るからやめてくれぇ!』とポポルに言われてしまった。あいつ、ギルと一緒に筋肉の落書きをしていたくせに、どの口がそんなことをほざくのか。
午後もちゃっぴぃの手を取ってひたすら踊りつづける。やがて課題の終わったロザリィちゃんも『まーぜて♪』と参加してきたので、今度はガチのダンスを踊ってみた。体を密着させてくるロザリィちゃんがホント可愛くて気絶しそうになった。
そうそう、いつのまにやらパレッタちゃんもケツフリフリダンスをヴィヴィディナ(人形形態)とともに踊っていた。『凝った体にこれは効く……!』と妙にうれしそう。ミーシャちゃんも踊りまくっていた。アルテアちゃんだけは踊らなかったけど。
夕飯食って風呂入って雑談して今に至る。今日はマジで一日踊り狂っていた。それ以外に本当に書くことが無い。しいて言うなら、風呂の時に俺がラフォイドルに因縁を付けたくらい。
『ルールを守れば何してもいいのか?』って言ったら、『ルールを破らなければ何だってするやつに言われたくねえ』と返された。解せぬ。
しかも、ジオルドとクーラスも『まずい、反論の言葉が思いつかない』、『ピクシーがいたずらされて文句言うようなもんだな』と、その言い分には納得していやがった。あいつらもうちょっと根性を見せるべきだと思う。
なんだかんだでこんなものだろう。珍しく今日はすっきりまとまっている気がする。いつもこれくらいコンパクトにしたいものだ。
ギルは大きなイビキをかいてスヤスヤと寝ている。さりげなく明日は大みそか。大掃除してドンチャン騒いでステキな年越しを演出したい。釣りに行けなかったのは残念だけど、年明けに行けばいいか。
ギルの鼻には浄化の牙を挿しておいた。おやすみ。
臨場感(?)を重視のため、20151231の日記はいつもとちょっと違う時間に投稿します。




